弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
本ブログがKindle本に!「アマゾン 三色眼鏡」で検索!!

【商標】名前の由来と商品名の選び方と

2020年05月07日 08時09分19秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
雲一つない空ひろがる@湘南地方です。

さて、GW終わりました。あんまり実感ないですが。
別に生活リズム普段と何も変わらないので、今日からも淡々とやっていきます。

さて、緊急事態宣言の解除先送りは結構切実な問題で、
新型コロナウイルス、日本国内での勢いは多少沈静化の方向に向かっているのでしょうか?
だといいな。

ところでこの「コロナ」の名前、Wikipediaによると
「この名称は電子顕微鏡によるビリオン(感染性を有するウイルス粒子)の特徴的な外観に由来する。ビリオンは大きな球状の表面突起の縁をもち、樹冠や太陽コロナを思わせる像をつくる。」
とのこと。

また「コロナ」の語自体は多義的で、
ラテン語で「王冠」(=crownの語源)を意味したり、
「光冠」(太陽を同心円状に囲む光の環)のことを指したり、
「かんむり座」を意味したり、と
“円+放射状の線”といった意味合いを表す語のようです。

つまり、もともとは黎明、光、栄光、といったような連想をさせる、ポジティブな意味合いだった語が、
今回の感染症拡大によってネガティブに捉えられてしまうようになってしまった、というわけで。

御存知の通り、「コロナ」の名を冠している商品や会社は複数あって、
今回の騒動を機に連想される/されてしまうわけです。
たまーにZoom飲みで“飲んでコロナに打ち克て”的な感じでコロナビールを飲んでいる方も見かけますが、
多くの「コロナ」にとっては不測の不利益なわけです。

もっとも、ネーミングにあたっては、想定していないネガティブな意味がないか、という点も
チェックするのが通常です。
弊所が商標調査を受任するときも、
「商標として法律的に採択可能か」 という観点はもちろんのこと
「ネガティブな意味合いを想起させないか」
「他の業種(例えばエロ系や反社系)で使用されていて、商品イメージにマイナスな影響を与えないか」
という観点でも併せてチェックを行い、意見を差し上げることもあります。
そうした調査の際は、
“現状問題ないか” という観点のほかに
“過去にどのように使われていたか” + “将来こんな使い方をされるのではないか”
という観点も併せて見通すことを心掛けています。
この辺りは、「杞憂に終わればそれはそれでよい」という感覚で広めに拾うようにしています。

商標調査って、検索かけて終わり、じゃないと思うんですよね。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【特許】AI・IoT技術の... | トップ | 【業務日誌】連休明け日誌 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

実務関係(商・不)」カテゴリの最新記事