予感が的中した。公開4週目を回った「君の名は。」がトンデモなくヒットしている。
あぁ東宝の株を買っておくんだった。。。
昨日発表された最新の興行収入にて90億を超えたことが判明。
驚くべきはその推移だ。下記は週末の興行収入結果。
1週目 9.3億円
2週目 11.6億円
3週目 11.3億円
4週目 10.7億円
公開1週目の興収を4週目まで上回る傾向は「アナ雪」以来のこと。しかも、「アナ雪」の場合、4週目まで8.5億前後で推移していたので、「君の名は。」はそれを超える水準だ。「アナ雪」の場合、8週目の段階で1週目の1.5倍に跳ね上がる異常事態が発生したため、さすがに「アナ雪」の興行収入(254億円)を超えることはないだろうが、年末の「ローグ・ワン~」まで目立った競合タイトルが公開されないため独占状態はつづき、おそらく200億近くまで行くと予想する。今年の1位確実とされていた「スターウォーズ フォースの覚醒」の110億円は通過点に過ぎず、今週末段階でクリアされるだろう。
映画の中身に関しては過大評価され過ぎと思うが、日本人の「泣ける」嗜好にマッチした映画だったんだろう。日本人が大好きなアニメタイトルであったことも大きいと思う。公開初日で客席を眺めた印象は10代っぽい若者が多かったが、最近の入場前の「君の名は。」行列を見ると、より若者率が増えている気がする。共有したがりな若者たちのクチコミ効果は絶大なのだろう。10代20代の鑑賞率、ハンパなさそう。
この特大ヒットを受け、ニュース番組を中心にテレビメディアも「社会現象」として連日取り上げている。こうなるとこれまでアニメ映画に関心のなかった年代層も動き出す。作品の性質から熱狂的なファンを生んでいるようなのでリピーターだけでも十分に稼げる。東宝は何もしなくても良い無双状態だ。雪山の頂上から雪玉を転がすようなもので、頂上まで登るまでの準備は大変だが、一回転がしてしまえば、あとは勝手に大きくなっていく。
あくまで稼げる映画人としてだが、ジブリ&宮崎駿の後継者は、本作1本で間違いなく新海誠になった。「君の名は。」と「新海誠」のワードを出せば、次回作も大ヒットするだろう。同後継と評価されていた細田守とはすっかり水をあけられてしまったようだ。個人的には新海映画よりも細田映画のほうが好きなのだが、この勢いは止められそうにない。
映画界にとっては明るいニュースだ。そのブームにノれないのが残念。