君の魂は暗い思念に彩られてひとりぼっち
隠された時間は窺う者すらなく蒸発する
だからといって沈黙を称賛してはならない
思考の翼を奪われながらも飛行するもの達よ
君たちの古里はただ在ることの刻印
その爛れたインクはすでに薄れてはいないか
だから行くのだと敢えて言わねばならない
本当の圏外への問いを宙吊りにしながら
本当の? アラ、はしたない言葉だこと
行くことだけがリアルな出来事なのに
ホラ、そう言ってる間にも歩を進めてるじゃないか
君の魂がたぶん(ではあるが)望んでいたところへ
誘導?そう、君の魂が望むままに(だろうか?)
蒸発したはずのものの巧妙きわまりない回帰
怒りながらも憩うという悲歌劇の幕間の陥穽
だから、早く助けを求めたほうがいい
たとえ、誰も呼応してくれない叫びであったとしてもだ
救助を要請したこの痕跡は確かに残るのだ
それを、ひとはしばしば文学といったりするのだが・・。