から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

第85回アカデミー賞勝手に予想(その2)

2012-11-25 10:02:58 | 映画
第85回アカデミー賞の開催は来年の2月24日。

今日で3ヶ月を切った。

で、アカデミー賞対象期間も約1ヶ月となり、
オスカーコンテンダーも出揃ってきたので
2回目の受賞予想を勝手にしてみる。(主要部門のみ)

◆作品賞(予想)

 「アルゴ」(ベン・アフレック)

◆監督賞(予想)

 ポール・トーマス・アンダーソン(The Master)

◆主演男優賞(予想)

 ヒュー・ジャックマン(レ・ミゼラブル)

◆主演女優賞(予想)

 マリオン・コティヤール(君と歩く世界)

◆助演男優賞(予想)

 ホアキン・フェニックス(The Master)

◆助演女優賞(予想)

 エイミー・アダムス(The Master)

半分、自分の希望も含めての予想。

前回からの変更点として、アメリカでの絶賛ぶりを反映して作品賞を「アルゴ」に据えた。
監督賞も同じ流れで、アルゴのベン・アフレックになるかなとも思われたが、
ベン・アフレックは初ノミネートだし、今後もあるかなと思うので、
ここは前回と変わらず、過去ノミネート経験もあるポール・トーマス・アンダーソン。

助演男優賞のホアキン・フェニックスは主演でのノミネートが濃厚のようだが、
ヒュー・ジャックマンと、かち合ってほしくないので、助演に。
「ノーカントリー」でハビエル・バルデムが助演になったパターンもあるしな。

アメリカでも来月の公開となるトム・フーパーの「レ・ミゼラブル」の評価によって、
全体の予想が変わってくるかもしれない。

今年の下期一番楽しみにしている「レ・ミゼラブル」、日本での公開も来月だ。
アメリカとほぼ同時公開としてくれた配給会社に感謝。




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悪の教典 【感想】

2012-11-24 11:07:01 | 映画
昨日の勤労感謝の日に「悪の教典」を観に行った。

原作を読んだことはないが、
普通に楽しめた。

本作の監督、三池崇史も「蓮見を知らしめる映画にしたかった」と言ったように、
主人公のサイコキラー蓮見のキャラ、その描かれ方が面白かった。

描かれる殺戮は狂気の沙汰の何者でもないが
彼にとって殺人という行為は快楽ではなく、
果たすべき義務という理性的な解釈の上に成り立っている。

なので残酷な殺戮シーンでも、我を失わない。
「トゥーダイ?」のシーンでは吹いた。

学校という職場を離れ、ボロ家(自宅)で過ごす蓮見は
「悪」と寄り添い、対話をしている。
その悪の象徴として、自宅の庭に度々訪れるカラスが描かれていて、
蓮見という人物への考察がより深まっていく。
(これは原作のままかも)

今年1番のヒットとなった「海猿」で
役柄の残像がまだ強く残る伊藤英明を
主役に据えることは、リスキーだったと思うが、
彼を配して正解だったと思う。客寄せという狙いも多分にあったと思うが。

蓮見というキャラは他の役者が演じても成立する役柄であるが、
甘いマスク、マッチョな肉体の彼には華があって、
映画をより娯楽色の強い映画にした。

殺戮シーンは予想以上のグロさだった。
日本では珍しい本格スプラッター映画ともいえそう。

死の祭壇というべきか、
文化祭の前夜というタイミングで、煌びやかな装飾、電飾で飾られた校内が
殺戮シーンを幻想的なものにしている。
いつか見た悪夢のようだ。

三池節も本作の色に見事マッチング。
加減のない暴力シーンは勿論だが、
ディープキスやフ●ラシーンでの、「クチャクチャ」という効果音をあえて
聞かせるあたりとか、「(三池)っぽいな~」とニヤニヤしてしまう。

脇役のキャスティングもハマった。
常にタンが喉に絡まる(笑)陰湿な物理教師役の吹越満の妙演や、
「ヒミズ」が素晴らしかった染谷将太、二階堂ふみの嬉しい再共演。
山田孝之の出演が勿体なさ過ぎで、かつ、アホなシーンに大いに笑う。

「蓮見を描く」というテーマなので仕方ないが、
すべてが蓮見のコントロールのもとで構成される流れに、若干の短調さと
物足りなさを感じるものの、本作のような映画が
エンタメ映画としてリリースされたことは喜ばしい。

AKBの某アイドルが先日「人が殺されすぎて、この映画が嫌い」と涙ながらに発言し、
話題になったが、彼女の想像力の欠如はさておいて、
映画を観るきっかけになれば良いなと思う。

【70点】



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ザ・レイド 【感想】

2012-11-23 16:12:34 | 映画
世界の映画祭を席巻したインドネシア発アクション映画「ザ・レイド」を観た。

渋谷のシネマライズのみの公開とあって、かなり面倒であったが、
どうしても観たくて10年ぶりくらいに行った。

前評判に違わぬアクション映画の傑作。

冒頭のシーン。
静かな朝。主人公と思われる若い男が、安らかに眠る妻の傍ら起床。
イスラム教の国とあって、床に絨毯引いてお祈りをする。
その後、黙々と筋トレして、穏やかな顔立ちとは裏腹に
サンドバック相手に凄まじいスピードで拳を繰り出している。
この男が相当なツワモノであることを示唆する。

強い男子に憧れる自分は、のっけからもうビンビンである。

穏やかなシーンはこの冒頭のみで、
物語はその後、ラストまで壮絶な攻防になだれ込んでいく。

本作はジャカルタのスラム街(だったらしい)で、麻薬王が支配し、
ギャングたちのアジトとなっている高層マンションに、
SWATチームが奇襲をかけ麻薬王をとらえようとする話だ。

SWATチームが活躍する話だと思っていたが、違っていた。

SWATチームは麻薬王、ギャングたちの圧倒的武力と
高層マンションという閉鎖空間の中でフルボッコにされる。
悪党どもの残忍さも手伝い、やられ方が半端ない。
そして20人程度いたSWATチームはほぼ壊滅。

残されたのはSWATチームの新人ラマ。
冒頭で出た凄腕の男だ。

一人対何十人の格闘アクションという全体像が見えたところで、
期待でゾクゾクする。

ダイ・ハードのブルース・ウィリスはあの手この手で切り抜けたが、
本作は抜け道のない空間において、彼が選んだ(選ばざるを得なかった)道は正面突破。
残された仲間を助け、生き残るためには最上階にいる麻薬王を倒さねばならない。
ゲームチックながら、このわかりやすいプロットが非常に効果的。

短銃、マシンガン、青龍刀、短剣、、、あらゆる武器と、
ボーンシリーズや96時間などのハリウッド大作でも馴染みのある、
格闘技「シラット」が見事に融合。

すべての体の動きが防御、打撃と偏在自在に変化するシラットがめちゃくちゃカッコよい。

徹頭徹尾、アクションで魅せる映画なので、脚本の甘さは気にならず。

これでもかと押しまくるアクション描写に
劇場内では嘲笑に近い笑いが起こったが、
自分は制作陣、俳優陣の情熱みたいなものを感じ、むしろ感動してしまった。
何人の演者がこの撮影で骨を折ったのだろうか。。。

主役のラマを演じたイコ・ウワイスは実際、プロのシラット家で
本作アクションの振り付けも担当しているらしい。
タイのトニー・ジャーと並び、アジアの新たなアクションスターだ。

また、残忍でド悪党な麻薬王演じた俳優のパフォーマンスがヒくほど怖く、
インドネシア映画界の層の厚さを感じた。

音楽はリンキンパークが担当しているなど、
映画としての仕上がりは驚くほど洗練されている。

本作はアメリカでのリメイクが決まっているらしい。

スリリングでエキサイティング。
やや胃もたれ感が残るアクション映画だが、
インドネシアという地で本作のような映画が誕生したことは歓迎すべきことだ。

シネマライズのみの公開が実に惜しい。

【75点】





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その夜の侍 【感想】

2012-11-20 01:07:39 | 映画
一昨日の土曜日、下半期個人的に最も注目していた邦画
「その夜の侍」を見た。

タイトルがカッコよく、名作の予感がしたが、まずまずな映画だった。

本作は、5年前に妻をひき逃げにより殺された中年男と、その加害者の男の話。

話の筋は予告編で見たとおり、妻を殺された男の復讐劇だった。
シンプルなストーリーが2時間という長丁場でどう描かれるのか。。。
昼食2時間後に襲ってくる睡魔も手伝い、結局なんだかよくわからなかった。

つまらないことはなく、むしろ見応えのあるドラマだと思われる。

本作では人間の虚無感や焦燥感みたいなものを描いていて、
画面から伝わるその質感は監督の作家性とも受け取れ、久々に歓迎すべき邦画の匂いがした。
この手の人間ドラマでは、物語の断片からそこに描かれるキャラの人物像を勝手にイメージして、
形作っていくことで作品世界にのめり込んでいくのだが、
掴みかけた人物像がことごとく手から離れていった。
それが繰り返されるので「う~ん、どうしてそうなるかな」と。

主役の2人だけでなく、彼らを取り巻く、
被害者の弟しかり、加害者の友人しかり、
工事現場の警備員しかり、デリヘル嬢しかり。。。

物語のラストシーンにも象徴されるように、
結局、彼らは何を想って、どうしたかったのだろうか。。。
理解できなくてもよい。どうにも釈然としないのだ。

しかしながら、主役の2人を演じた堺雅人、山田孝之をはじめ、
新井浩文、綾野剛、田口トモロヲ、谷村美月、安藤サクラ、でんでんなど、
「役者」という表現が相応しい実力派俳優の競演は映画料金に見合う価値がある。

堺雅人、山田孝之の息を呑むクライマックスはまさに魂のぶつかり合い。

木南晴夏も端役で山田孝之と共演していて、
今テレビでやってる脱力系ドラマ「勇者ヨシヒコ~」との温度差が激しい。

個人的に残念で気になったのが、劇中のセリフに出てくる、
「魚民で説教だな」「牛角行くか~」など
モンテローザ、レインズグループの飲食店の頻出。
低所得で食べ物に頓着しない登場人物たちの生活スタイルには
よく合っているワードかもしれないが、
自分の苦手な飲食店グループなだけにイササカ不快。

エンドロールで同グループのクレジットを探したが、見つからず。
不穏な金の匂いがした。。。

【60点】
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続々glee中毒につき

2012-11-15 23:12:50 | 日記
gleeシーズン3のBDボックスを観終わった。



最終話に近づくにつれて涙腺が緩む。。。

もはや、gleeのメンバーたちは我が子のような存在。
それぞれの光る個性と才能がひたすら愛おしいのだ。

これまで、マッキンリー高校で虐げられてきたgleeメンバーは、その境遇から脱出。
名物のジュースをかけられるシーンもほぼなくなった。
シーズン3からはgleeクラブ内での内紛が前半部の軸になってる。

シーズン2ではカートが受けるいじめ問題にも代表されるように
深刻なテーマを扱った人間ドラマに重きを置いていたようだが、
シーズン3では楽曲パフォーマンスで「魅せる」方向にシフトしている。
これが良いかどうかは人によって分かれそうだが、
Amazonのレビューをチラ見すると概ね好評のようだ。

個人的にはシーズン3の前半部はイマイチだった。
シーズン1,2と続いた1話単位で物語が完結して、「パラパッパッパ~♪」と
お馴染みのエンディングが流れるたびに毎回心地よい余韻が残ったが、
シーズン3では「さあどうなっちゃう?続きは次回で!」みたいな引っ張り方が多く、
その歯切れの悪さに結構シラけた。

また、レイチェル&フィン、カート&ブレイン、サンタナ&ビリトニーのカップルが誕生したことで、
いろんな個性が縦横無尽につながっていた関係が、閉じてしまったようで面白くない。

前半部はいろいろと「らしくないな」とツッこむことも多かったが、
中盤以降、gleeならではの楽しい企画も手伝い、大いに楽しめた。

9話の『幸せを贈るクリスマス』でのクリスマス小芝居ショーで笑かされ、
11話の『マイケル争奪戦』で、ブレインのパフォーマンスに酔いしれ、
16話の『サタデー・ナイト・グリーバー!』でノリノリになって、
20話の『入れ替わり』で互いのキャラに入れ替わり、マネッコし合う彼らに大笑いして、
21話『夢の全国制覇!?』と22話の『卒業』で感動し喝采する。

gleeプロジェクトで優勝し華々しくgleeの新メンバーに選ばれた、
アイリッシュボーイとドレッドボーイ2名の扱いがちょっと切ない。
それぞれの個性に合わせた上手い役柄を設定したものの、
期待していたパフォーマンスでの見せ場はほぼなし。年功序列かな。。。

にしてもやっぱ、ブレイン最高。
わかってたけど、ブレインがマッキンリーに転入したときにガッツポーズ。
ポップスのエースで車いすのアーティとブレインの夢のコラボにテンションが上がる。
『マイケル争奪戦』のオープニングで魅せた「Wanna Be Startin' Somethin'」のパフォーマンスが圧巻。
ブレインの加入により、これまでエースだったフィンのチーム内での役割が変わってくるあたりも自然。
ブレインこと、ダレン・クリスのパフォーマンスにはカリスマ性がある。
彼は今ブロードウェイで実際に主役を張って活躍してるみたい。観に行きたい~

あと、シーズン3での主役はサンタナだ。彼女をメインに据えるエピソードやパフォーマンスが多い。
シーズン2から彼女と入れ替わるようにブリトニーの出番が減ったのが残念。
ブリトニーの体格がシルエットの細さはそのままに、本作でごつくなってる。
その分、ダンスのキレがさらに増し、個人的にはさらに萌えた。

他にもカートが某オーディションで、
ヒュー・ジャックマンがトニー賞に輝いた「ボーイフロムオズ」のカバーを歌うなど、
思わず唸ってしまうシーンも多かった。

総じてみると興奮と感動のシーズン3だった。

シーズン4は9月から全米で放送中なので、日本でお目にかかれるのはまだまだ先だろう。
Youtubeでシーズン4のパフォーマンスをチラ見したけど、新メンバーの歌唱力がハンパない。

ううぅぅ待ちきれない。

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リンカーン/秘密の書 【感想】

2012-11-15 01:23:21 | 映画
「リンカーン/秘密の書」を観た。

大好物な吸血鬼ネタと、「ナイト・ウォッチ」「ウォンテッド」の監督、
ティムール・ベクマンベトフ(覚えられない)の新作とのことで観に行く。

本作は奴隷解放で有名なリンカーンが
実はヴァンパイアハンターだったというトンデモな話だ。

ぶっとんだお話は大いに結構。
本作については、カッコよく、男子をアツくさせてくれれば良いと
多くを望んでいなかったが、まあまあという感じだった。

ヴァンパイアへの復讐心に燃える一般人であったリンカーンは
修行により斧を自在に操る武闘家に変貌する。
それはジャッキー映画の「~拳」シリーズで、
ジャッキーが修行の果てに強くなっていく過程にも似ていて楽しい。
過去作を思い出すと「ウォンテッド」も似たような感じだったな。。。

リンカーンが破壊的なパワーを発揮するとき
「真の力は怒りではなく、真実と対峙したときに発揮されるのさ」と師匠が語る。
そういう話は、使い古された感あれど、やっぱし好きだ。

ダークな世界観とアクションシーンは期待どおり。
ハイスピードとスローモーションを繰り返して、
独特なテンポで魅せるあたりはこの監督ならでは。
リンカーンがヴァンパイアたちを斧でブッタ斬っていくシーンは爽快感あり。
爽快感がありながらも暴力シーンには重量感があるので好ましい。

物語が進むにつれてトンデモ具合がさらにエスカレートしていく。
リンカーンが大統領に上り詰めていくと同時に、
ヴァンパイアたちもアメリカで勢力を伸ばしていき
最終的には、かの有名な南北戦争に決着のクライマックスを持ってくる。
ありえない展開ながら、その時代の風土が丁寧に描かれているので、
呆れることなく、意外と楽しく見れてしまう。

最後の列車でのアクションシーンは
ラーメン二郎ばりにお腹いっぱい感(個人的には不快)があるが、
全体的には結構な仕上がり。

しかしながら、残念なのは、美術や特殊効果に予算をかけた影響か、
キャスティングがショボい。ビッグネームはいなくてももっと他の俳優がいたのではなかろうか。
とりわけ、リーアム・ニーソンを若くして気が抜けたような顔立ちの
地味すぎるベンジャミン・ウォーカーのリンカーン役がイタい。

のぼ~っとした彼のような柔和すぎる顔立ちは、
本作のような緊張感のあるハードアクションには不向き。
「ウォンテッド」のジェームズ・マカヴォイのように
キャラのギャップで見せたかったかもしれないが、その策は失敗してる。
長身のため、遠目でみるとスケール感があってカッコよいのだが、
顔を抜かれると一気に画に迫力がなくなる。
逆にいうともっとハマる人がリンカーン役をやってたら
本作は1.5倍楽しくなったと思う。残念。
リンカーンの師匠役を演じたドミニク・クーパーの方が適役とみえる。
リンカーンに似ているかは別にして。。。

本作に関係ないが、同じリンカーンでも、先週から全米で公開されたスピルバーグの最新作、
「リンカーン」(そのまま)が批評家たちの絶賛を浴びていて、今後の賞レースの目玉になる模様。
「Silver Linings Playbook(原題)」「The Master(原題)」「アルゴ」「リンカーン」と
年末に向けてオスカーコンテンダーが出揃ってきた。ワクワク♪

【60点】
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