イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

未だ女と書いて

2010-03-02 22:42:42 | 特撮・ヒーロー

 ♪愛する星を 護るため生まれた 運命さ/夢見ることを 誰も邪魔できない いつでも…とNoBさんのハイトーンで始まる『天装戦隊ゴセイジャー』OPテーマの胸をうつ清冽シリアス調に比べ、♪空に輝くレインボー! 正義の仲間 集合!…と脱力ものの脚韻を踏んだEDテーマ『ガッチャ☆ゴセイジャー』は、拍子抜けするくらいスッコン明るいお子ちゃま仕様ですが、これが不思議と一度聴くと、向こう一週間の前半ぐらいまでは軽く脳内ループする高習慣性です。

 アタマからのサビがペットショップボーイズ(オリジナルはVillage People)の『GO WEST』を思い出させるなぁとか、レインボーって七色なのになんで♪5人の光 なんだ?とか野暮なことは言いっこなし。「気がつくとクチずさんでいる、ハミングしている」となる“入って来やすさ”こそ重要。

 戦隊ソングでOPはこれから1話始まるぞのツカみのため、勇壮で身の引き締まる、アドレナリン刺戟系の曲想が多いのですが、EDは気分転換系が多く、日常生活の中でつい脳ループしてしまう原因はここかも。

 近年の戦隊で催ループ性が強かったのは03年のアバレンジャーEDテーマ『We are the ONE ~僕らはひとつ~』かな。♪アバ アバ アバ アバレンジャ~ とVSシネマでデカレンジャーのジャスミン(木下あゆ美さん)も「なぜか脳内ループ」。

『ミッドナイト・デカレンジャー』は曲よりついメンバーの微妙なダンスに目が行ってしまって。中ぐらいのテンポなので、一生懸命目コピすれば踊り通せそうな気がするんですよね。ゴーオンジャーの『炎神ラップ』シリーズは、曲はめちゃめちゃループしたけど踊りは体力的にはなから無理だった。楽曲として抜きん出て優秀だったのはボウケンジャーの『冒険者ON THE ROAD』でしょうか。

 epic 3ではモネ(にわみきほさん)が思いっきり“妹”していてかわいかった。生身の吊りアクションも頑張っていますな。epic 12ではエリ(さとう里香さん)と女性メンバー2人、キャラがかぶり気味かなと思ったのですが、公式設定年齢は別として、進学決まった高3と、中学から上がったばかりの高1ぐらいは差がありそうです。10代の12(学)年差は大きいですからね。

同じスカイック族のアラタ(千葉雄大さん)の底なしポジティヴぶりにときどきあきれたり、たしなめたりしつつも、明るくフォローするエリは、お姉さんっぽい立ち位置になることもありますが、“ふたりいる妹の、年上のほう”という感じ。

戦隊の女性メンバーは、紅一点の場合でも“姉っぽい妹”“妹妹した妹”と、エピソードや局面に応じて微妙に切り替えながらキャラが立っていく。

ドンズバで家族戦隊だった『魔法戦隊マジレンジャー』では、主役である魁(橋本淳さん)視点では芳香(別府あゆみさん)も麗(甲斐麻美さん)も“姉”ですが、長姉の芳香のほうが発展家のおちゃらけさんで、ちぃ姉の麗が堅実でまじめな性格…とまずは王道的に一回ひねった。それプラス、魁が末弟で未熟ながら賦与された潜在戦闘能力が最も高いという設定を加え、魁視点で見守る視聴者にとって2人の姉を“共闘しつつも、自分が先頭に立って守ってやらなければならない存在”にした。芳香も麗も、しっかり者であったりムードメーカーであったりしても、どこかで“妹”なのです。

『炎神戦隊ゴーオンジャー』では早輝(逢沢りなさん)がガチの“妹らしい妹”を貫いていたところへ、追加メンバーの美羽(杉本有美さん)が参入、初期メンバー5人より戦闘能力が高いということで“姉キャラ”かと思いきや、大翔(徳山秀典さん)との関係性では揺るぎなく“妹”であるという絶妙の人員配置でした。

チームヒーローたる戦隊には是が非でも“妹キャラ”が必要…と言うより、戦隊の若き男性キャラは、“妹キャラ”の存在でこそヒーローになれるのだと思う。恋人でもマドンナでも、母親でもなく“妹”。

ここら辺り、戦隊34年の歴史を遡って各作品掘り下げてみるのも一興ですね。奥深くて抜けられなくなりそうですが。

コメント
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