イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

委員長は犬ドッグ

2007-04-25 18:02:32 | アニメ・コミック・ゲーム

どうしたいんだNHK。『ケータイ大喜利』(21日24:10~24:55)、板尾創路さんの醒めたコメントと今田耕司さんの“逆境に強い”仕切りが楽しみで、ついつい素通りできず今回も録画視聴してしまいましたが、もう限界かも。

もはや、紹介されるネタが軒並み面白くないことには驚きもしません。それプラス、今回切々と感じたのは、内輪ウケ多すぎだろう、この番組。

この日ゲストのしょこたん=中川翔子さんが05年の番組スタート以来5回めのゲストインであることを「絶対スタッフにファンがいてますね」「最低2人はファンですね」とからかったり、投稿受付センターの担当女子アナ(往年のアイドル桂木文さん似)を「写真を見てわかる通りニュースよりバラエティ向きです」と紹介した、楽屋関係者だけに回してりゃ済む局内資料を今田さんがカメラに晒したり、千原ジュニアがパソコン画面を覗き込んでいる(いちばん進行的に苦しい)間、凝った動きで場をつなぐハンディカメラさんを別のカメラで映し込んだり、ネタ紹介のたび“これでもか”ってなスタジオ内効果音笑いもどんどんあからさまになってきてるし、もう明らかに、観てる視聴者より、やってる人だけが楽しんでる空気(楽しみ方がかなりヤケクソに近いけど)。

この手の視聴者投稿番組では“ハガキ職人”的な常連さんを何人か作ってフィーチャーしたりイジったりしながら番組のテンション上げに利用するのは常套なので、“おほ”“すり身”“バケモン”さんなどの作品のオンエア紹介率が異常に高く、従って昇段も速いのは、方法論として間違ってはいないと思います。ただ、何度も言って申し訳ないんだけど、内輪でなんぼウケて見せてくれたって、ホント、面白くないのよ、ネタが。ルーキーとかメジャーとか初段とか三段とかその都度投稿者にも肩書きが付くんですが、そんなん無駄だろって言いたくなるくらい、平均的に面白くない。

この日、いちばん脱力したのは、アニメ『アルプスの少女ハイジ』のハイジ役声優さんをかつぎ出したお題の時間。最後に持ってきたのは一応クライマックスにするつもりだったんでしょうけど、大ベテランではあるがそれゆえにかなりのご年配な声優さん、ジュニアが選んだネタを生放送の初見でハイジ声で「おじいさん!…」と読み上げる慣れない仕事に、ドモったり噛んだり、噛んだと自分で気づいてセリフが尻すぼみテンションになったり、もうグダグダなの。そのたびに今田さんたちに流れる空気の微妙なことと言ったら。「ハイジ、いや杉山さん、しゃんとせぇや!!」って言っちゃいけない約束なのか。

以前の回でも、『ガンダム』のアムロに言わせるセリフをお題に、アムロ役の声優さんを読み役にしたりしていましたが、“ケータイ~ネット~オタク~アニメ”という安易な連想ゲームみたいなお題設定もバカくさいし、ましてや“大御所への遠慮”って、内輪盛り上がりの最たるもんでしょうが。

ラジオの深夜放送なら、送り手も受け手も限られた人数の中での内輪盛り上がり、月河はもう年齢的に勘弁して欲しいが、あっていいと思います。しかしTV地上波、しかもNHK総合が土曜24:00台にこれをやる意味がどこにあるのか。

番組の公式HPを調べてみて、05年1月からの放送開始と知って驚きましたが、NHKにとってこの2年余りが、相次ぐ不祥事露見とそのフォロー、受信料問題に七転八倒、右往左往してきた日々だったことが、答えの一つであるかもしれません。NHK、“内輪”を作りたいのよ、きっと。切実に。

でもそんな中、今田さんはきっちり仕事しますね。この日唯一、腹抱えて笑ったのは、開始26分、女子アナが“番組からのお知らせ”を受付センターから約1分(例によって落ち着かないハンディカメラで舐められながら)読み上げた後「…それでは今田さん、最後のお題、お願いします」とつないでカメラがスタジオに戻った瞬間、思いっきり目が死んでた状態から一転「出田さんがそこまで言うなら、いいでしょう!!今夜、最後のお題です!」と見事にリカバリーした場面。目が死んでたこと、それが切り替わったカメラに映ってしまったことを自覚して、瞬時に自虐に変換する“笑い”に“お”の付く“お笑い”の仕事とはこうでなければ。エキセントリック少年ボウイオールスターズの鳥バードとして天井から吊られ続けた経験が、この逆境強さを育てたんでしょうね(?)。

コメント
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