弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
本ブログがKindle本に!「アマゾン 三色眼鏡」で検索!!

【農水知財】地域ブランドと消費者評価

2020年09月08日 08時39分31秒 | 農水知財
おはようございます!
今日は暑さがぶり返しそうな雰囲気の@湘南地方です。

さてさて。
知り合いの同業者からこんな情報をいただきました。

地域ブランド活用による高付加価値化の取組と今後の展開―地理的表示等の活用と消費者評価―

特に関心を惹かれたのが、GI、地域団体商標の
「登録後の効果に対する調査対象者の認識」について。
(上記の「第3章」第26頁~に記載)

各地域の生産者が期待したこととして
「模倣品防止」
「価格の上昇」
「認知度の向上」
といった項目が上がっていたのに対して、

登録後の効果として、
「模倣品抑止」を実感した生産者団体は比較的少なかった一方で
「認知度向上」は殆どの団体が実感。
「価格の上昇」は、認識した団体とそうでない団体が半々程度。

聞き取りの仕方に拠るところが大きいとは思うのだけど、ストーリーとしては
“地域としてブランド品をしっかりと作っていくぞ!”
Lv.1→“GI申請/地域団体商標登録するぞ”
Lv.2→“あ、登録を受けるためには生産体制とか過去の実績とか色々整理しなければいけないんだな”
Lv.3→“自分たちの産品のことを整理してみたら、改めて「良いもの」じゃん!”
Lv.4→“生産体制もこの際きっちりしようぜ”→物そのもの以外の周辺品質(パッケージなど)も含め品質向上
Lv.5→アピール頑張る
Lv.6→認知度向上+価格上昇。パッケージなどが「正規化」したことで模倣品が排斥される(ただ生産者団体自身はあまり気付かない)
…といった感じなのではないかと。

セミナーなんかでは良くお伝えしているのだけれど、
「制度に合わせて“整理”していくことで需要者への訴求ポイントが明確になっていく」
という効果は、確実にあると思う。
まだ全体は読んでいないけど、
感じていたことの裏付けが示された状態で、腹落ち感があるレポート。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【雑記】ウィッシュリスト | トップ | 【業務日誌】外訪日誌 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

農水知財」カテゴリの最新記事