から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

オンリーゴッド 【感想】

2014-01-29 02:52:09 | 映画


「ドライヴ」のニコラス・ウィンディング・レフンとライアン・ゴズリングが
再タッグを組んだ新作「オンリーゴッド」を観る。公開を2年間待ちました。。。

先に公開された全米では「ドライヴ」での大絶賛から一転、賛否が分かれた映画であったため、
期待よりも不安が大きかったが、観てみて個人的には全然アリな映画だった。

予想通り「ドライヴ」よりも「ブロンソン」や「ヴァルハラ・ライジング」に近い作風だ。

物語はバンコクを舞台に、ゴズリング演じるボクシングジムを経営する男と、
彼の兄を殺した現地の悪徳(?)警官の戦いを描いたものだ。

ストーリーはあってないようなもの。破綻していると言ってもよい。

リアリティや理屈で映画を語ろうとする人にはまず無理な映画だろう。
「ゼロ・グラビティ」を「あんなの有り得ない」などと言って、
さもわかったようなフリをする音痴な人たちみたいに。。。

前作「ドライヴ」でも理屈じゃ説明できないシーンが多くあったが、
ロマンスのトーンが強かったため、日本でも多くの支持を得たのかもしれない。

本作は確信犯的に、論理を避けているように思う。
レフンが描きたかった画を、繋ぎ合わせて一本のフィルムにした感じ。

ワンカット、ワンカットがゾクゾクするくらいにキマっている。
左右が完全対称。不要な動きやセリフを排除。鮮烈な赤と青の光で人物を縁取る。
白昼夢のような非現実的で、浮遊感たっぷりの奇妙な映像が続く。
感じるのはレフン映画ならではの醍醐味、陶酔感だ。
まったく飽きることなく、逆に見入ってしまった。

但し、タイトルから連想される「神との対峙」については、あまりしっくりこない。
また、その神の化身を、敵役の悪徳警官で見せようという意図だったら、大ブーイング。
そう捉えてもおかしくない内容だが、自分は良いように捉えることにする。

ライアン・ゴズリングは相変わらずのカッコよさだが、存在感はやや希薄。
本作においてはそれで正解だろう。登場人物は監督レフンが描く世界の彩に過ぎない。

その彩の中でも一番際立っていたのが、クリスティン・スコット・トーマスだ。
やばい。いろんな意味で堪らない。妖艶さの中に、下品さと凶暴性がある。
美しい金髪と濃い目のアイシャドーが眩しく、異様なほどスクリーンに映える。
まったく異質だが、「危険なプロット」の時でも感じたエロスがあった。。。

音楽は「ドライヴ」に引き続き、クリフ・マルティネス。キレキレ。
レフンとの相性は抜群。映像と音楽でごはんお替わりできるわ。

期待していなかった分、楽しめたことに満足。
次の映画では、レフンにもう少しノーマルなものを撮ってほしい。

【65点】

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MUD マッド 【感想】

2014-01-25 09:47:36 | 映画


2014年初の当たり映画に的中した。
日本公開を待っていた映画「MUD マッド」が前評判に違わぬ傑作だった。

静かな余韻がいつまでも残る。

物語はミシシッピー州を舞台に、川岸のボートハウスで家族3人で暮らす少年が、
島に流れ着いた素性の知れぬ男「マッド」と出会い、成長する物語だ。

現代版「スタンドバイミー」という宣伝コピーがあるが、
少年の冒険物語という部分は共通しているが、描かれるテーマは全く別物。

主人公の少年エリスの成長とは「愛」について学ぶことだ。

エリスの両親は離婚の危機を迎えている。
それを見つめるエリスは「愛」について確信が持てない。
マッドという見知らぬ男を助ける理由はその背景が大きく、
マッドが1人の女性を愛する姿をみて、「愛」の姿を確信したいと願う。

少年の目から見た大人たちの恋愛模様。
エリスが初めて経験する年上女子との恋の行方。
少年の波打つ鼓動が伝わる。
その情景は、みずみずしく、時に残酷。

他人の心の真意や移ろいを客観で推し量ることは難しい。
人間は、シンプルに見えて実は多面的。複雑な生き物だ。
だから人を愛することは難しい。
「愛」について想いを巡らさずにはいられない。
手にとって掴んだ確信が、脆く手からこぼれおちる感覚。。。。
切なさと共に、懐かしさが込み上げてくる。
そうして少年は大人になっていく。

主人公エリスを演じたタイ・シェルダンが素晴らしい。凄い大器を感じる。
一目で見て、「このコ、できるな」と確信してしまう見事な面構えだ。
車の荷台に乗り、風に吹かれ、夕日に照らされる横顔が美しい。
繊細さと、荒々しさを併せ持つ多感な少年を見事に体現した。
彼の今後の活躍を期待せずにはいられない。

マッドを演じるのは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのマシュー・マコノヒー。
名だたる映画監督からオファーが殺到する理由がよくわかる。
心を鷲掴みにする存在感だ。少年との距離感の取り方が巧い。
短いタバコを吸うシーンや、缶詰を素手でバカバカ食べるシーンが絵になる。
GG賞に続き、先日発表された全米映画俳優組合賞(「ダラス~」)でも主演男優賞を獲得。
オスカーは目の前。

他、リース・ウィザースプーンやサム・シェパードの存在も効いている。
限られた登場人物が、すべて有機的に機能する感じは「ドライヴ」に似てる。
監督ジェフ・ニコルズの脚本が冴えている。

マッドの行く末を追うサスペンスも充実し、スリリングな展開にも目が話せない。

胸に迫るエモーショナルなドラマだった。
テアトル渋谷だけの限定公開では勿体ない。

【75点】

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はじまりのみち 【感想】

2014-01-25 01:42:42 | 映画
新作DVDレンタル寸評。



はじまりのみち 【70点】
見終わって、良い映画に出会えたなーという実感でいっぱいになる。
映画監督、木下惠介が戦時中に母親をリヤカーに乗せて疎開させたエピソードを描く。
傑作アニメ映画を生み出し続けてきた原恵一の初の実写映画だ。
彼が一流の映画監督であることを証明して見せた傑作と言いたい。拍手。
キャラクターへの優しさと思いやりに溢れた視点は、アニメと変わりなし。
言葉少なくとも味わい深いセリフの数々。マの取り方が絶妙。気持ちの良いユーモア。
原恵一にキャラクターが泣くシーンを描かせたら一品だなぁとしみじみ。こっちも泣くし。
木下惠介の偉業を讃える役割も持つ映画だけに、記録映画っぽくなったのが少し勿体なし。
これからも実写映画を是非撮ってほしい。で、余韻ついでに河童のクゥ~を久々に観た。
やっぱ超好き。

殺人の告白 【65点】
時効後、自らが連続殺人犯だったと告白した男と彼を追い続けていた刑事の話。
「先の読めない展開」みたいなサスペンス色を全面に出したような映画だったが、
そのタネ明かしは、結構予想の範疇で、全体的にルーズな印象。
目を見張ったのはアクション。韓国のアクション凄い。スタントマン優秀。
主人公の美しき青年演じたパク・シフ。線が細そうに見えて脱ぐとマッチョ。韓流~~。

桜姫 【30点】
レンタル料金250円も惜しいほど。つまらなくてしょーもない。
青木崇高、良い味出てきたところなのに、こんな映画出ちゃダメだ。
主役の日南響子、なぜトップレスにならないのだろう。。。

ビューティフル・クリーチャーズ 【60点】
日本未公開でDVDスルー映画。トワイライトの魔女版のような青春ラブストーリー。
脇役にジェレミー・アイアンズ、エマ・トンプソン等を配し、コミカルな演技が楽しい。
ストーリーラインも面白いのだけど、主人公の相手役の男子がダサすぎる。
どう観ても、教室の「生徒A」。もっと上玉を用意すべき。
不抜けた顔を見て、気持ちがドラマに入らない。


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エンダーのゲーム 【感想】

2014-01-22 23:51:33 | 映画


年が明けて3週間が過ぎた。
いよいよ第一次洋画公開ゴールドラッシュが始まる。

自身の2014年劇場鑑賞一発目となった「エンダーのゲーム」の感想を残す。

子ども向けの映画だが、後味は思いのほかビター。
ド迫力の映像に劇場観賞の醍醐味を味わう。

本作はエイリアンから地球を守るために訓練された少年戦士の話。

あとでわかったことだが、本作はディズニー配給映画だった。
なので、かなりソフトな作りになっている。

戦術の天才である主人公の少年がメキメキと頭角を表す過程が、何とも陳腐だ。
「やっぱ彼は天才だ!」「こんな戦術みたことがないわ!」などと、
周り大人が囃し立てて、無理くり主人公を特別な存在に見せようとする。
巧い演出家だったら、このあたりでグイグイ引き込む映像に仕上げただろう。

主人公はそれに浮かれるほど馬鹿ではないのだが、
周りの持ち上げっぷりが甚だしく、その繰り返し。見ていて苦笑いの連続。

主人公演じるエイサ・バターフィールドの顔立ちが幼く、
マッチ棒体型で、周りの女子たちよりも明らかに線が細い。
とてもクセのない優等生な顔立ちも手伝って、
「凶暴性と優しさを併せ持つ」というキャラに説得力が出ない。
演技は巧いのだが、個性のミスマッチを感じてしまう。

戦士として戦う使命を負った少年の、苦悩と葛藤が本作のミソのようだ。
地球に侵略するエイリアンを悪と決め付け、殲滅させることこそが、
人類が生きる唯一の道であるとする大人たちに対して、
理解、共存の可能性を捨てきれない主人公という図式だ。

少年の苦悩から派生した伏線が、物語の結末に結実する。
「ゲーム」という画面上だけの戦術シミュレーションが、予想だにしない展開に転がる。
それまで、呑気な展開だったのが、一気に引き締まる。面白い。グッとくる。
原作が人気のSF小説であることの一端を感じた結末だった。

ラストを除いて、描かれるドラマに興味を持てなかったが、
VFXのクオリティが予想を大きく上回るもので、非常に見ごたえがあった。

無数の戦艦が群れをなし、エイリアン艦隊と相対する。
主人公の指揮のもと、様々な形状に隊列に組み直しながらガチンコの発砲合戦を繰り広げる。
「これぞ、劇場観賞の醍醐味」という映像が続く。
2Dで観たのだが、3Dでも楽しめる映像であることは間違いなさそうだ。

楽しみにしていたキャスト陣がいまいちだった。

「トゥルー・グリット」のヘイリー・スタインフェルドは太って、
ジャイ子みたいになってる。「あれ?こんなだったけ!?」

「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリンは逆に美化。
肌のツルツル具合が尋常じゃない。若さよ。。。

子ども向け映画だから仕方なし、ではなく、
大人も楽しめる映画であればよかった。

【65点】
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セデック・バレ 【感想】

2014-01-21 00:11:50 | 映画


その年の映画を語る上で、無視できない映画がある。
昨年の4月に公開した「セデック・バレ」もそうした映画の1つだろう。

本作を2013年のベスト映画に挙げる著名人も多く、
先日発表されたキネマ旬報ベストテンでも4位に入っていた。

気になる映画だったので、DVDレンタルで観た。
なるほど。。。特別な映画だということがよくわかった。
凄い映画だ。

本作は1930年、日本統治下にあった台湾で実際に起きた「霧社事件」を描いている。
本作で初めて「霧社事件」という史実を知った。
日本人でどれほどの人がこの事件を知っているだろう。。。

「霧社事件」とは、当時台湾で暮らしていた先住民族セデック族が、
現地日本人たちを相手に暴動を起こした事件だ。
その暴動により現地の日本人が100人殺され、その後の日本軍による制圧で、
セデック族の1000人近くが命を落とした。

どちらの攻撃においても、女、子ども関係なしの皆殺しだ。
銃撃戦以上に強烈なインパクトは、ナタによる斬殺。
想像することも恐ろしい凄惨な事件だった。

この映画が素晴らしいのは、そんな事件を、
反日映画としても、反戦映画としても描いていない点だ。

事件の引き金になったのは、とある日本人警官のセデック族に対する振る舞いによるものだ。
日本の侵略戦争の産物であることからも、悪者として日本人を描くこともおかしくないだろう。
しかし、本作はセデック族、日本軍、どちらかに正義をつけようとはしない。

セデック族という失われた民族たちの、文化・信仰に軸足を起き、
彼らの生き様の延長線上にあった史実を、圧倒的なスケールで描き切っている。

セデック族は狩猟民族で、狩り場(領地)に入ってきた人間を無条件に殺傷する。
他部族との争いは日常茶飯事で、彼らの姿は極めて好戦的で排他的に映る。
戦いの中で負かした、相手の首を狩ることを誉とし、首を持って帰れば、村中大騒ぎだ。

「野蛮」という言葉を通り越して、圧倒される。こちらの狭い価値観を叩き潰すようだ。
「虹を橋を渡る」という彼らの死生観含め、現代人では計り知れない世界が展開する。

彼らの儀式は相手を血祭りに上げることで清められる。
「霧社事件」も日本人への報復ではなく、その儀式のためという大義の上にあった。
実際のところはもっとシンプルな動機だったのかもしれないが、
そう魅せた本作の脚色は大いに成功していると思う。

欧米の映画では考えられないような描写にも踏み込んでいる。
静と動、どちらのシーンにおいても作り手たちの圧倒的な熱量を感じる。
プロの役者はひと握りで、主人公含め、キャストの多くがプロではない素人だったことも驚き。
クライマックスの怒涛の戦闘シーンは映画史に刻まれるだろう。
まぁーよくこんな映画を作ったものだ。。。。

しかし、その一方で気に入らないことも少なくなかった。

終盤の日本軍との全面戦争の折、セデック族が小が大を喰う的なゲリラ戦で応戦するのだが、
音楽の使い方含め、セデック族の活躍をカッコよく魅せようとする演出が鼻についた。
娯楽性を保とうとした結果かもしれないが、それまでパーフェクトだった世界観に水を差す。

そして、セデック族の登場人物の多さ、その人物描写のわかりづらさから、
正直、誰が誰だかよくわからなくなる。「あれ、さっき死んだ人では?」というシーン多し。

本編の時間についてもそう。前編と後編(DVD2枚)を合わせて、5時間弱の長さ。
2時間とは言わないが、 前後編を合わせて3時間くらいにはできたのはないかと思う。
編集力も作品力の1つだ。興味をもって観ようとする人の障壁にも繋がるだろうし、勿体ない。

個人的に手放しで絶賛できる映画ではなかったが、
近年、類を見ない凄まじい気迫をもった超大作だった。
その隠れた史実を知る上でも日本人が見るべき映画だと思った。

【70点】

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第86回アカデミー賞ノミネーションが発表された件!!!

2014-01-16 23:37:11 | 映画
たった今、第86回アカデミー賞ノミネーション発表された。

去年の教訓か。大きなサプライズなし。
今週発表されたゴールデン・グローブ賞の勢いを引き継いだ結果多し。

しかし、俳優部門が作品賞候補に偏ったなー。 Σ( ̄ロ ̄lll)

発表結果をまとめてみる。★は予想。

【作品賞(9作品)】
 ★『それでも夜は明ける』
 ★『ゼロ・グラビティ』
 ★『アメリカン・ハッスル』
 ★『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
 ★『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
 ★『キャプテン・フィリップス』
   『her 世界でひとつの彼女』
   『ダラス・バイヤーズクラブ』
   『あなたを抱きしめる日まで』(!)

  サプライズなし。
  いすれも有名監督・有名俳優の作品ばかりでちょっと堅いかな。。。
  スパイク・ジョーンズ映画『her~』のノミネートは嬉しい。

【監督賞】
 ★スティーヴ・マックイーン 『それでも夜は明ける』
 ★アルフォンソ・キュアロン 『ゼロ・グラビティ』
 ★デヴィッド・O・ラッセル 『アメリカン・ハッスル』
 ★マーティン・スコセッシ 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
   アレクサンダー・ペイン 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

 ポール・グリーングラスは確実と思っていたけど、アレクサンダー・ペインだったかー。
  やっぱアカデミー会員に好まれる監督って少し偏るな。。。

【主演男優賞】
 ★キウェテル・イジョフォー 『それでも夜は明ける』』
 ★マシュー・マコノヒー 『ダラス・バイヤーズクラブ』
 ★ブルース・ダーン 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
   クリスチャン・ベール 『アメリカン・ハッスル』(!!)
   レオナルド・ディカプリオ 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

  一番のサプライズはこの主演男優だろう。トム・ハンクスがアウトで、
  まさかのクリスチャン・ベールがノミネート!!

【主演女優賞】
 ★サンドラ・ブロック 『ゼロ・グラビティ』
 ★ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』
 ★エイミー・アダムス『アメリカン・ハッスル』
 ★ジュディ・デンチ『あなたを抱きしめる日まで』
   メリル・ストリープ 『8月の家族たち』

  ここは特にサプライズなし。。。。恒例のメリル・ストリープ。

【助演男優賞】
 ★マイケル・ファスベンダー 『それでも夜は明ける』
 ★ジャレッド・レト 『ダラス・バイヤーズクラブ』
 ★バーカド・アブディ 『キャプテン・フィリップス』
   ブラッドリー・クーパー 『アメリカン・ハッスル』
   ジョナ・ヒル 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(!!)

  ノーマークのジョナ・ヒルがノミネート、やったぜ!!
  しかしまー、作品賞に偏ったなー

【助演女優賞】
 ★ルピタ・ニョンゴ 『それでも夜は明ける』
 ★ジューン・スキッブ 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
 ★ジェニファー・ローレンス 『アメリカン・ハッスル』
 ★ジュリア・ロバーツ『8月の家族たち』
   サリー・ホーキンス 『ブルージャスミン』(!)

  ここでもノーマークのサリー・ホーキンスがノミネート!
  『ハッピー・ゴー・ラッキー』の借りを返したー!

目立ったのは、『アメリカン・ハッスル』の快進撃。
全俳優部門へのノミネート含めて最多10部門のノミネート。

それと、ゴールデン・グローブ賞の勢いそのままに、
主演男優と助演男優で『ウルフ・オブ・ウォールストリート』がノミネート。

個人的に大きな落胆はないのだが、小粒映画が全く入っていないのが面白くない。
『フルートベール駅で』とか『short term 12』とか、入ってくれれば良かった。
『short term 12』はこれでDVDスルーになる可能性が高くなった。。。

日本映画としては『風立ちぬ』がアニメ部門で順当にノミネート。
だけど、受賞はまず難しいだろうなー。
外国語映画部門、ドキュメンタリー部門も同様に圧倒的に強いタイトルあり。

全体的にノミネートだけでなく、
受賞結果も大きなサプライズはないような気がする。

授賞式は再来月ー。有休を取らねば。

 
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2014年アカデミー賞勝手に予想。直前。

2014-01-16 00:58:28 | 映画
いよいよ第86回アカデミー賞ノミネーション発表が、
日本時間の明日(今日)の22時半に迫った。

先日、ゴールデン・グローブ賞が発表され、
おおよそ予想が固まったので、まとめてみる。。。

★は確定予想。()は日本公開日。

【作品賞(9作品)】
 ★『それでも夜は明ける』(3月7日)
 ★『ゼロ・グラビティ』(12月13日)
 ★『キャプテン・フィリップス』(11月29日)
 ★『フルートベール駅で』(3月21日)
 ★『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(今夏)
 ★『アメリカン・ハッスル』(1月31日)
 ★『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2月28日)
 ★『ウォルト・ディズニーの約束』(3月21日)
 ★『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(1月31日)

 ゴールデングローブ賞で全くスルーだった『フルートベール駅で』は、
 インディーズ枠で入ると想定。

【監督賞】
 ★スティーヴ・マックイーン 『それでも夜は明ける』
 ★アルフォンソ・キュアロン 『ゼロ・グラビティ』
 ★ポール・グリーングラス 『キャプテン・フィリップス』
 ★デヴィッド・O・ラッセル 『アメリカン・ハッスル』
 ★マーティン・スコセッシ 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

 決めきれなかった最後の枠にマーティン・スコセッシの入れた。

【主演男優賞】
 ★キウェテル・イジョフォー 『それでも夜は明ける』
  ロバート・レッドフォード 『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』
 ★トム・ハンクス 『キャプテン・フィリップス』
 ★マシュー・マコノヒー 『ダラス・バイヤーズクラブ』
 ★ブルース・ダーン 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

 自信があった部門だが、前哨戦の後半からロバート・レッドフォードが失速。
 GG賞コメディを獲ったディカプリオも考えたが、オスカー会員は選ばなさそう。

【主演女優賞】
 ★サンドラ・ブロック 『ゼロ・グラビティ』
 ★ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』
 ★エマ・トンプソン『ウォルト・ディズニーの約束』
 ★エイミー・アダムス『アメリカン・ハッスル』
 ★ジュディ・デンチ『あなたを抱きしめる日まで』

 GG賞のコメディを受賞したエイミー・アダムスをメリルに変えてイン。

【助演男優賞】
 ★マイケル・ファスベンダー 『それでも夜は明ける』
 ★ジャレッド・レト 『ダラス・バイヤーズクラブ』
 ★バーカド・アブディ 『キャプテン・フィリップス』
 ★ダニエル・ブリュール 『ラッシュ プライドと友情』
 ★ジェームズ・ガンドルフィーニ『Enough Said』

 
 決めきれなかった最後の枠は、今年亡くなったジェームズ・ガンドルフィーニの予想に変更。

【助演女優賞】
  オプラ・ウィンフリー 『大統領の執事の涙』
 ★ルピタ・ニョンゴ 『それでも夜は明ける』
 ★ジューン・スキッブ 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
 ★ジェニファー・ローレンス 『アメリカン・ハッスル』
  ジュリア・ロバーツ『8月の家族たち』

 オプラ・ウィンフリーはGG賞でもスルー。ノミネートはないかも。

前提として、昨年のベンアフの監督賞候補から外れる事故があったため、
大きな番狂わせはないと思われる。つまり前哨戦の結果に近い候補発表になるのではと。

あー緊張してきた。
明日は何としても22時半までに自宅に帰ろう。。。


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2014年 注目映画10選

2014-01-16 00:13:51 | 映画
洋画の大豊作だった2013年。
今年2014年の注目映画を10本選んで自身の備忘録として残しておく。
その公開ラインナップを観ると、やはり昨年と比べるとややパワー不足か。
3月までの公開映画はオスカー賞レースを賑わす話題作ばかりなので、
あえて4月以降の公開決定映画に絞る。()は公開予定日。

アメイジング・スパイダーマン2 (4月25日)

監督 マーク・ウェブ/出演 アンドリュー・ガーフィールド他
前作の新生スパイダーマンがツボだった。2作目も引き続き、監督はマーク・ウェブ。
日本でも人気急上昇のデイン・デハーンが参戦。ジェイミー・フォックスは大丈夫かな。。。

ミケランジェロ・プロジェクト (4月)

監督 ジョージ・クルーニー/出演 ジョージ・クルーニー他
早くも2015年のオスカー賞レースの目玉になるか。実話系映画。
演技派俳優たちのアンサンブルに期待。監督ジョージ・クルーニーの演出も嫌いじゃないス。

アクト・オブ・キリング (4月)

監督 ジョシュア・オッペンハイマー
昨年の賞レースを総ナメにしたドキュメンタリー映画。日本公開に安堵。
1960年代インドネシアで行われた100万人大虐殺事件を、加害者たちの視点から再現。

X-MEN:フューチャー&パスト (5月24日)

ブライアン・シンガー/出演 ジェームズ・マカヴォイ他
待ってました!他出演者はマイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルト、
エレン・ペイジ、ヒュー・ジャックマン・・・気付けばみんな主役級の俳優になってる。

ブルージャスミン (5月)

監督 ウディ・アレン/出演 ケイト・ブランシェット他
今年のオスカー主演女優がほぼ確定のケイト・ブランシェットの対象作。
「ゼロ・グラビティ」のサンドラ・ブロックを支持だが、相手が悪かった。

Her/世界でひとつの彼女 (6月28日)

監督 スパイク・ジョーンズ/出演 ホアキン・フェニックス他
スパイク・ジョーンズがいよいよオスカー賞レースに絡むか。GG賞で脚本賞を取ったばかり。

ノア 約束のハコ船 (6月)

監督 ダーレン・アロノフスキー/出演 ラッセル・クロウ他
「ブラックスワン」ぶりのダーレン・アロノフスキーの監督作は壮大なファンタジー映画。
ダーレン・アロノフスキー自身初のチャレンジだろう。吉と出るか、凶と出るか。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 (今夏)

監督 コーエン兄弟/出演 オスカー・アイザック他
コーエン兄弟が描く音楽ドラマとは如何に。猫を連れる主人公の姿が印象的。
主演に悪役&脇役のイメージが強いオスカー・アイザックを起用。楽しみ。

ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー (9月)

監督 ジェームズ・ガン/出演 クリス・プラット他
「ソー」「キャプアメ」よりも楽しみにしているマーベル映画。
監督は「スーパー!」のジェームズ・ガン。アライグマ戦士に期待。

インターステラー (時期未定)

監督 クリストファー・ノーラン/出演 マシュー・マコノヒー他
ノーランの新作キター!今年最大の注目作。
しかも主演は絶好調のマシュー・マコノヒーーっ!!







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第71回ゴールデン・グローブ賞が発表された件。

2014-01-13 18:06:20 | 映画
第71回ゴールデン・グローブ賞授賞式が幕を閉じた。
放送は観ていないが、結果をまとめてみる。
サプライズあり!!!

予想◎、結果★

<ドラマ部門>
◆作品賞
◎★それでも夜は明ける(スティーヴ・マックイーン監督)
  キャプテン・フィリップス(ポール・グリーングラス監督)
  ゼロ・グラビティ(アルフォンソ・キュアロン監督)
  あなたを抱きしめる日まで(スティーヴン・フリアーズ監督)
  ラッシュ プライドと友情(ロン・ハワード監督)
◆主演男優賞
 ◎キウェテル・イジョフォー(それでも夜は明ける)
  イドリス・エルバ(Mandela: Long Walk to Freedom)
  トム・ハンクス(キャプテン・フィリップス)
 ★マシュー・マコノヒー(ダラス・バイヤーズクラブ)
  ロバート・レッドフォード(オール・イズ・ロスト 最後の手紙)
◆主演女優賞
◎★ケイト・ブランシェット(ブルージャスミン)
  サンドラ・ブロック(ゼロ・グラビティ)
  ジュディ・デンチ(あなたを抱きしめる日まで)
  エマ・トンプソン(ウォルト・ディズニーの約束)
  ケイト・ウィンスレット(とらわれて夏)

  主演男優賞はキウェテル・イジョフォーではなく、マシュー・マコノヒー。
  おそらく接戦だったろう。個人的に嬉しいなー。他は順当。

<ミュージカル/コメディ部門>
◆作品賞
◎★アメリカン・ハッスル(デヴィッド・O・ラッセル監督)
  her 世界でひとつの彼女(スパイク・ジョーンズ監督)
  インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(コーエン監督)
  ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(アレクサンダー・ペイン監督)
  ウルフ・オブ・ウォールストリート(マーティン・スコセッシ監督)
◆主演男優賞
  クリスチャン・ベール(アメリカン・ハッスル)
 ◎ブルース・ダーン(ネブラスカ ふたりの心をつなぐ旅)
 ★レオナルド・ディカプリオ(ウルフ・オブ・ウォールストリート)(激驚!!) 
  オスカー・アイザック(インサイド・ルーウィン・デイヴィス)
  ホアキン・フェニックス(her 世界でひとつの彼女)
◆主演女優賞
◎★エイミー・アダムス(アメリカン・ハッスル)
  ジュリー・デルピー(ビフォア・ミッドナイト)
  グレタ・ゲルウィグ(Frances Ha)
  ジュリア・ルイス=ドレイファス(Enough Said)
  メリル・ストリープ(8月の家族たち)

  今年のGG賞の最大のサプライズはディカプリオの受賞だろう。完全にノーマーク。
  これでオスカーノミニーの中にディカプリオが滑り込むだろう。いやー驚いた。

<共通部門>
◆監督賞
◎★アルフォンソ・キュアロン(ゼロ・グラビティ)
  ポール・グリーングラス(キャプテン・フィリップス)
  スティーヴ・マックイーン(それでも夜は明ける)
  アレクサンダー・ペイン(ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅)
  デヴィッド・O・ラッセル(アメリカン・ハッスル)
◆助演男優賞
  バーカッド・アブディ(キャプテン・フィリップス)
  ダニエル・ブリュール(ラッシュ プライドと友情)
  ブラッドリー・クーパー(アメリカン・ハッスル)
 ◎マイケル・ファスベンダー(それでも夜は明ける)
 ★ジャレッド・レト(ダラス・バイヤーズクラブ)
◆助演女優賞
  サリー・ホーキンス(ブルージャスミン)
 ★ジェニファー・ローレンス(アメリカン・ハッスル)(驚!!) 
 ◎ルピタ・ニョンゴ(それでも夜は明ける)
  ジュリア・ロバーツ(8月の家族たち)
  ジューン・スキッブ(ネブラスカ ふたりの心をつなぐ旅)

  ディカプリオのサプライズに次ぐサプライズはジェニファー・ローレンスの受賞。2年連続。凄。
  前哨戦で圧勝してきたルピタ・ニョンゴで堅いと思っていたが想定外の結果。
  助演男優のジャレッド・レト、おめでとう!嬉しい誤算。これでオスカーも見えてきたー!
  アルフォンソ・キュアロンの監督賞受賞には安堵。。。。







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第15回 Golden Tomato Awardsの結果まとめ。

2014-01-13 11:41:56 | 映画


毎週、新作映画情報の参考にしているアメリカの映画レビューサイト「ロッテントマト」の2013年のレビュースコアによるGolden Tomato Awardsがアップされていたので、備忘録までに残しておく。

【全米公開映画】
1位 ゼロ・グラビティ
2位 ビフォア・ミッドナイト (楽しみ!)
3位 それでも夜は明ける (楽しみ!)
4位 MUD マッド 
5位 Enough Said
6位 アメリカン・ハッスル
7位 キャプテン・フィリップス
8位 インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
9位 フルートベール駅で
10位 ダラス・バイヤーズクラブ(楽しみ!)

【限定公開映画】
1位 Short Term 12 (日本公開希望!)

【アクション・アドベンチャー部門】
1位 ゼロ・グラビティ

【アニメーション部門】
1位 アナと雪の女王

【コメディ部門】
1位 アメリカン・ハッスル

【コミック部門】
1位 アイアンマン3

【ドキュメンタリー部門】
1位 Blackfish (日本公開希望!)

【ドラマ部門】
1位 それでも夜は明ける

【外国語映画賞】
1位 少女は自転車にのって

【ホラー部門】
1位 死霊館

【ラブロマンス部門】
1位 ビフォア・ミッドナイト 

【SF部門】
1位 ハンガーゲーム2

【スリラー部門】
1位 サイド・エフェクト

とりあえず、上記の映画はどれも面白そうだ。
DVDスルーになる危険性の高い「Short Term 12」と「Blackfish」は
是非、日本でも劇場公開してほしいものだ。




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嘆きのピエタ 【感想】

2014-01-13 08:13:05 | 映画
新作DVDレンタルの寸評。



嘆きのピエタ 【70点】
キム・ギドクの新作。やはり面白い。キム・ギドクにしか描けない残酷な寓話。
天涯孤独に生きてきた借金取りの男の前に、母親と名乗る女が現れる話。
借金の取立てに手段を選ばない残虐な男が母性愛の虜になる。
親子愛を軸に、キム・ギドクならではの「因果応報」が鮮やかに浮上する。
主演2人の造形が見事。そのパフォーマンスも圧巻。見入る。

ホワイトハウス・ダウン 【65点】
ローランド・エメリッヒの新作。ドンチャン騒ぎのアクション大作。まずまず。
テロ組織に占領されたホワイトハウスで警察官の男が大統領を救出する話。
先に公開された「エンド・オブ・ホワイトハウス」と似過ぎている。何とかならなかったか。。。
チャニング・テイタムが阿呆くさい。ジェイミー・フォックスが大統領に見えない。
子役の女子がやたらと演技が上手くて煩い。伏線がどれもハマっていない。。。
文句を言えばキリがないが、期待していなかったし、大味な映画なので仕方なし。
ハリウッド大作ならではの、爆破アクションを普通に楽しむ。

暗闇から手をのばせ 【55点】
障害者専門のデリヘル嬢の話。興味深いテーマだったが、物語は陳腐。
自由に性を享受できない障害者ためのビジネス。需要と供給が成立している実態。
「障害者にプライバシーはない」という言葉が痛い。考えさせられてしまったが、
映画自体はダメダメなフィクション。感動を狙ったような展開もシラケるだけ。残念。







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第71回ゴールデン・グローブ賞を勝手に予想した件。

2014-01-12 10:59:41 | 映画
第71回ゴールデン・グローブ賞の授賞式が日本時間で明日に迫る。
勝手に予想して盛り上がってみる。
ノミネートに◎で受賞者を予想。

<ドラマ部門>
◆作品賞
 ◎それでも夜は明ける(スティーヴ・マックイーン監督)
  キャプテン・フィリップス(ポール・グリーングラス監督)
  ゼロ・グラビティ(アルフォンソ・キュアロン監督)
  あなたを抱きしめる日まで(スティーヴン・フリアーズ監督)
  ラッシュ プライドと友情(ロン・ハワード監督)
◆主演男優賞
 ◎キウェテル・イジョフォー(それでも夜は明ける)
  イドリス・エルバ(Mandela: Long Walk to Freedom)
  トム・ハンクス(キャプテン・フィリップス)
  マシュー・マコノヒー(ダラス・バイヤーズクラブ)
  ロバート・レッドフォード(オール・イズ・ロスト 最後の手紙)
◆主演女優賞
 ◎ケイト・ブランシェット(ブルージャスミン)
  サンドラ・ブロック(ゼロ・グラビティ)
  ジュディ・デンチ(あなたを抱きしめる日まで)
  エマ・トンプソン(ウォルト・ディズニーの約束)
  ケイト・ウィンスレット(とらわれて夏)

 個人的には「ゼロ・グラビティ」を絶対支持なのだが、前哨戦の結果からすれば、
 「それでも夜は明ける」が確実だろう。主演男優のイジョフォーも確実。
 主演女優もケイト・ブランシェットが前哨戦結果より圧勝と思われる。

<ミュージカル/コメディ部門>
◆作品賞
 ◎アメリカン・ハッスル(デヴィッド・O・ラッセル監督)
  her 世界でひとつの彼女(スパイク・ジョーンズ監督)
  インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(コーエン監督)
  ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(アレクサンダー・ペイン監督)
  ウルフ・オブ・ウォールストリート(マーティン・スコセッシ監督)
◆主演男優賞
  クリスチャン・ベール(アメリカン・ハッスル)
 ◎ブルース・ダーン(ネブラスカ ふたりの心をつなぐ旅)
  レオナルド・ディカプリオ(ウルフ・オブ・ウォールストリート)
  オスカー・アイザック(インサイド・ルーウィン・デイヴィス)
  ホアキン・フェニックス(her 世界でひとつの彼女)
◆主演女優賞
 ◎エイミー・アダムス(アメリカン・ハッスル)
  ジュリー・デルピー(ビフォア・ミッドナイト)
  グレタ・ゲルウィグ(Frances Ha)
  ジュリア・ルイス=ドレイファス(Enough Said)
  メリル・ストリープ(8月の家族たち)

 作品賞は昨年の借りを返すということでデヴィッド・O・ラッセル映画だろう。
 主演男優、主演女優ともに今年はオスカー本命がドラマ部門に集中。
 なのでイマイチ盛り上がらないが、ブルース・ダーンは確実だろう。
 エイミー・アダムスは自信なし。ジュリー・デルピーやメリルの可能性も残る。

<共通部門>
◆監督賞
 ◎アルフォンソ・キュアロン(ゼロ・グラビティ)
  ポール・グリーングラス(キャプテン・フィリップス)
  スティーヴ・マックイーン(それでも夜は明ける)
  アレクサンダー・ペイン(ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅)
  デヴィッド・O・ラッセル(アメリカン・ハッスル)
◆助演男優賞
  バーカッド・アブディ(キャプテン・フィリップス)
  ダニエル・ブリュール(ラッシュ プライドと友情)
  ブラッドリー・クーパー(アメリカン・ハッスル)
 ◎マイケル・ファスベンダー(それでも夜は明ける)
  ジャレッド・レト(ダラス・バイヤーズクラブ)
◆助演女優賞
  サリー・ホーキンス(ブルージャスミン)
  ジェニファー・ローレンス(アメリカン・ハッスル)
 ◎ルピタ・ニョンゴ(それでも夜は明ける)
  ジュリア・ロバーツ(8月の家族たち)
  ジューン・スキッブ(ネブラスカ ふたりの心をつなぐ旅)

 監督賞は前哨戦の結果よりアルフォンソ・キュアロンとスティーヴ・マックイーンが五分。
 「ゼロ・グラビティ」が受賞する可能性が残るのは現状監督賞くらいなので受賞してほしい。
 助演男優は、作品の愛され具合よりジャレッド・レトよりマイケル・ファスベンダー。
 「ドライヴ」の時のアルバート・ブルックスみたいにジャレッド・レトは厳しいかも。
 個人的にはどちらも好きなのだが、マイケル・ファスベンダーは今後も受賞すると思うので
 ジャレッド・レトにとって欲しいのだが。。。
 助演女優はルピタ・ニョンゴが圧勝するだろう。

今年のゴールデン・グローブ賞は生中継とのこと。
我が家ではAXNが観れないので、会社の同僚に録画を頼んでいる。。。
あぁ結果が楽しみだ。
 


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2013年私的映画ベスト5 【未公開映画】

2014-01-10 23:57:26 | 勝手に映画ランキング
日本の映画市場における不幸は、面白いのにも関わらず、
一般公開されず、DVDスルーになってしまう洋画たちの存在だ。

彼らへの励ましのために、個人的に面白かった未公開映画をまとめる。ベスト5。

1位 『21ジャンプストリート』

抱腹絶倒。面白すぎるっ!大充実のアクションコメディ。
凸凹コンビのキャラクターの妙。刑事コメディと学園コメディが綺麗に融合。友情&青春!脚本に唸る。アクションの常套句を嘲笑った演出に大笑い。最初から最後まで豊かな感性に縁どられた傑作。久しぶりにカッコいいジョニー・デップを見て満足。続編は必ず劇場公開すること!

2位 『Pitch Perfect』 (DVDレンタル無なので海外購入)

いろんな声が重なるほど豊かになるアカペラという音楽。浮上するのは個性に対する強い肯定。見れば無条件に元気にさせる特効薬。ミュージカルでアメリカの右に出るものはなし。圧巻のパフォーマンスに発奮し、胸がアツくなる。日本でも公開した方が良いミュージカルコメディの快作。

3位 『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』

妖精たちと子どもたちの絆を可視化した意欲作。そこに多少のクサさはあれど、信じる気持ちの純粋さにノックアウト。360度縦横無尽に躍動するアクションと、目に鮮やかな色彩に見惚れる。子どもたちの夢や希望が大爆発するクライマックスに圧倒され、涙腺が緩む緩む。

4位 『リアリティー』

中年男の妄想が暴走。それをスリラーとしてではなくユーモアとして描ききったことが成功。ナポリの田舎町の人情が効いている。筆致はドキュメンタリー。観ている側にもリアルと架空の境を曖昧にさせる設計が面白い。主人公がどう転ぶか見逃せず、その最終到達点に不思議な高揚感。

5位 『ヘンゼル & グレーテル』

「おバカC級映画」と貶されても良い。お菓子の家を食べて以来、糖尿病になってしまったヘンゼル。失笑覚悟のストーリーデザインを楽しむ。様々な武器を駆使して魔女たちを八つ裂きにする。豊かなゴア表現に監督トミー・ウィルコラの方向性を見る。今後も期待してます。

次点 『サブマリン』

ややクセのある映画が揃うが、『21ジャンプストリート』と『Pitch Perfect』は観る人を選ばず、
観たらほぼ間違いなく面白いという映画だろう。洋画が見放されてきている日本市場において、
有名俳優が出ていないだけで、ヒットしないと決め付けることは当然の判断なのかもしれないが、
映画ファンとしては毎年残念な思いだ。何とかならぬものか。。。。


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第87回キネマ旬報ベストテンが発表された件。

2014-01-10 22:11:45 | 映画
今日、2013年公開映画のキネマ旬報ベストテンが発表された。
映画の批評家と名乗る人たちによる投票結果なので、例年通り偏ってる印象。
結果は以下のとおり。

<日本映画ベスト・テン>
1位 ペコロスの母に会いに行く (!)
2位 舟を編む
3位 凶悪
4位 かぐや姫の物語
5位 共喰い
6位 そして父になる
7位 風立ちぬ
8位 さよなら渓谷
9位 もらとりあむタマ子
10位 フラッシュバックメモリーズ 3D

 1位の「ペコロスの母に会いに行く」は面白くなさそうなのだが、
 評判が良かったので気になっていた。まさかの1位で驚く。
 2位の「舟を編む」は、キネ旬が好きそうな映画なので順当だな、と。
 個人的に邦画の中で突出して好きだった「そして父になる」は6位・・・残念。

<外国映画ベスト・テン>
1位 愛、アムール
2位 ゼロ・グラビティ (!)
3位 ハンナ・アーレント
4位 セデック・バレ 第一部 太陽旗/第二部 虹の橋
5位 三姉妹〜雲南の子
6位 ホーリー・モーターズ
7位 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
8位 ザ・マスター
9位 熱波
10位 もうひとりの息子

 1位の「愛、アムール 」は予想が的中。キネ旬らしい結果といえるだろう。
 2位の「ゼロ・グラビティ」はサプライズ。娯楽性も強いSF映画が上位に来るとは想定外。
 4位の「セデック・バレ」は一昨日、DVDレンタルで借りたばかり、週末観る予定。
 「ハンナ・アーレント」と「三姉妹〜雲南の子」はまったく知らなかった。。。。

<個人賞>
日本映画監督賞:石井裕也「舟を編む」 (!??)
日本映画脚本賞:荒井晴彦「共喰い」
主演女優賞:真木よう子「さよなら渓谷」「そして父になる」
主演男優賞:松田龍平「舟を編む」
助演女優賞:田中裕子「共喰い」「はじまりのみち」
助演男優賞:リリー・フランキー「凶悪」「そして父になる」
新人女優賞:黒木華「舟を編む」「シャニダールの花」「草原の椅子」
新人男優賞:吉岡竜輝「少年H」
外国映画監督賞:アルフォンソ・キュアロン「ゼロ・グラビティ」 (!)

 監督賞の石井裕也はないだろー。演出に大疑問。というか嫌い。納得いかないわ。
 「舟を編む」は原作の力であり役者の力。監督賞こそ、是枝監督だと思う。
 主演賞の真木よう子と松田龍平は、国内の映画賞を独占状態。「さよなら渓谷」早く観たい。
 助演男優賞のリリー・フランキーも、第85回のでんでん(「冷たい熱帯魚」)くらいに圧倒的。
 外国映画監督賞のアルフォンソ・キュアロンはキネ旬でも認められたのか。。。普通に嬉しい。
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2013年私的映画ベスト10 【洋画】

2014-01-07 02:03:25 | 勝手に映画ランキング
今日から2014年の仕事が始まった。休みボケが抜けない。。。

日本映画に続いて、2013年の洋画の私的ベスト10をまとめてみる。
2位以下の順位付けに悩む。2013年は甲乙付け難い良作だらけだったからだ。

1位 『ゼロ・グラビティ』

2013年は『ゼロ・グラビティ』という映画が公開された年。
この映画にどれだけの賛辞が必要だろう。劇場観賞の概念を変えた金字塔。物語は極限のサバイバル劇から崇高なドラマへ昇華。宇宙という未知の世界へ挑み続けてきた人類への賛歌であり、地球という奇跡の惑星への賛歌。サンドラ・ブロックの美しき肉体から生命の誕生を見る。深き感動と共に、その神々しさにひれ伏す。至高の映画。

2位 『パシフィック・リム』

熱狂。見栄を切った巨大ロボットとKAIJYUに拍手喝采。感じるのは日本のサブカル愛よりも、ハリウッドの圧倒的な技術力と、監督ギレルモ・デル・トロの創造力。「バトルシーンをどれだけ面白くみせるか」に徹した2時間。余計なメッセージを残さない潔さ。だから萌える。

3位 『クロニクル』

超能力をもった高校生たちの暴走する青春。文句なしの面白さ。モキュメンタリー、POVのデメリットをメリットに変えた革新的映画。低予算をモノともしないスケールは、比類なきイマジネーションの賜物。ハリウッドの将来を担う若き監督とキャストたちを目撃する。

4位 『マン・オブ・スティール』

刷新された「スーパーマン」はエイリアン。「ノイジーな映画」と揶揄されても結構。世界観、スケール、視覚効果、美術デザイン、キャスト、音楽、すべてがツボ。ザック・スナイダーのアクション演出が唸りを上げる。ハイテンションでも、空回りしない芯の強さ。「滑空」とは「大気を切り裂く」。

5位 『キャプテン・フィリップス』

生死をかけた2人の男の戦いから見えるのは、強者と弱者が共存するグローバル経済の縮図。そこにうるさいジャーナリズムはない。リアリティをもって観客をひきつけ、映画的な表現をもって楽しませる。ラストの看護師は本物の看護師を起用。ポール・グリーングラスの演出力に脱帽。

6位 『危険なプロット』

文才という才能をもった高校生と、彼の奏でる旋律に踊らされる大人たち。物語が持つ魔力を、ユーモアとエロスを効かせて料理する。その味わいは中毒性が高く危険だが、やめられない。フランソワ・オゾンの最高傑作。可笑しく、どこか切ない人生劇場の開演。映画の本質を見る。

7位 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』

誰がこの寓話の実写化を実現できると思ったのだろう。幻想的な映像の数々に心を奪われ、生を乞う主人公から宗教の意義を感じる。脅威として有り続ける獰猛なトラとの共存関係が、少年の生きる力に変わる描き方が秀逸。寓話に終わらないラストも素晴らしい。

8位 『キャビン』

ホラーの概念をひっくり返してみると、ホラーの宝石箱が出てきた。そのネタ晴らしにホラーへの愛があふれ出す。想像もつかない展開の連続に驚愕し、怒涛のクライマックスに発奮する。「パーティタイム!」のカタルシス。痛快、爽快。こういうの大好物。

9位 『インポッシブル』

すべてを呑みこむ津波。消滅した世界で断ち切られた家族を結んだのは、人種を超えた絆。キレイごとに見えるかもしれないけど、人間の良心は確かにそこにあったのだ。被災国である日本では特別な意味を持つ映画。穏やかで力強い希望の光に胸を打たれる。

10位 『君と歩く世界』

男女の肉体が荒々しく擦れ合う。それは愛よりも動物的衝動に近い。擦れあった肉体から熱を感じる。両足を失った女はセックスで自身の存在意義を感じ、男は血まみれのストリートファイトを通して生を感じる。肉体を形成する血潮が、南仏の降り注ぐ陽光に照らされる。

次点 『世界にひとつのプレイブック』 『ジャンゴ 繋がれざる者』 『スプリング・ブレイカーズ』

最低映画 『ダイ・ハード/ラスト・デイ』


こうまとめてみると、昨年は大作系映画が見事にハマった年だった。
逆に「ハッシュパピー~」や「愛、アムール」などの小粒系映画がまるでハマらなかった。

1位の「ゼロ・グラビティ」は、ここ数年の中でも突出したベスト。いずれ劇場公開が終了するが、半年に1回とか定期興行をしてほしい。これほどの映画が日本でヒットしなかったら、日本市場における洋画は終わりだろう。まだ観ていない人は絶対に観に行った方が良いと思う。

最低映画は「アフター・アース」と天秤にかけたが、ウィル・スミス親子が勝手に作って、勝手に失敗した映画だからまだ許せる。「ダイ・ハード/ラスト・デイ」は「ダイ・ハード」という看板を背負いながら、その看板に泥を塗ったからタチが悪い。とても不快で、とにもかくにもつまらなかった。

見逃した心残り映画は「サウンド・オブ・ノイズ」。たしか、一館だけの限定公開でレイトショーでしかやってなかったんだよな・・・。2月のDVDレンタルまで待つ。
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