バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

γ-アミノ酪酸の製造方法

2005年08月18日 | 医療 医薬 健康
血圧降下作用、精神安定作用などで注目
http://www.jafra.gr.jp/gaba1.html 

恩師・佐橋圭一先生とその研究室での私の先輩である長谷川忠男東京農大名誉教授らは、2-ピロリドンを稀硫酸で加水分解し、減圧濃縮に掛けアセトンを多量に加え冷室放置で、PPC確認1スポットの純品を得ている。試薬GABA入手できなかった頃のエピソード。
     γ-アミノ酪酸(GABA)研究sの発展と実用化の現状
        大森正司・長谷川忠男
        ニューフードインダストリー 47(5) 22-24 (2005)
 GABAという変わったアミノ酸と接したのは研究者になりたての「グルタミン酸発酵」と取り組んだ時期だ。この頃の発酵関連の実験ではペーパークロマトグラフィー(PPC)で菌の生産性をチックする。発酵液グルタミン酸は最終的にはWarburg検圧計による脱炭酸酵素による炭酸ガスの発生量から計数する方法がもっとも正確な手法だった。
http://www17.ocn.ne.jp/~riibs21s/warburg.htm
酵素源としては大腸菌Essherichia coliから選ばれる。グルタミン酸はGABA+炭酸ガスへ変換する。 この反応が定量的に進むことからグルタミン酸発酵液を大腸菌脱炭酸反応するGABAの生産実験を森永啓一さんとで上司の宮井恭一博士に内緒で試みた。50年前の板橋・中台にあった技術研究所第7研究室での出来事。ヤジロベイ式フラクションコレクターによる分配クロマトグラフィーでGABAをグルタミン酸と分離精製もやった。長谷川先輩直伝のフィーリングが生かされたと思い込んでいる。

◇乳酸菌によるγ-アミノ酪酸の生産  
   早川 潔ほか:生物工学会誌 75、P239-244(1997)  

  醸造食品を中心にそのGABA含量を調べるとともに、菌株分譲機関の保存菌株も含
  めて、GABA生産菌の分離、検索等を行った。
  http://www.mtc.pref.kyoto.jp/gihou/giho-26/09.pdf

◇大豆麹によるγ-アミノ酪酸高生産法
   今野 宏 外2名
   特許公開2005-13205

◇γ-アミノ酪酸含有組成物並びにその製造法
   戸枝 一喜 外6名(秋田県)
   特許公開2005-65691

◇GABA含有飲食品の製造法
   三沢 宏 外2名(ヤクルト本社)
   特許公開2000-14356

◇γ-アミノ酪酸含量を高めた食品素材の製造方法
   定清 剛 外2名(林原生物化学研究所)
   特許公開2002-281922

◇γ-アミノ酪酸含有天然食品素材の製造方法
   小川 善弘 外2名(キッコーマン)
   特許公開2002-300862

  グルタミンを含有する原料より効率よく γ―アミノ酪酸を生産せしめ、高濃度γ―アミノ酪酸含有天然食品素材を提供する。
【解決手段】 グルタミンを含有する原料にグルタミン酸脱炭酸酵素およびグルタミナーゼを作用させ、原料中に含まれるグルタミン酸のみならずグルタミンからγ―アミノ酪酸を生産せしめることにより、別途製造されたグルタミン酸を添加することなく、高濃度γ―アミノ酪酸含有天然食品素材を提供する。さらに、グルタミン酸脱炭酸酵素として、グルタミン酸脱炭酸酵素活性を有する微生物を作用させることにより、より効率的、かつ簡便に、通常の製造工程を用いて高濃度γ―アミノ酪酸含有天然食品素材を提供する。


◇γアミノ酪酸の生産方法
   土谷 紀美 外1名(熊本県)
   特許公開2004-159612

γ-アミノ酪酸高含有素材、その製造方法、該γ-アミノ酪酸高含有素材を含む飲食品
   伊東 禧男 外4名(ロッテ)
   特許公開2001-252091

【課題】γ-アミノ酪酸を多量に含むγ-アミノ酪酸高含有素材、それの効率的製造方法、及びそのγ-アミノ酪酸高含有素材を含む飲食品を提供すること。
【解決手段】カボチャ粉砕溶液にグルタミン酸を、該溶液のPHが5.0~6.5、好ましくは5.6~6.0の範囲になる所要量加え、その加えたグルタミン酸をカボチャに存在する酵素によりγ-アミノ酪酸に変換する操作を、複数回繰り返し行う。

◇グルタミン酸デカルボキシラーゼ(高等植物)
  この酵素は種々の植物に存在するがカボチャが特にこの酵素に富んでいる。最適pHは5.5と間。 実験化学講座24巻 p.122 (1958)

◇γ-アミノ酪酸(ギャバ)を多く含む野菜等食品素材の製造

 カボチャ等の農産物を細切または、磨砕した後グルタミン酸ソーダ粉末を添加して、減圧状態にすることでギャバ蓄積量を増大させることができる。
http://wenarc.naro.affrc.go.jp/dbase/seika/nendo/skk_seika/H10/skk98074.htm
by RIIBS Japan

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