バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

中国、モウソウチクの全DNAの解読に成功

2009年02月07日 | 植物&農業
 中国の林業研究者はこのほど、葉と竹の子、芽吹いた種を含むモウソウチクの相補的DNAライブラリーの構築を完了した。1万本余りの遺伝子排列が正確に測定された。公共データバンクとしては、モデル植物であるイネ(単子葉)とシロイヌナズナ(双子葉)に続く3番目のDNAデータ資源となり、林業分野のゲノム科学研究にとって大きな飛躍となった。 「人民網日本語版」2009年2月4日


アセロラ果汁飲料摂取による肌状態の改善効果

2009年02月07日 | 医療 医薬 健康
花村 高行, 青木 仁史, 内田 絵理子, 萩原 俊彦(株式会社ニチレイフーズ研究開発部)
日本食品科学工学会誌 Vol. 55 (2008) , No. 1 pp.6-12

アセロラはアスコルビン酸含量の高い果実として知られている.アスコルビン酸は必須栄養素としてだけでなく,美白効果をもつ美容素材として化粧品や健康食品に広く使用されている.アセロラの美容効果についてはin vitro試験での有効性は報告されているが,ヒトを対象とした試験の報告は見当たらない. J-Store >> JOI JST.JSTAGE/nskkk/55.6


カキ11品種の若葉に含まれるビタミンCとポリフェノール含量

2009年02月07日 | 健康・栄養機能性成分
豊田 正武1), 佐藤 真理1), 阿部 圭子1), 坂本 万希子1), 田中 佑佳1), 横山 奈緒美1), 渡邊 智江1), 渡邉 美紀1), 近藤 健2), 菊池 知古2)

1) 実践女子大学生活科学部
2) 東京都農林総合研究センター
日本食品科学工学会誌 Vol. 55 (2008) , No. 7 pp.345-349

 カキの葉には,ビタミンCとタンニンが多く含まれる.しかし,カキの若葉の成分についての研究はそれほど多くなく,特に天ぷらに用いる若葉についての研究は全くない.そこで,2006年5月に東京と横浜で採取した11品種(‘富有’・‘次郎’・‘前川次郎’・‘伊豆’・‘東京御所’・‘松本早生富有’・‘陽豊’・‘禅寺丸’・‘西村早生’・‘西條’・‘平核無’)13試料の若葉についてビタミンCとタンニン含有量を比較した.また,一部の若葉は天ぷらにし,調理影響を調べた.ビタミンCは2,4-ジニトロフェニルヒドラジン法で測定し,ポリフェノールはアルコール抽出液をフォーリン・デニス法で測定し,タンニン酸として濃度を算出した. J-Stage >> JOI JST.JSTAGE/nskkk/55.345

窒素栄養条件がキャベツのビタミンU含有率に及ぼす影響

2009年02月07日 | 健康・栄養機能性成分
小宮山 誠一, 古館 明洋(北海道立中央農業試験場)・ 小野寺 政行(北海道立北見農業試験場), 目黒 孝司(北海道立花・野菜技術センター )
園芸学研究 Vol. 3 (2004) , No. 2 221-224

 現地で採取したキャベツのビタミンU含有率は最低値7.0 mg・kg−1~最高値66.2 mg・kg−1の範囲に分布し,平均値は28.9 mg・kg−1であった.各作期別のビタミンU含有率は7月収穫で最も高く,次いで8月,9月,10月収穫の順で低かった.
ビタミンU含有率は窒素の低栄養条件下で低く,窒素施用量の増加に伴って高まった.また,ビタミンU含有率は緩効性の有機質肥料より速効性の有機質肥料の施用で高まった.さらに,ビタミンU含有率は夏どり作型で高く秋どり作型で低い傾向にあった.また,窒素供給能の高い栽培圃場でビタミンU含有率は高かった. J-Stage >> JOI JST.JSTAGE/hrj/3.221

代替医療としての「ビタミン・ミネラル」

2009年02月07日 | 医療 医薬 健康
糸川 嘉則(福井県立大学・京都大学名誉教授)
日本補完代替医療学会誌 Vol. 1 (2004) , No. 1 pp.41-52

本総説はビタミン・ミネラルなど微量栄養素の代替医療における役割について述べたものである.ビタミンやミネラルが代替医療に利用できる条件としては次の二つがある.1. 大多数の日本人が通常の食事で必要量に達しないビタミンや必須ミネラルである.平成13年度の国民栄養調査の結果からビタミンB 1,B6,C,E,カルシウム,マグネシウム,鉄,亜鉛,銅がこれに含まれる.2. ビタミンやミネラルがその栄養素としての機能の他に特異的な薬理学的な機能を有する場合.これにはビタミンA,D,E,K,B 1,B12,C,マグネシウム,鉄,亜鉛,銅,リチウム,バナジウムが含まれる.さらに,まだビタミンとは認められていないビタミン様作用物質群は薬理的な作用を有するから,代替医療の対象になるであろう.これらの微量栄養素の機能と代替医療における役割について論じた. J-Stage >> JOI JST.JSTAGE/jcam/1.41


絹セリシンを用いたビタミンEエマルション調製法の再現性について

2009年02月07日 | 健康・栄養機能性成分
栗岡 聡, 山崎 昌良(蚕糸科学研究所)
日本シルク学会誌 Vol. 15 (2006) 49-54
 家蚕(Bombyx mori)繭層から熱水抽出したセリシンのエマルション能を評価するために、高速攪拌乳化装置を用いてビタミンE(α-トコフェロール)を再現性よくエマルション化できる条件を見出した。セリシンのエマルション能はビタミンEの添加時期によって変化し、ビタミンEを攪拌振盪処理前に添加すると攪拌振盪処理中に添加した場合に比べてセリシンのエマルション能が有意に低下した。セリシンとビタミンEの重量混合比が1:5のとき、セリシンはビタミンEを効率的にエマルション化することが明らかになった。また、リン酸緩衝液(pH7.3)濃度はエマルション化度に影響を及ぼさなかったが、3mM以上のリン酸緩衝液試験区ではエマルション安定性が低く、24時間静置後にセリシンが不溶化した。 J-Stage >> JOI JST.JSTAGE/silk/15.49


安定・持続型ビタミンCの発明から大学発ベンチャーの立ち上げと保健機能性食品の誕生までの道程

2009年02月07日 | 医療 医薬 健康
山本 格(アスコルバイオ研究所)
日本薬理学雑誌 Vol. 132 (2008) , No. 3 160-165

ビタミンC(アスコルビン酸)は,酸素および活性酸素あるいは,その反応物質と容易に化学反応(酸化還元反応)を起こし,相手を還元することがその役割である.人類は1200~800万年前に進化の過程でその合成能を失い,ビタミンCを外部から摂取しなければ生命維持ができなくなった.その結果,人類は酸素に弱いビタミンCを如何に酸化分解されていない状態のままで摂取し機能を発揮させるかという切実で大きな課題と向き合って来た. J-Stage >> JOI JST.JSTAGE/fpj/132.160