イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

君の前に広がる海

2011-03-20 20:40:33 | 特撮・ヒーロー

『相棒 season 9が先々週終了、録画併走で欠かさずレギュラー視聴するTV連続モノは“昼帯と特撮だけ”という、ここ10年来の落ち着いた日常に戻ってきましたが、気がつけば震災以降、定例番組、特にドラマ系は大変なことになっていまして、『さくら心中』は前の記事でも触れた通りまるまる1週延び、被災地でも被災地でなくても小さいお友達が首を長くして待っているはずのニチアサキッズスーパーヒーロータイムも、13日(日)は災害報道特別編成のため休止を余儀なくされました。

 先週後半ぐらいから、どうやら20日(日)は休止分が、遅ればせの定時放送されそうだという情報が行き渡ったものの、最も心配されたのは『海賊戦隊ゴーカイジャー』。なにしろ津波の爪あとなまなましいところに、賊戦隊ですからね。

「家や家族を失って傷ついている、特に漁業の家で育ったお友達のトラウマを慮って、“波”“海”“船”の映像は当分いっさい画面に出しちゃダメとのお達しがあったらしい」とか、「巨大化戦などでビルや町並みが倒壊したり、瓦礫の山の描写も御法度らしい」、さらには「ヒーロー・敵を問わず、水に沈められたり溺れたり、船が転覆する描写はもちろん禁止」「地鳴りを起こしたり地割れの中から登場する怪人も禁止」「断末魔の悲鳴を上げて倒れる描写もアウト、倒れた死体や残骸映すのも厳禁らしい」…等々と、せっかく第4話までで盛り上げられてきたテンションを軒並みダウンさせるようなトンデモ自主規制や自粛の噂がネット上を飛び交い、結局“何もない宇宙空間を、帆をたたんだゴーカイガレオンが舵もなく無重力で粛々と前進して、ゴーカイレッド以下戦士たちも、ゴーカイオーもザンギャックの面々も素手だけで取っ組み合っては、負けたほうが声もなくアトカタも残さず消滅する”みたいな、カルト宗教の洗脳ソフトの様な腑抜けた番組になり下がってしまうのか我らがゴーカイジャー!?という危惧の声も一部(どこだ)に上がっていたのですが、フタをあけてみればなんのなんの。

OPでもEDでも、ちゃんとゴーカイジャーは海辺に集合、リアス式(?)崖の上で変身し、岩礁の上でゴーミンと戦い、戦い終わると笑顔で波のかなたを眺めていましたよ。誰だ、自粛の、路線変更のって憶測デマ飛ばしたのは。

天災は怖ろしいけれど、海や船が子供たちを脅かす悪になったわけじゃありません。みんなわかってはいると思いたいですが、小さいお友達向けのソフトやグッズとなると、異常に神経をとがらせたり、とがらせている一部の層にまた過剰に反応したりする、センスのない大人も多いもんでね。日曜の朝ですもの、四の五の言わずに豪快にカッコよく戦うゴーカイジャーが見たいじゃないですか。

ザンギャックの“地底”ミサイルとか、マーベラス(小澤亮太さん)を庇って銃撃されたボス=ドギー・クルーガーの血痕が床に点々など、時節柄、結構キワどかったり生々しかったりする描写もボカさず手を抜かず。「帝国(≒国家体制)に反旗を翻し、海賊の汚名を誇りとする豪快なヤツら」という設定ナレーションに、月河は第1話から胸射ち抜かれました。ゴーカイジャーがこういう、ポジティヴな“反骨性”を持ったヒーローである限り、多少、俳優さんの演技が未熟であろうが、ロケやCGがショボかろうが(いやいまのところ未熟でもショボくもないし!)月河はとことん支持しますよ。天災なんか吹っ飛ばす勢いで、これからもとことんクリアでクリーンな、大人の事情や余計なお為ごかしに毒されない戦いをくりひろげてほしいものです。

ボスとともに、ジャスミン木下あゆ美さん、バン載寧龍二さんの久々のデカジャケット姿も見られたし、気がつけばOP・次回予告後の提供スポンサーベースと紹介ナレがお休みで、画面にも音声にも何もかぶらなかったおかげで、いつもよりちょっぴりおトク感すら発生しました。番組の放送自体は“いつも通り”がいちばんいいけれど、こういう思わぬ儲けものもたまにはいいかな。原因が天災でなければ、もっともっといいですが。

それにしてもバン、『特捜戦隊デカレンジャー』最終Episodeでファイアースクワッドに栄転してギョク・ロウ隊長のもと特訓を受けていたはずですが、地球署でボスの配下にカムバックしてましたな。レジェンド大戦で召集されたかな。突っ走りハジケ型のレッドだったけど、当時はスーパーサイヤ人系だった髪型も、芸術家風シックなロン毛に変わり、声も落ち着いた低音に。結構、修羅場をくぐり抜けたのだろうなあ。もう部下も持ってるかも。「刑事は品行方正!質実剛健!」なんて四字熟語で指導したりしてるか。

もちろん、ゴーカイジャーから炎神戦隊ゴーオンジャーに、続いて五星戦隊ダイレンジャーにと二段変身しても、ちゃんとアイムに見えハカセに見え、ジョーに見えルカに見える、スーツアクターさんたちのマスクド身体表現力今話も堪能させていただきました。顔出し俳優さんたちの声付け=アフレコもかなり板についてきたし。特にお姫さまアイム(小池唯さん)のゴーオンブラック「まいります!カウルレーザー」、いつも皆よりワンテンポ遅かったり早すぎたりするハカセ(清水一希さん)のシシレンジャーの棒術ならぬ箒術とか、ゴーミン一団片付けたハケぎわのお疲れポーズに「待ってよー」など、何スーツに変身してもキャラがぶれないのはお見事としか言いようがない。

特にクライマックス、ボスの目の前で5人揃ってのデカレンジャーへの二段変身後、横一列で歩いて来る格好にはしびれました。ディーマグナム二丁持ちのレッドはともかく、ブルーとグリーン、オリジナル・デカレンジャーのホージーとセンちゃんなら、同じスーツ着ててもディーロッド、あの持ち方で歩く格好は想像つきません。ジョー(山田裕貴さん)のデカブルーは片手で切っ先を下に向けた浪人持ち、ハカセのデカグリーンはお腹の前で両手で横に持つ、教師の指し棒スタイル。

イエローとピンクも同様で、ルカ(市道真央さん)のデカイエローはディースティック“スケバン担ぎ”、アイムのデカピンクは、胸のちょっと下で片手を添えて先端を斜め上に向けた笏杖持ち、と言うかトロフィー持ち

セリフのない、無言で一列で歩いて来るだけのワンカットでもこれだけキャラ立てて見せられる。特撮と言うと、とかく機械を駆使した“技術”でこしらえるみたいに思われがちだけれど、人間が考え、人間がカラダを張って作るからこそなんですよね。次週も楽しみです。

ところで次週は提供ベースかぶり、復活かしら。今週のおトク感ヴァージョンでいいじゃん、とも思いますが、こんな細かいところも、できれば早く“ビフォー”に戻ってほしい気もします。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明るい日と書いて

2011-03-19 20:22:43 | ニュース

311(金)の震災以降、地上波でのレギュラー放送が中断されていた『てっぱん』。福岡の会社に移籍が決まった駅伝くん=滝沢さん(長沢成哉さん)が、復帰緒戦のマラソンで最後の最後、ゴール前直線で逆転優勝、スタンドで見つめるあかり(瀧本美織さん)に向かって勝利の拳を突き上げたところまでは同日朝と昼の定時放送でお茶の間に届いたのですが、その日の午後246に、リアルの日本では世界が一変。津波とその後の荒廃に蹂躙された一週間と1日の後、本日19日(土)にようやく、約束を果たした滝沢さんはあかりに何を伝えたかったのかが明らかになりました。

ゆーらゆーらには参ったもののどうにか被災地とはならずに済んだ月河家では、高齢家族のボケ対策も兼ねて、週明けひと足早く復活した早朝のBShiを録画して追尾していましたが、あかりと滝沢くん、ホットで気ぃ遣いで情の深い性格なのに恋愛にだけは偏差値の低い同士の、初めての不器用な抱擁シーンは、できれば“ビフォー”の、平和な朝の食卓で大勢の日本人にほのぼの観てほしかったなあと思いました。このドラマを製作したスタッフも、時もあろうに終盤最大の山場である“駅伝くん復帰優勝”と“あかりの「うち…(“伝えたかったこと”を)聞きたい…」逆告白→抱擁”との間に、有史以来のメガ天災がお邪魔虫するとは思いもよらなかったでしょう。

改めて、連続ドラマとは“連続していること”が最大のチカラなのだと思い知らされます。ストーリーだけではなく、視聴しているこちら側、何千何万の観客視聴者、それぞれの人生が連続していること。今日と同じくらい安穏な明日、昨日と同じように朝食の膳につき、或いは休憩室のテーブルに弁当を開いて、昨日のお話の続きにチャチャを入れる余裕のある今日。

書き割り一組、薄紙に描いた餅の絵一枚ぐらいはかない連続性でも、それがきっとある、明日も明後日も来週も、3ヵ月後、半年後も必ずあると信じたいから、人は連続ドラマにチャンネルを合わせるのかもしれない。

深刻な被害を受けた地域の方々には、災厄後のこの8日間にどうにか人心地を得て、TV視聴可能な状況に戻り、「あぁ、やっと朝ドラをまた観られるようになった、よかった」と安堵している向きはむしろ少数で、寒い避難所に1台きりの、NHKつけっぱなしのTVが、震災前と同じ時間に『てっぱん』のテーマ曲とてっぱんダンスを流しはじめるのを見て、「ついこの間は暖かい部屋で、熱々ご飯を囲み家族と一緒に見ていたのに」と、改めてやりきれぬ侘しさを噛みしめている人が多いかもしれない。

あるいは、TVのドラマに見入るなんて行為自体、脳裏をかすめもしない苦境に忙殺され押し潰されそうになっている人が、さらに圧倒的多数かもしれません。

被災せずに済んだ日本人たちも、この8日間の悪夢のような状況、恐怖をかき立てる情報にさらされて、以前と同じ心の地合いで、あかりちゃんたちのやりとりや表情を受け止め、ともに笑いともに涙し、ときにツッコむことはできなくなっています。心のどこかに「所詮作り話」「こちらのリアルな悲しみ、喪失感、無力感に沿うてはくれない、救ってもくれない」という冷厳な距離感がある。所謂、ゆるドラマ、コントドラマに興じていて皆で指さして笑いながら言う「どうせドラマだからなギャハハ」とは根本から違う断絶感です。

311は、TVのこちら側の、ドラマよりはるかにたくましく、生命力に満ちていたはずの“連続性”を、斯くも無残に、何のためらいもなく断ち切りました。

連続していてこその人生。連続しているように見えて、書き割り一枚破れると何ひとつ連続していないのも、また人生。人の“平和”、そして人の“幸福”と言うのは、政治家や思想家のイデオロギーでもマニフェストでもなく、巨万の富や豪邸でもなく、“連続ドラマを連続して観られること”に他ならないのではないでしょうか。

若いあかりちゃんと滝沢さんの、劇中最初で最後かもしれない甘いハグは、2011319日、朝の日本に、別のせつなさをしんしんと実感させる場面になってしまいました。

連続性と言えば、昼の月~金『さくら心中』も、11日の放送を最後に、週があらたまっても明日復活するか、明後日復活するかと思ううちに結局まるまる一週休み、来週21日(月)まで先延ばしに。中澤裕子さん扮する激愛の女・明美「比呂人はワタシのものや!ワタシだけが永遠の愛を手に入れたんやぁ!」と、桜子&さくら母娘たちの目の前で高笑いしながらの自刃という、凄絶な幕切れの余韻もさめやらぬまま、いきなり“6年後”に飛んでペンディング状態。女性軍のすさまじい愛欲劇に巻き込まれた比呂人(徳山秀典さん)がアクシデンタルにあっさり刺されて、こちらはある意味、ここで断ち切られても切り良く“あとは後日譚”。来週から復活放送が告知通り始まったとしても、『てっぱん』同様、観るこちらの心理の地合いが一変していますから、なにやら明美ねえさん、本当に“勝ち逃げ”の様相も呈しています。

折りしも番組改編期、『てっぱん』の後クールの『おひさま』開始が、当初の328日(月)から一週後送りになったように、この枠も後番組『霧に棲む悪魔』が予定の44日(月)からずれ込むのかしら…なんて先回り心配している月河の人生は、どっこいまだまだ連続しているか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜半シーベルト

2011-03-17 17:28:53 | アニメ・コミック・ゲーム

『あさイチ』と“被災地”って、期せずして韻を踏んでいますね。

オープニングで「本日のあさイチも、昨日に続き被災地から…」と言うたび、有働さんもイノっちも“本当なら笑いにできるところで、できない”状況の醸し出す重苦しさをたたえています。

最も被害甚大だった地域からはだいぶ距離のある当地も、かすかに有感程度な余震が頻発していて油断がならないせいもあり、TVで連日、あまりに非日常な映像付きで非日常な事象が報道され続けていると、脳内で現実逃避すべしのスイッチが働くのか、逆に、突拍子もないことを考えてしまいます。

まず、“警察機動隊の放水車”と聞くと、月河の世代が懐かしくも思い出すのは何と言っても1972年のあさま山荘事件です。なんか、高いところから鎖分銅みたいな鉄球ガーンて外壁にぶつけて、凹んで穴空いたところ狙って地上から放水。立てこもりグループを2月の寒空に水攻めにして、顔出したところを突入確保ーーみたいな。子供心に、消防車が火事のとき限定でやるものと思っていた“放水”を、消防車ではなく警察の車が、こういう目的で実施するというのはかなりの驚きでした。

その警察放水車を、2011年の原発事故現場でまた拝見することになろうとはね。資料映像のスチールでしかまだ見ていませんが、40年前当時の型よりはかなりパワーアップしているようです。当たり前か。4000リットルの水を30°の角度で1分間で放水するんだって。すげー水圧。ワクワク。いやワクワクしちゃいかんか。放射性物質の濃度が高い危険地帯の作業に当然なるでしょうから、あまり間近で生中継もできないでしょうけど、ホント懐かしいなあ。

『突入せよ!あさま山荘事件』のように、30年ぐらい後に映画化されるかも。被曝健康被害や環境汚染問題になったら、さすがに差し障りがあるか。

懐かしいと言えば、昼間のNHKの原発事故報道で連日大忙しの水野倫之解説委員。19999月、杜撰な作業体制が「バケツでウラン」と憤られたJCO東海村臨界事故の際、地元住民に避難要請や勧告の出た現場近くでほとんど単独でレポートを続けておられました。当時ウチで数少ない、原子力を多少は解する理系人である家族などは、「たまに誰か交代してやればいいのに、NHKもブラックだな」と気遣いつつ、「でもこの人が生きて映って、動いてしゃべってる間は大丈夫だ」「それにしても昨日より目の下のクマが濃くなってきた、そろそろかもしれない」等と月河より数倍不謹慎なことをほざきながらTVに見入っていたものです。

そんなことはつゆご存知なかったであろう水野さん、作業員2名が被曝で犠牲になった同事故の収束後、ほどなくしてアメリカNASAのスペースシャトルの何だかで、今度は正反対に明るい表情で現地レポートするお顔が見られ、「“東海村お疲れさん”の慰安旅行代わりに派遣してくれたのかもな、NHKも鬼じゃなかった」と家族も安心していました。

そんな水野さんも、12年後の現在は科学文化担当のベテラン解説委員。ラベンダーや格子縞の、妙に味出し系のシャツが気になりますが、東京電力管理職の面々や原子力保安院の、専門用語を切り貼りしたような、芸も誠意もない記者発表を、見事につなぎ読みしてわかりやすく噛み砕く解説ぶりは、東海村のときとは違った意味で「この人がよどみなく話してくれていればまだまだ安泰」という安心感があります。これだけスタジオ詰めが続くと、あのユニークなシャツやネクタイのスペアがどれだけもつのかという問題もあるか。余震や救援物資の補給路など、さなきだに難問山積の状況、原発がらみだけでもどうにか最少被害で収束してほしいと、水野さんもきっと心から願っておられることでしょう。

あと、水野さんほか学者識者の皆さんの解説で耳にタコできそうな、“マイクロシーベルト”とか“ミリシーベルト”という単位を聞くたびに、浦沢直樹さんのMONSTERを思い出すのは月河だけではない、ですよね。

期せずしてドクター・テンマも志願した“国境無き医師団”も来日、被災地での活動にあたってくれてるようですし。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

きっと世は情け

2011-03-15 17:03:49 | スポーツ

11日の震災の影響はとどまるところを知りませんが、どさくさに紛れて、震災さえなければもっと真剣に、時間かけて厳しく論議されなければいけなかったことが、いろいろと看過されそうなのは、惨事とは別建てでかなりイヤですね。

 たとえば民主党政権。連日矢おもてに立たされている枝野官房長官や菅総理はご苦労さんなことですが、子ども手当のような、引くも地獄進むも地獄みたいな政策もしくは政策案を、「被災者救済と復興を最優先」の名のもとにきれいさっぱり引っ込めることができて、政権は確実に、ひそかに安堵していると思う。

満額給付すべく走り出そうとすれば「恒久財源どうすんだ」「どこを削って、どこからひねり出すんだ、福祉後退はいかんぞ」と指弾される。撤回すれば「マニフェスト破り」「出す出す詐欺で議席とったウソつき政権」とこれまた叩かれる。そんな矢先、「家や家族を失って瓦礫の中避難所でふるえている被災者を国民一丸となって助けよう」「ほかの施策はしばし我慢、棚上げ」とすれば、「ふるえてるヤツらぁふるえさしとけ、ちゃんと議論だ議論!」と言い張る野党代議士やマスコミはどこにもいないでしょう。

それと、サッカーJリーグや、プロ野球開幕戦、フィギュアスケート世界選手権といった大きなスポーツイベントも続々中止・休止や延期が決まっていますが、ついこないだまで八百長問題で揺れていた、いやいまも揺れている(はずの)大相撲界も、まず間違いなく胸を撫で下ろしていることでしょう。批判や注視の鉾先がそれたのみならず、見ててご覧なさい、「被災地で落ち込んでいる、相撲好きの東北のお年寄りたちを慰め元気づけるにはやっぱり相撲を見せてあげるのがいい」という雰囲気に、早晩必ずなりますから。「ボクらも心機一転、稽古に打ち込んで良い相撲を見せます、皆さんも頑張ってください」と横綱白鵬辺りが挨拶、合掌して涙を流すお爺ちゃんお婆ちゃんたち…という図が目に浮かぶようです。地方に行けば行くほど、年齢層が高くなればなるほど、相撲および相撲取りの人気・有難がられようはなみなみならなくなっていきますからね。

間違えたふりして、角界追放されたK光喜やC代白鵬やK瀬海なんかがトボけて混じっていても「ありがとうありがとう」と拝まれるかも。

“震災復興”“被災者慰問”が、大相撲起死回生の契機になるのは、こう言ってはなんですが、もう仕方がないと思ってあきらめなければいけない。相撲はもちろん古代の神事から発祥していますが、大相撲界がああいうことになっていた最中に、“最も相撲が有難がられ待望され歓迎される状況”が、場所も選んだり出身力士の最も多い、相撲人気の高い地域に到来したということは、ある意味、神の配剤かもしれません。

あと、奇しくも震災が起きる数時間前に「やっぱり立候補する」と得意の?後出しジャンケンふっかけてきた石原慎太郎東京都知事の「震災は天罰」「日本人が我欲を洗い流す良い機会」発言も爆笑でしたな。ボケかかった高齢者って、知人や親戚に何かアンラッキーなことが起きた報を聞くと、どんなに善い相手で、日頃仲良く付き合っててもすぐ「バチが当たった」式の語法を使いますよね。年を取れば取るほど、大自然の摂理とか不条理を寛容に受け止めることが出来なくなって、世の中のすべてが原因と結果、因果応報式にできていないと気が済まなくなるらしい。

んでまた、石原さんって、物議を醸したり、「傲慢右曲がりジジイ」「オマエこそ天罰当たって死んじまえ」とか罵られたり叩かれたりするのがよほどお好きなんでしょうな。ウサギは淋しいと死んじゃうそうですが、石原さんも、叩かれなくなったら死んじゃうのかもしれない。叩かれ続けることが元気と長寿の秘訣。懲りない後出しジャンケンのエネルギーもここから湧いてくる。つくづくネジ曲がったお人だなあ。

あと、この大災害をいちばん悲しんでいる1人は、確実にあのミュージシャンでしょうね。ほら、大病から昨年大晦日のアノ番組生出演で復帰したアノ人「オレの代表作でいちばん売れた曲なのに、当分リクエストもオンエアも自粛かぁ…あんなタイトルにするんじゃなかった…と、嘆きのあまり病気が再発したりして。

………月河も、このブログで不謹慎なことを書かなくなったら死ぬかもしれないな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地震過剰

2011-03-12 20:54:02 | ニュース

前原誠司外務大臣の外国人献金引責辞任劇は、「国会議員なのにそんなことも知らなかったのか」というご本人の脇の甘さとともに、海千山千の国際社会の中で“国益”を死守する気概や危機意識や“精神の腕っぷし”を、現民主党政権はからきし持っていないと、改めてあからさまに示しました。

………と、ここまで書いたところで、そんなこたぁどうでもよくなる事態になってしまった。マグニチュード7.68.4になり8.8になり、「発表のたびに大っきくなってく地震ってアリか!」と怒ってみたところで始まりません。

当地も、今般第一波の震源と思しき三陸沖~いわき沖を北方にくねっと延長した、十勝沖の海底断層とは至近距離なので、「あ、揺れてるか?」程度の有感地震には日常、慣れているほうなのですが、今回は、距離が離れているせいか、ゆーらゆーらゆーらゆーら、かったるーく気色悪ーく、都合10分間ぐらい揺れてましたね。ちょっとの間、マイルドな立ちくらみになったかなと思ったぐらい。火の気を使っていない時間だったのがせめてものラッキーでした。午後330頃まで、断続的に小一時間ゆーらゆーらしていたような気がしますね。

おさまるまでエレベーターは論外だし、非常階段も気が進まないので、おさまったな、もう来ないなと自分で自分を納得させられるまで動かずにいたのですが、建物の1階の店舗部分に下りていくと、販売担当くんは「全然気がつかなかった」「地震?ホント?」という反応でした。震度3。バス通りに面したカド地の路面店舗なので、気がつかなくても「鈍感野郎」と責められないギリの震度かな。とりあえず商品や備品やスタッフが傷まず何より。

通りを見れば信号機も車の往来も路線バスも何事もなくすいすい流れていました。やはり上のフロアは揺れが大きいのね。揺れることでエネルギーを逃がしてポッキリ折れない構造になっているのだ、と聞いた覚えはありますが、やはり、ゆーらゆーらは気持ちが悪いです。休み休み小一時間だもの。最近、当地でもぽつぽつ増えている20階超のタワーマンションにお住まいの皆様はどげなご気分か。そういうトコロに住む友達も知人もいないですが。

当地の月河たちがそんな暢気なことを言っていた15301600台に、震源に近い東北地方太平洋側に近い地域では大変なことになっていたと、帰宅してからTVで知りました。確かに、地震国日本の周辺にいくつもある“地震の巣”の中で、当地にいちばん近いのは十勝沖~根釧沖なので、ここ発の大地震なら、幼稚園坊主ぐらいだったと思うけど月河も体感記憶はあります。しかし今回は全然違う。震源からの距離がある分、長いヒモの先っぽに付けられてふわんふわん振られてる様な、初体験の気味悪さでした。

 建物が倒壊したり、浸水したり、引火しての二次火災も怖ろしいし悲しいけれど、なんとか身ひとつ難を逃れたものの外界と連絡が取れない、停電やら交通路寸断やらで情報も来ないという状態が一日、二日と続くのは途方もなく怖く、心細いですね。食料や暖をとるものに加えて、正確で建設的な情報、ガイダンスが、被災地の皆さんに一刻も早く届きますように。

 今朝になってようやく東京23区の親戚知人とは電話連絡がつき、概ね大事ないと確認してひと安心。帰宅難民がひとりいたけど、会社で秘書室買いおきのペットボトルやお菓子を頂戴しつつ電車の復旧を待ったそうです。こんなとき、リスク冒してあくせく歩いてでも何としても帰宅、なんて根性のあるヤツはウチの親族にはいないね。

 それにしても、新聞の1面に載っていましたが、東京タワーの突端がドッグレッグしちゃったのには心底びっくりしました。スカイツリーがいくらもてはやされようが、月河の世代は、東京と言えば絶対東京タワーですもの。大袈裟に言えば、ご高齢の方々が富士山に抱くくらいの気持ちを、月河は東京タワーに持っています。あれをぐんにゃりさせていいのは、円谷プロ出身の巨大怪獣だけ。地震憎むべし。早く列島から去れシュワッチ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする