NHK総合『ケータイ大喜利』(4日24:10~)、今回は夏休み期間中でもあるし、イキのいい若者諸君から、今度こそ抱腹絶倒な作品が殺到するかな?と期待して録画しましたが…
…大事なことを忘れてた。投稿作品の冴えやおもしろさ、今田耕司さん以下MCレギュラーとゲストアイドルのトークにウケる番組ではなく、“「TVよりラジオより読書より、三度のメシよりケータイ」世代を、天下のNHKがどう懐柔するか”をウォッチして娯楽にすべき、するしかない番組だったのでした。
今回の投稿受付センター担当、4月入局の甲府放送局・森花子アナウンサーが掴めなかった、て言うか“掴みに使えなかった”のが初っ端大きかった。
毎回、センター担当の若手女子アナを「今回はどんなコ?」と楽しみにしている視聴者は多いはずです。今回が全国放送デビュー、教科書的な“天然新人”さん、昭和なお顔立ち、剣道四段、“花子”という名前など、イジリどころは幾らもあったのにねぇ。もう少し今田さん、ジュニアと、笑いとるための事前ネタ合わせが必要だったね。「システムのおな~り~」でちゃんと三つ指つけてないし。
メジャー大喜利ーガー向けのお題“時報の間違い電話、「えっ、こんなお知らせしてるの?」”の読みを担当してくれた中村啓子さんが一服の清涼剤。従来の声優・俳優さん起用お題の中では、阿藤快さんに次ぐいい仕事をしてくれたのではないでしょうか。一度も顔を出さない上、コーナー冒頭の挨拶「よろしくお願いします」以降、今田さんの「ナマの声は?」も無言でさらーっとスルーしてくれたのが最高でした。“声だけ、声こそ”の仕事の人はこうでなくっちゃ。
最後まで「ナカムラケイコさんってコンピュータ音声がヴァーチャルで作った架空のキャラじゃないの?」というファンタジーを維持して終わってくれました。
アイドルゲストの松本まりかさん、ネットでお名前だけは何度か見かけていたけど、『プロゴルファー祈子』の安永亜衣さんをいま風の顔立ち、いま風のヘアメイクにした感じですね。両頬のエクボがかわいい。好感度上昇。
しっかしまぁ、狙った通りに懐柔できてると思えないしね。次回放送は9月22日、SP枠ですが、観る気になれるかどうか微妙です。自分がケータイユーザーで、何万本の投稿の中でオンエアにのるかも?名前呼ばれるかも?という楽しみがあれば、全然眺めが違うのかもしれない。
8月お盆休み前、一年じゅうでいちばん猛暑なはずの時季なのに、当地は日照時間も気温も伸び悩み、朝からずっといまにも泣き出しそうな空模様。湿度だけが高値安定。
外出も洗濯も雨天順延して、『金色の翼』15話以降のVTRをBGMに片付けものとシーソーステッパー。
槙が修子に本気になったのはいつ頃からだったかを確かめようと思って再生始めたのですが、槙より、本来“謎の人物”なはずの修子の心理推移のほうがずっと掴みやすい。
20話でホテルに現れた迫田の素性を知る前の槙が“嫉妬している?”を察した辺りから、修子がどんどん野放図に、上から目線になってきていますが、嵐の夜、鳥篭を下げて槙の部屋に飛び込んだとき、鳥のアトリエに槙を呼び出してダンスステップで帰った夜ぐらいまでは、むしろ“いろいろ隠し事はあるけど、槙との逢瀬だけは心が解き放たれる瞬間”という切実さがあった。
槙のほうは、激昂しているときも、“激昂してると見せる演技”のときも、テンションがあまり変わらないのがなぁ。
マジ口説きのときと、策略口説きのとき、口説いてるつもりで“落とされてる”ときの違いもあんまり無い。
いまさら過去に遡ってやり直すわけにはいかないですが、やはり、1話冒頭から5話の土下座事件で策略モードに入るまでの槙は、もう少し温和で朗らかで、兄貴の事件の重石を背負ってはいても根が真っ直ぐで純朴な、嘘ついて人を陥れることなど考えたこともない若者として表現しておいてほしかったな。
そのほうが“平穏な人生を送れるはずだったのに、修子とかかわることで変わってしまった”感が強調されたはず。
明日26話以降からの変貌ぶりに期待しときますか。