イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

きっと世は情け

2011-03-15 17:03:49 | スポーツ

11日の震災の影響はとどまるところを知りませんが、どさくさに紛れて、震災さえなければもっと真剣に、時間かけて厳しく論議されなければいけなかったことが、いろいろと看過されそうなのは、惨事とは別建てでかなりイヤですね。

 たとえば民主党政権。連日矢おもてに立たされている枝野官房長官や菅総理はご苦労さんなことですが、子ども手当のような、引くも地獄進むも地獄みたいな政策もしくは政策案を、「被災者救済と復興を最優先」の名のもとにきれいさっぱり引っ込めることができて、政権は確実に、ひそかに安堵していると思う。

満額給付すべく走り出そうとすれば「恒久財源どうすんだ」「どこを削って、どこからひねり出すんだ、福祉後退はいかんぞ」と指弾される。撤回すれば「マニフェスト破り」「出す出す詐欺で議席とったウソつき政権」とこれまた叩かれる。そんな矢先、「家や家族を失って瓦礫の中避難所でふるえている被災者を国民一丸となって助けよう」「ほかの施策はしばし我慢、棚上げ」とすれば、「ふるえてるヤツらぁふるえさしとけ、ちゃんと議論だ議論!」と言い張る野党代議士やマスコミはどこにもいないでしょう。

それと、サッカーJリーグや、プロ野球開幕戦、フィギュアスケート世界選手権といった大きなスポーツイベントも続々中止・休止や延期が決まっていますが、ついこないだまで八百長問題で揺れていた、いやいまも揺れている(はずの)大相撲界も、まず間違いなく胸を撫で下ろしていることでしょう。批判や注視の鉾先がそれたのみならず、見ててご覧なさい、「被災地で落ち込んでいる、相撲好きの東北のお年寄りたちを慰め元気づけるにはやっぱり相撲を見せてあげるのがいい」という雰囲気に、早晩必ずなりますから。「ボクらも心機一転、稽古に打ち込んで良い相撲を見せます、皆さんも頑張ってください」と横綱白鵬辺りが挨拶、合掌して涙を流すお爺ちゃんお婆ちゃんたち…という図が目に浮かぶようです。地方に行けば行くほど、年齢層が高くなればなるほど、相撲および相撲取りの人気・有難がられようはなみなみならなくなっていきますからね。

間違えたふりして、角界追放されたK光喜やC代白鵬やK瀬海なんかがトボけて混じっていても「ありがとうありがとう」と拝まれるかも。

“震災復興”“被災者慰問”が、大相撲起死回生の契機になるのは、こう言ってはなんですが、もう仕方がないと思ってあきらめなければいけない。相撲はもちろん古代の神事から発祥していますが、大相撲界がああいうことになっていた最中に、“最も相撲が有難がられ待望され歓迎される状況”が、場所も選んだり出身力士の最も多い、相撲人気の高い地域に到来したということは、ある意味、神の配剤かもしれません。

あと、奇しくも震災が起きる数時間前に「やっぱり立候補する」と得意の?後出しジャンケンふっかけてきた石原慎太郎東京都知事の「震災は天罰」「日本人が我欲を洗い流す良い機会」発言も爆笑でしたな。ボケかかった高齢者って、知人や親戚に何かアンラッキーなことが起きた報を聞くと、どんなに善い相手で、日頃仲良く付き合っててもすぐ「バチが当たった」式の語法を使いますよね。年を取れば取るほど、大自然の摂理とか不条理を寛容に受け止めることが出来なくなって、世の中のすべてが原因と結果、因果応報式にできていないと気が済まなくなるらしい。

んでまた、石原さんって、物議を醸したり、「傲慢右曲がりジジイ」「オマエこそ天罰当たって死んじまえ」とか罵られたり叩かれたりするのがよほどお好きなんでしょうな。ウサギは淋しいと死んじゃうそうですが、石原さんも、叩かれなくなったら死んじゃうのかもしれない。叩かれ続けることが元気と長寿の秘訣。懲りない後出しジャンケンのエネルギーもここから湧いてくる。つくづくネジ曲がったお人だなあ。

あと、この大災害をいちばん悲しんでいる1人は、確実にあのミュージシャンでしょうね。ほら、大病から昨年大晦日のアノ番組生出演で復帰したアノ人「オレの代表作でいちばん売れた曲なのに、当分リクエストもオンエアも自粛かぁ…あんなタイトルにするんじゃなかった…と、嘆きのあまり病気が再発したりして。

………月河も、このブログで不謹慎なことを書かなくなったら死ぬかもしれないな。

コメント
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