イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

小林木下木村

2007-12-22 20:25:48 | テレビ番組

今週は週中からにわかに降って湧いたように、TVを観るより買う話が忙しくなってしまったのですが、とりあえず16日(日)に大河ドラマ『風林火山』最終話とテレビ朝日系『敵は本能寺にあり』は押さえときました。

とは言え『敵は~』玉木宏さんに織田信長はまだ無理そう。線が細いとか殺陣がぎこちない以前に、“織田信長”の字ヅラから匂い立つ狂気が目に宿っていない。ストーリーや脚色上、エゴ臭の少ないヒューマン信長になってるとかは関係なく、このキャラには“うつけ者”“早く生まれて来過ぎた者の異形感”が必要なのです。玉木さんは10年後に再チャレンジですな。

…と言うより、月河は今年年頭の『明智光秀 ~神に愛されなかった男~』での上川隆也さんの電波ドS信長をいまだに保菌(?)しているので、もう当分上川さん以外、誰が信長演っても受け付けないカラダになってるかもしれない。

『風林』最終回はもうあれで仕方がないでしょうね。勝ち戦のほうがこれで天下を取ったわけでもなく、敗れたほうが決定的にズタボロ滅んだわけでもない川中島の戦いを終局に持ってきたら、結局「人命を奪い国を疲弊させる戦(いくさ)はこの後もさらに続いたのでありました」と結ぶしかない。

徒労に決まっている争いを、それでも自分の信服する人(主君)のために戦う…ということの意味を、主人公の生き方・死に方の選択から読み取れるか否かは、視聴者の想像力と、この1年で育った(あるいは、育たなかった)キャラ愛の如何にゆだねられている。

勘助の最期と首奪還→勝ち鬨の流れの後一服して、武田家一族・主従の終焉と、手負いの勘助が倒れる寸前まで攻めんとして迫れなかった上杉政虎(謙信)も、天下を取ることなく意外に早逝だった…などを語る加賀美幸子さんの本編後ナレーションのほうが、万感胸に迫らしめるものだったと思います。

『爆笑オンエアバトル』21日が07年最後の放送回。前回オフエアだったラバーガールが十八番の“あり得ない店&店員”路線で取り返しましたが、さほどの爆発力はなく481kb1位は評価され過ぎの感も。似た“淡々とズレてる”芸風の、たとえばジャルジャル辺りがエントリーしてない回だったのに助けられました。

離れた2429kbえんにちは、一本調子な手紙読みネタで、結局アイパーの“顔芸”でしかないんだなと「顔文字。」のところでバレてしまった。最近の常連組ではハイキングウォーキングが典型的ですが、ボケが鮮明異形キャラだとツッコミの立ち位置設定が本当に難しい。望月は発声のテンポもいいしよく機能しているほうだけど、「お酒かソイツ」などいかにも声が小さくて迫力がないし、アイパーのガンたれ口調と顔芸を翻訳しているだけだと、飽きられるのも早いと思う。「“督促状”…金融屋から来たラブレターだコレ」のくだりは不要だったな。

今回いちばんおいしかったのは、「まさかの(オレオレ詐欺)ネタかぶりー!?」でラッキーに客席をつかんだストリーク421kb“内容より、きれいにかぶったというそのレアさが可笑しい”という空気に持って行けましたからね。

地元民としては、明らかに“日本でプロ野球と言えばトラ”な彼らが「シンジラレナーイ」「ヒルマン出すな!」を使ってくれて、ちょっと嬉しかった。ともすれば「ファイターズの話題って盛り上がってるのひょっとして、プロ野球ファンの中でもウチらだけ?」と不安になること多いもんでね。

それにしても“しもやなぎ”で歌ネタに入ると、例によって見事に笑えないな。このネタで笑えるとしたら、客席に下柳投手ご本人がいてカメラで抜かれるしかないでしょう。

その“かぶりもと”となったWコロンが、389kb4位。初オンエアでしたが彼らのオンが、ストリークにとっても幸運でした。これ、どちらかがオフだったらちょっと後味悪いですもんね。

いちいちベタな地口(=シャレ)と「なぞかけの準備が整いました」で話の流れをぶった切りテンポを無くするアナクロさが逆に新鮮で、初見の今回に限っては引き込まれましたが、NON STYLEやプラスマイナスなど、ネタ中身~演じ方の方法論~醸し出す雰囲気の“若手らしさ”と“昭和臭”とのバランシングを個性にする組が少なくない中、“ベタにアナクロ”を売りにどれだけオンバトで客を持てるか、これからの課題だと思います。“W(ダブル)○○”というコンビ名もなかなかの確信犯ですが「逆に新鮮」というタームで論評されなくなってからが、コンビとしての本領でしょう。

ギリ5位でオンエアのパップコーン385kb3人の会話を2人がパントマイム再現というアイディアは、前回オンエア時も悪くないと思ったのですが、今回「木村呼んだほうが早いじゃん」をあまりにも早く入れ過ぎたので、オチが弱くなった。

「思わず振り払った手がオバケに当たった」「出した足がオバケに当たった」の会話とパントマイムとのシンクロ密度も、もう少しブラッシュアップの必要がある。ここの接合が甘いので、「1回戻します」「…あ、やっぱり出て来てんじゃん」でピークになるべきが、なんか緩くグズグズになってしまった。この出来なら、今季無傷の4連勝ならずで、一度オフエアになってゼロから練り直したほうがよかったかも。

年末年始の“バラエティお笑いインフレ”で視聴者側がハードルを上/下どちらにも動かしたくなる中、それを乗り越えてからチャンピオン大会が始まる『オンバト』、年明け常連組にもうひと山がほしいところです。

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