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イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

祈る子と書いて

2007-12-07 23:17:27 | テレビ番組

再放送の『真夏の薔薇』も今日で第19話。

先日、昼ドラの男性キャラはかなり力のある俳優さんを起用しても不発に終わる例が多いという話をしましたが、まぁヒロインも諸刃の剣でして、『真夏』の安永亜衣さん扮する川島碧も、実生活で友達に持つのは勘弁してほしいたぐいのヒロインではあります。

ただ、恋人である稲彦の両親・英雄と萌子と、稲彦父の元愛人である自分の母郁子との三角関係、さらには元婚約者・靖顕と稲彦のライバル関係、靖顕を肉弾誘惑する看護師江里子(『女優・杏子』の豪腕マネジャーよりはオンナっぽさ濃厚のロングヘア、胸あき大きめのセクシースーツで、その分怖さ倍増野村ちこさん)らの嫉妬や欲望うずまく中、ひとりシレッと「私は好きな人と愛し合いたいだけなのに、なぜそれが地獄になるの?」と清廉イノセントを貫いて、ぐちょぐちょ泥田の上にポッカリ浮かんだ白い蓮の花みたいに綺麗キレイな顔を続けているさまに、いちまつ「…ぷっ、ダメだこりゃ(憫笑)」と噴き出す可笑し味を感じ取ったらその瞬間から、一気に楽しい碧ウォッチングの月~金となります。

ヒロインのこの“(ずれたイノセンシーや倫理観、職業意識、使命感その他で)浮き上がっているのに自分で気がついていない”“「浮き上がっているよ」と周りも指摘是正せず、むしろいやが上にもキレイキレイなままでいるべく応援する”という、一種引き攣れた図式の、皮肉な中にもおもしろさ可笑しさを娯楽として享受できるモードになれれば、あなたも貴女も貴君も、そうアナタも昼ドララヴァーズの輪ッ!です。

放送中の『愛の迷宮』のゆりあ(黒川芽以さん)をはじめ、06年『紅の紋章』の純子(すみこ。酒井美紀さん)、05年『緋の十字架』の薫(つぐみさん)、『契約結婚』の万砂子(雛形あきこさん)、04年『女医・優 ~青空クリニック~』の優(木内晶子さん。『美しい罠』澪役であらかた失地回復)、03年『真実一路』のむつ子(高岡早紀さん)&しず子(須藤温子さん)母娘など、“笑えなかった”というその一点で、ウザい中にも愛すべきヒロインになりそこねたキャラは少なくありません。

『愛の迷宮』で言えば、第一部の文香(宮本真希さん)に、育ちの良さゆえの世間知らず、人間の暗部知らずで、打算無く純粋な動機から「わたし、どうしたらいいの…」と無垢なキョトン顔で愛憎深き脇役たちを掻き回すだけ掻き回し、大いに“笑える泥田の白蓮”の素質が窺えたのですが、惜しくも第3週半ばで退場してしまいました。

あとは二世ともいうべき黒川さんのゆりあが引き継いだのですが、似たようなテンパりズレキャラの息子世代2人(阿部進之介さん、河合龍之介さん)にはさまれて目立たないせいか、「あなたはそのままでいいのよ」の火に油注ぎキャラたる久美子(菜葉菜さん)がいまひとつ迫力不足なせいなのか、はたまた世俗的庶民的生存能力を見た目漲らせるご自身の体型・容貌のためか、いまいち『真夏』の碧ほどの“わくわく目の離せない浮き上がりっぷり”を発揮できず不発弾で終わりそう。

安永亜衣さんのどこがヒットで、黒川さんの何がハズレなのか、よくわからないのですがね。とりあえず、タマゴに目鼻描いたような、プチオールドファッションドな安永さんのお顔立ちに、時代不詳のアーチ型眉、これは強力だと思う。

黒川さん、ドラマは一応平成3年のバブル末期設定なのですけれど、どっかイマドキのオヤジ殺しギャルっぽくて、運命の恋に命かけるより、援交とかでいくらでも食いつなげそうな雰囲気なんだなぁ。

コメント (2)
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