弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【恒例】流行語大賞で学ぶ商標2021(第1回)

2021年11月16日 07時53分35秒 | 名作シリーズ(笑)
おはようございます!
薄曇りの@湘南地方です。

さてさて、年末が徐々に近づいてきたということで、毎年恒例の
「流行語大賞で学ぶ商標」(10年連続10回目)。
ちなみに去年の記事はこちら。そこから過去の分全部遡れますのでご興味のある方はご参照ください。

…このネタと、来年のプリキュアのタイトルの話をしだすと、徐々に年末だなぁ、という気になってきます。
※ちなみに来年のプリキュアのタイトルは「デリシャスパーティープリキュア」なのだとか。

さてさて、では第1回。

(1)商標が技名になるってすごいな…「チキータ」

 まあ必然というか、オリンピック絡みの語のノミネートの多いこと。
 東京2020、殆ど観ることはなかったんだけども。
 卓球女子と野球だけはちらちらと観ていた。
 
 そんな中、伊藤美誠をはじめとした多くの選手が多用した技、「チキータ」。
 …っていうか、アナウンサーが“言いたいだけちゃうん!?”な感じで多用していた「チキータ」。

 語源なんじゃろ?と思って調べてみた。
 もともとはスペイン語で、「小さい」という意味のchiquitoの女性形がchiquita。
 で、「チキータ ブランズ エルエルシー」というアメリカのバナナの会社があり、そこのバナナのブランド名が「チキータ」。

 バックハンドで横回転を掛ける打ち方のことを「チキータ」と言うようなのだけど、
 それはボールが“チキータバナナのように曲がる”ことから名づけられた、のだそうな(主にWiki情報)。

 なので、大会で選手がチキータを放ち、アナウンサーが「ここでチキータ!」と叫ぶたびに、
 世界のどこかでチキータバナナが売れる、という寸法…んなことは無いか。
 でも広告効果は相当なものだろうと思う。

 そういや昔サッカーでも「バナナシュート」とか言ってた気がするけど、今は言わないよなー。なんて言うんだろ…?

 J-Platpatで検索してみたところ、、
 
 こんな感じでがっつり保護してます。画像は一部分。日本の販売代理店である「㈱ユニフルーティージャパン」と合わせ18件取得している。
 さすが、の一言。

 ちなみに、ゴルフでも「どスライス」とか「どチーピン」のことを「チキータ」と言ったりするそうで。
 こっちは、イヤな意味での使われ方ですな。
 ただいずれにしても、会社名が物の代名詞になり、更にはそれが比喩として用いられる。
 それでいて権利がガッチリ保護している。
 なんというか、王者の商標戦略、って感じ。
コメント
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