から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

モンガに散る 【感想】

2011-01-27 01:03:05 | 映画
昨日、台湾映画「モンガに散る」を会社帰りに観る。



場所は初めて行く六本木シネマート。
観れる場所が極端に限られているため、わざわざ六本木まで行く。
場所がわかりづらく迷いに迷い、本編開始直後に滑り込む。

「モンガに散る」。。。。何とカッコよい邦画名だろうか。
台湾映画というモノ珍しさと、様々なレビューの高評価に釣られて観ることにした。

本作は1980年代の台湾、台北。歓楽街モンガを舞台にした青春映画。
義兄弟の契りを交わし固い友情で結ばれた不良高校生5人グループが、
極道の道へ進んでどうこう~という話だ。

1980年代のきらびやかなモンガの街並み。
当時の雰囲気を十分に楽しめる数々のファッション(衣装)。
個性あふれる不良5人グループのキャラクターたち。
不良グループに加わる主人公(モスキート)がいじめられっ子でワケあり。
青春、友情、そして裏切り。
淡い恋。。。。

うまそうな素材が揃いに揃っている本作。

「これは青春映画の新たな傑作だ!!」

と声高にしたい気持ちがあったが、
惜しい、ホントに惜しすぎる、本作に私はのめり込むことができなかった。

暴力描写が序盤から軽い。終盤のクライマックスからようやくエンジンがかかる。
台湾のアクション映画の常なのか、相手を殴るシーンでケガを恐れてか、
拳が当たりそうな寸前で力を弱めているのが露骨にわかる。映画のツカミであったはずの、
5人グループがきっかけでモンガ中が大暴動になる派手なオープニングシーン。
大勢がもみくちゃになるのだが、互いに遠慮しているのだろう、
大勢の大人たちが互いにじゃれ合っているようにしか見えず、高まるはずの熱が一気に冷める。
無条件に暴力シーンにリアリティを求めているわけではない。
本作ではリアリティのある暴力が彼らの本気の生き様を描く上で重要なファクターなのだ。
手加減されている暴力を見ても相手への同情はない。それは観ているこちらとて同じこと。
おかげで深刻なシーンが深刻に見えないのが痛い。
なので、話に熱中できず、ヤクザの親分はパンチパーマをかけたダチョウ倶楽部の上島にしか
見えなかったり、主人公をいじめ、事件の引き金となった青年が南国育ちの宮川大輔にしか
見えなかったりした。。。。

嘘っぽさは暴力だけではないのも残念。
山の合宿のシーン、友情を深めるために必要な場面として入れているのだろうが、
「そんなことにホントにすんの?」とツッコミを入れたくなるような不自然な内容。
そのシーンの作りも安っぽかったりする。脚本自体のツメの甘さを感じる。

惜しいなぁ~と思う理由は、本作には印象に残る点も多いからだ。

個性あふれる5人グループの中でひときわ光っていたのが、「モンク」役のイーサン・ルアン。
5人グループのリーダーは極道の親分を父に持つ「ドラゴン」(なぜかイケメン)。
「モンク」はドラゴンの幼なじみで仏具屋の息子なのだが、不良にも関わらず勉強ができて
学校一番の優等生。リーダーの「ドラゴン」よりも明らかに有能なのだが、
あくまでリーダーを立て続け、グループに危機が訪れると真っ先に自らが盾となり、
汚れ役に徹する。そんなユニークで、時に魅力的にも映るキャラクターを
イーサン・ルアンが見事に体現。そのパフォーマンスは突出して素晴らしく、
「モンク」というキャラクターに一層の存在感を与えている。
物語のクライマックスに向け、「モンク」の行動がトリガーになるのだが、
彼の複雑な胸のうちがこちら側にもビシビシと伝わり、胸を打つ。

クライマックスに向け、終盤から本気度が出てくる本作。
「モンガに散る」、映画タイトルであるこの言葉は、本作のラストにつながるもの。
悲しく、そして美しいそのラストシーンは近年の映画の中でも屈指の出来といえる。

一流の走り幅跳び選手が十分な助走をつけなかったばかりに、
好記録を出せなかったという感じだろうか。。。

残念で仕方がない。
暴力シーンだけでも井筒監督あたりにパッチギ風で演出してもらえれば変わったのにな。
(無理だけど)

【60点】

第83回アカデミー賞 ノミネーション発表!!(拍手) そして予想。

2011-01-26 01:06:25 | 映画
本日(昨日)。
待ちに待った今年のアカデミー賞のノミネーションが発表された!(興奮)

主要部門のうち今日は作品賞をチェックしてみる。

◆作品賞
127 時間
ブラック・スワン
ザ・ファイター
インセプション
キッズ・オールライト
英国王のスピーチ
ソーシャル・ネットワーク
トイ・ストーリー3
トゥルー・グリット
Winter's Bone

上記作品賞ノミネーションのラインナップに、サプライズなし。
昨年から10作品になったことは良いことだ。
アニメながら、その映画としての完成度からトイ・ストーリー3を入れるあたりはさすが。

私が既に観たものは「インセプション」「ソーシャル・ネットワーク」「トイ・ストーリー3」の3本だけ。
日本公開が授賞式までに間に合うのは「英国王のスピーチ」だけだな。。。
国が違うから公開日がずれるのは仕方ないかもしれないけど。
配給会社の方々、もっと何とかならんかな。

「トゥルー・グリット」、リメイク作品なのにノミネートされるとは、さすがコーエン兄弟だな。
去年の「シリアスマン」に続き、2年連続。もうアカデミー賞の常連だ。

個人的に注目なのは、
ダニー・ボイル監督、ジェームズ・ブランコ主演の「127時間」、そして
メインキャスト全てが過去最高の演技をしたと評されている「ザ・ファイター」。
おそらく両作の受賞はないが、公開が待ち遠しい。

賞レースは「ソーシャル・ネットワーク」と「英国王のスピーチ」の一騎打ちになると思われる。
「英国王のスピーチ」はまだ観ていないため、WANTはないが、過去のオスカーレースを
流れを振り返ると、「ソーシャル・ネットワーク」はないように思う。

【作品賞予想】
「英国王のスピーチ」



ビッグ・サム (バズ・サーチ)

2011-01-24 21:59:39 | グルメ
また、大宮のエキュートによる。。。。



洋菓子店バズ・サーチの「ビッグ・サム」なる生クリームロールケーキを購入。
エキュート大宮にある、バズ・サーチの主な商品ラインナップは1カットずつのケーキ
(ホールもあったかも!?)とロールケーキ。
まず、ケーキについては1カットにも関わらずサイズが非常にデカく、
そしていずれも700円以上と値段も非常に高い。
そのボリューム具合に毎回興味をそそられるものの、
「ケーキ1カットだけなのに、1000円近くするのって、どうなんだろ?」と、
いつも購入を思い留まる。もう一つのロールケーキはサイズは標準で、
一本1200円前後とまあ値段も標準。
ただし、季節ごとにロールケーキ内の果物が変わるのが魅力だ。
私はこれまで、イチゴ、メロン、マロンを購入したことがあるが、
この期間は具のないロールケーキ、「ビッグ・サム」というものだった。

いつも果物が入っているのに、生クリームだけとは、何かの自信の表れか、
何か特徴があるのか。。と期待していた。
しかし、いざ食べると普通のロールケーキ。。。言い方を変えると、
いつもの果物入りロールケーキの果物を抜いただけの味といったら良いだろうか。
中の果物を抜いただけなのに、同じ値段とは意味がよくわからない。
強いていえば、生クリームの量がいつもより一回り多い気もするが、どうも納得がいかない。

電話で問合せしてみる。(笑)
クレームではなく、いつもの果物入りロールケーキとの違いについて聞いてみる。
変な質問だったからか、オペレータの嫌々な感じがダイレクトに伝わる回答だったが
一応その違いについて聞くことができた。
「生クリームに通常のものよりランクの高い生乳を使用していること」
「生クリームの量が多く入っているということ」の2点を挙げた。

ありがちな内容だが、それだったら何で店頭でそのこと(クリームが違う)を
訴求しないんだろう。。。。

とにかく変哲もない味が残念。
生クリームのみのロールケーキとしては「堂島ロール」や「えびすロール」などと
値段もほぼ同じであるが、それらと比べると何の個性もない。
自宅の隣にあるシャトレーゼのロールケーキのほうが値段も安く旨いと思われる。



駅弁(東海道新幹線)

2011-01-18 01:59:24 | グルメ
昨年末から、大阪出張が続く。

現在の職場に転職して3年半。出張にはまったく縁が無く、
また、これまで大阪には一度もいったことがなかったため、
当初大喜びであったが、2回目以降大阪出張が相当ダルくなってきた。

基本、大阪での仕事は13時~18時くらいなので日帰り出張の範囲。
埼玉の自宅から大阪の出張先まで5時間かかり、
1日10時間も移動にとられるのはさすがにキツい。
大阪出張で期待していたグルメ散歩もできるわけがない。

今日、13時から始まった大阪での打合せが終わったのが19時過ぎ、
寄り道せずとも自宅につくのは0時を回る。。。。

そんな中、この度の一連の大阪出張の中でささやかな楽しみがある。
それは駅弁だ。

以前までの私の駅弁のイメージは「値段がやたら高い」「量は少ない」「まずい」であったが、
今回の出張において必要に迫られ、やむなくして買った駅弁が想定外に旨かったことで、
今ちょっとハマっている。

今日は行き帰りで2つの駅弁を食べる。

まず行きの駅弁は東京駅、駅中にあるグランスタ東京の洋食「アカシア」の
「デリタマハンバーグ弁当」(1000円)。



大ぶりなハンバーグと目玉焼き、それに多めのライス、そのボリュームに惹かれて購入したが、
残念、さほど上手くない。基本冷めるのが駅弁の定め。ハンバーグのように脂を食べさせるものは
冷えると脂がロウのようになって、舌触りも悪く、肉の旨みもわからなくなる。
ハンバーグ自体はコンビニ弁当のそれとあまり変わらない印象。
付け合わせのザワークラフトが口なおしにはちょうどよかったのと
デミグラスソースがほのかに苦みを感じる本格系だったのが救いだ。

帰りの駅弁は大阪駅で購入した「東海道 幕の内弁当」(1300円)





値段は高いものの、これは旨かった。
幕の内というだけあって、まず品数が多く、
何を食べようか、ちょっとした嬉しい迷子になる。
そしてどの品も外れなし。これがすごい。
黒豆は小粒ながらシットリと炊きあがっており、上品な甘さ。
大根や、がんもの煮物を食べると口の中にダシがあふれる。
ご飯ものは4種類もあり、香り味わいにそれぞれ個性があって楽しい。
弁当自体は当然冷え切っているが、揚げ物含め、
どれも冷めてもおいしいように作られている。
この弁当を開発した方の努力が垣間見える。
1300円となかなか高価で、量もさほど多くないが、味はほぼ満点。

次は何の駅弁を食べようか。。

第68回 ゴールデン・グローブ賞 結果 (映画部門)

2011-01-17 23:36:54 | 映画
アカデミー賞の前哨戦となるゴールデン・グローブ賞が、
本日(日本時間17日)午前中から始まり、その結果が出た。

朝から仕事が手につかなくて大変だった。

主要部門の結果は以下のとおり。
ドラマ部門は手堅い予想がほぼ的中。良くも悪くもサプライズはなし。

==================================

【第68回ゴールデン・グローブ賞映画部門】受賞結果
   
☆作品賞(ドラマ部門)
「ソーシャル・ネットワーク」
   
☆作品賞(ミュージカル・コメディ部門)
「キッズ・オールライト」
   
☆最優秀主演男優賞(ドラマ部門)
コリン・ファース/「英国王のスピーチ」
   
☆最優秀主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
ポール・ジアマッティ/「Barney's Version」
  
☆最優秀主演女優賞(ドラマ部門)
ナタリー・ポートマン/「ブラック・スワン」
   
☆最優秀主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)
アネット・ベニング/「キッズ・オールライト」
   
☆最優秀助演男優賞
クリスチャン・ベイル/「ザ・ファイター」
   
☆最優秀助演女優賞
メリッサ・レオ/「ザ・ファイター」
   
☆最優秀監督賞
デヴィッド・フィンチャー/「ソーシャル・ネットワーク」
  
☆脚本賞
アーロン・ソーキン/「ソーシャル・ネットワーク」
   
☆作曲賞
トレント・レズナー&アッティカス・ロス/「ソーシャル・ネットワーク」
   
☆主題歌賞
“You Haven't Seen the Last of Me”/「バーレスク」
   
☆アニメーション映画賞
「トイ・ストーリー3」
    
☆外国語映画賞
「In a Better World」(デンマーク)

==================================

主演、助演の4名、
コリン・ファース、ナタリー・ポートマン、クリスチャン・ベイル、メリッサ・レオは
順調におそらくオスカーも獲ると考えられる。

中でも個人的に、作品にも恵まれ、実力がありながらも同種の賞レースには
なぜか縁のなかったクリスチャン・ベール、今まで脇役として作品に深みを与え続けていた、
メリッサ・レオの受賞は本当にうれしい。

その2人の受賞対象となった映画が「ザ・ファイター」。
同作には他にもマーク・ウォルバーグ(「ブギーナイツ」「ディパーテッド」の演技最高)、
エイミー・アダムス(「ダウト」でのカチューシャが可愛すぎる)が出ており、
その2人の演技も同作で注目されているらしい。
やっぱ映画はキャスティング。
「ザ・ファイター」は必見だ。日本公開はアカデミー賞の1ヵ月後だけど。。。

さて作品賞は「ソーシャル・ネットワーク」だったが、オスカーではどうだろうか。。。。
今までのパターンから、コリン・ファースが主演する「英国王のスピーチ」が獲るような気がする。
「英国王のスピーチ」は、既視感のある実話王室モノとは一線を画す映画のようで面白そうだ。
アカデミー賞の授賞式ギリ前に日本公開予定。何とか間に合わせよう。

思えば去年はゴールデン・グローブ賞獲った「アバター」が、アカデミー賞では「ハート・ロッカー」に
いいところを全部もっていかれたな。
(世紀の誤審。アカデミー賞会員による「アバター」への嫉妬。「ハート・ロッカー」つまらないし。)

さ~今年のアカデミー賞はどうなるか。

まずは来週25日のノミネーションに注目だ。










ソーシャル・ネットワーク  【感想】

2011-01-15 23:34:29 | 映画
第83回(今年の)アカデミー賞が近づく。
今年は2月28日、毎年3月中旬頃にやっているが、今年はちょい早い。

日本での放送開始時間はいつも午前中からなので、
毎年この日は有休をとることにしている。
WOWOWも毎年授賞式が行われる月にしか加入しない。

待ち遠しい授賞式であるが、今年の作品賞の本命は、
「ソーシャル・ネットワーク」か「英国王のスピーチ」のどちらかだと思われる。

そのうち、本日が日本公開初日である「ソーシャル・ネットワーク」をさっそく観た。

アメリカでの公開時、評判がよかった本作。
デビット・フィンチャーにしては異色の実話ベースのドラマで
これまた珍しくキャスティングにビッグネームを使っていないあたりに以前から注目していた。
大いなる期待を持って劇場に入るが、館内は初日にも関わらず、
両サイドブロックが結構空いている。。。日本ではたぶんウケないんだろうな。

本作は世界最大のSNSサイト「Facebook」を創設した実在の人物、
マーク・ザッカーバーグらを描いた人間ドラマ。
今日の王様のブランチで、マーク~は現在世界最年少の億万長者で、
総資産は5000億を超えるとか。間違いなく成功した人の話のようだ。

先般CM等々で「その成功により彼らは何を得て、何を失ったか。。。」みたいな作品の色を
強調しているみたいだが、観終わったあと、それが私には何なのかよくわからなかった。
もしかすると、それはいらぬ先入観になったのかもしれないけど。。。

上映時間は2時間。この手の作品にしてはホントあっという間に終わった。
それは作品世界に観客を引き込ませる十分な力が本作にあったということと、
「さあ、これからどうなる?」と盛り上がった段階で終わったことによる。

本作は、Facebookの創設に関わる2組(2件)のマークへの訴訟(現在)と、
それに至った経緯(回想)が、折り重なって進んでいく。
過去と現在が目まぐるしく行き交う、複雑な構成なのだが、
早く無駄のない独特なカット割り(見せ方)は洗練されており、観る者を惹きつけさせ、
集中力を切らさず、話の展開にグイグイともっていかれる。
この辺はさすがのフィンチャーの手腕といえる。

また、映像で魅せるフィンチャーには珍しく、
本作はキャラクターのパフォーマンスで終始押している。
こんなにセリフが多い映画ってあったけ?というくらいセリフが膨大。
これはキャラクターの性質によるものが大きいが、セリフ(脚本)がホントよく練られている。
「なるほど~」「スゲー」「ウワー」の連続。面白い。

そしてやっぱ、キャスティング!
これが本作では大成功といえる。100点以上だ。

本作は以下の3人が主軸となる。
主人公で天才のマークに、ジェシー・アイゼンバーグ。
主人公の唯一の親友で堅実派のエドゥアルドに、アンドリュー・ガーフィールド。
主人公に影響を与えるカリスマのショーンに、ジャスティン・ティンバーレイク。

いや~3人とも非常によい。
それぞれのキャラクターを鮮やかに体現している。

ジェシー・アイゼンバーグのパフォーマンスが奇跡的。
マーク役は彼以外でありえない。
偏屈な天才役ということで、安易に早口でクセのある演技をしているだけではない。
一見無機質に見えながら、キャラクターの複雑な感情を絶妙に表現している。
それが友情のシーンだったりすると胸が熱くなる。

またティンバーレイクのカリスマぶりがすごい。
ディスコ(?)でマークに成功への道筋を説くあたりは、軽快ながらものすごい迫力。
この人の本業は歌手らしいが、ウマすぎるでしょ。。。

上記2人には今年のオスカーの賞レースを賑わせてほしい。

しかしながら、本作の流れ、終わり方について個人的に消化不良。
「友達を裏切った⇒そして金儲けした⇒そして結局・・」そういったストーリーを
勝手に思い描いていたせいか、本作で「友達を裏切った」以降の展開について字幕説明で終わり、
きちんと描かれなかった点に強い物足りなさを感じた。

素晴らしく完成度の高い作品なだけに、
個人的に、彼らがどうなったのか、もう少し描いてほしかったのだ。

残念。残念。
「終わるのちょっと待ってくれ」という思いが今も残る。

【60点】











きのとや クリームチーズスフレ

2011-01-14 22:08:15 | グルメ
帰宅途中。例によって大宮駅での乗り換え待機中。
エキュート大宮をぶらつく。
私はJRの戦略にはまるアリガチな客だ。

エキュートの奥に期間限定(月替?)の出店ブースがある。

北海道に本店を構える「洋菓子 きのとや」という初めて聞く店が出店していた。

プリンとスフレを売っていたが、
エキュートでは珍しいお手頃価格(6個で500円)のスフレを買ってみる。

スフレの正式名称は「クリームチーズスフレ」という。

単なる「チーズ」ではなく「クリームチーズ」であることに期待が膨らむ。

帰宅早々、食す。

「!・・・・これは美味い。」

トロけ具合が、、、、思い描いていたスフレの食感を上回る。
大好きなチーズの酸味がしっかり効いていながら、後味は爽やか。
これは久々のアタリだ。
この店はきっと他のスィーツも美味いのだろう。
次はプリンを買うことにしようか。。。



と、気をよくしていたが、自宅に忘れていた携帯を確認する。
会社の先輩からメールが入っている。

「あなたの作った資料を見たけど、全然ダメ。
 月曜日、午前中までにやり直してもらうからね。
 休みの前に悪いけど、よろしく。」

と。。。。

休み前に憂鬱だ。

自分が出来ない結果だが、31にもなって情けない限りだ。。。








キック・アス 【感想】

2011-01-13 13:16:03 | 映画
キック・アスを観た。
名作アニメ「時をかける少女」以来の渋谷シネセゾンだ。
今や単館系映画も映画によってはシネコンで観れてしまう時代。
なので単館で観るのは、もう4、5年ぶり。

本作は簡単にいうと一般ピープルの無力な青年(高校生)がヒーローぶって悪と対決する映画だ。
しかし、その主役の少年は観終わった後、さほど印象に残らない。伏兵的に途中から現る、
本格的に強い少女ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)とその父親ビッグ・ダディ
(ニコラス・ケイジ)の存在が際立っているからだ。

本作、ニコラス・ケイジが最高だ。
「リービング・ラスベガス」から彼のファンとなり、そこから「バーディ」、「月の輝く夜に」、
「フェイスオフ」、「アダプテーション」・・・等、彼の芸達者ぶりを目の当たりにしてきた。
たまたまであるが、一昨日録画していた「赤ちゃん泥棒」を再見したばかり。
近年では、ディズニー系の大作映画を筆頭に彼のユーモアや器用さが発揮されない出演作が多く、
その歯がゆい状況に失望していたが、本作で大好きなニコラス・ケイジが久しぶりに戻ってきた(万歳)。
正義のヒーローなのか、強奪犯なのか、よくわからない胡散臭さと、過剰なほどに(笑)娘を
戦闘要員としてシゴキあげる父親ビッグ・ダディを怪演。終始目がイっちゃてるのだ(笑)。
彼自身、その役を楽しんでるくらいの余裕もあり、おそらくアドリブも多くあったに違いない。
劇場内、ニコラス・ケイジ演じるビッグダディの一挙手一投足に笑いが起きた。
この調子で今後もニコラス・ケイジには変質者役を積極的に演じてもらいたいものだ。

そして、ヒット・ガール演じるクロエ・グレース・モレッツが激しく可愛い。
マスク姿でしかめっ面した時の唇がキュート。紫のウィッグが絶妙に似合う。
小さな体に、次々と巨体でごついギャングたちをなぎ倒していくシーンは痛快。
本作を観た人の多くは彼女のファンとなって今後注目することになるだろう。
彼女の過去の出演作「500日のサマー」での主役青年の恋の相談役が記憶に新しく、
彼女の好演と映画自体も面白いためオススメだ。

本作、ヒット・ガール親子2人がひたすら目立つが、映画自体は今どきのアメリカの学園コメディに、
派手でB級くさいアクションを散りばめた感じ。
B級くさいといっても、当初先入観としてあったダサくこじんまりとしたアクションは序盤だけで、
随所に笑いを入れながらも中盤から終盤にかけては結構、本格的なアクション映画に変わっていく。
また、R15指定だけあって、そこまでやっちゃうか(笑)というくらいの遠慮のない残虐シーンも
この映画の特徴だ。

本作でちょっと残念なのは、4人目のヒーローであるはずのレッド・ミストの存在が薄かったこと。
ヒーローなのに過度な軟弱体質というせっかくのオイシイキャラ設定を前面に出して、
もっと笑いをとってもよかったんじゃないかと思う。

とはいえ本作で、クロエ~しかり、ニコラス・ケイジしかり、新しい発見に出会うことが
できたことは大きい。

映画の終わり方上、たぶん無理だと思うが、「X-MENウルヴァリン」的に、
ヒット・ガール親子を主役に据えたスピンオフ映画を是非製作してもらいたいものだ。

【80点】


フローズン・リバー 【感想】

2011-01-08 21:40:55 | 映画
一昨年のサンダンスでグランプリ。
アカデミー賞の主演女優賞にメリッサ・レオが本作でノミネートされていた。
私の敬愛する石川三千花さんも絶賛しており、以前から注目していた「フローズン・リバー」。

去年、ロードショーで見過ごしてしまった本作であったが、ようやくレンタル。
真っ先に借りて観る。

観た直後にこの感想を書く。
良い作品に出会うと本当に幸せな気持ちになる。

本作は家族を守るため、犯罪に手を染める母親たちの物語だ。
またアメリカ社会のリアル(経済問題)を絡めて描く。

ギャンブルで家族の金を巻き上げ蒸発した夫。そして残された家族。
2人の息子を必死に守ろうとするメリッサ・レオ演じるシングルマザーのレイ。
蒸発した夫の車を盗んでいたモホーク族(先住民)のライラ。
ライラもまた守るべき子どもを持つシングルマザーだった。
その2人が出会い、それぞれの夢を叶えようとする。
しかし、その手段は犯罪。
2人にとって夢への架け橋となるか、絶望への架け橋となるか、
その舞台が、解けて割れる可能性があるフローズン・リバーなのだ。
この設定が実にうまく、唸る。

これは強い母親の愛を描いた作品。

この類の作品は多いが、本作については社会的背景や演者のパフォーマンス含め
圧倒的なリアリティが伴っている点が異質だ。

メリッサ・レオが素晴らしい。
ノーメークで深い皺を滲ませ、タバコを吸い苦悩する母親。
わが子を絶対的な愛情で包み込む母親。
しかし絵に描いたような美しいキャラクターではなく、
他人に対してはあくまで利己的な部分が良い。
また若い頃付けたであろう安いタトゥーが現在の境遇に説得力を与える。

「21グラム」や「メルキアデス~」など、脇役として控えめながらも
作品に良いスパイスを与えていたことを思い出す。
(男優では「デビット・モース」だな。。。)

本作でオスカーにノミネートされていながらも、
ケイト・ブランシェットにオスカーをもっていかれたが、
今年のアカデミー賞では「The Fighter」(要注目!!)で
助演女優の本命ともいわれているらしい。ガンバレ~!

辛く、悲しく、痛みを感じる物語であるが、
最後のレイの決断に、その後の2人の家族の行く末に希望の火が灯る。
エンドロールの間、その感動の余韻に浸れる素晴らしい作品。

それにしても、2008年の作品なのに公開、レンタルが遅過ぎだ。
一見、地味な作品だから配給会社も扱いに苦労するのだろうけど。。。
多くの人に観てほしい映画、多くの人が感動するであろう映画だけに、
配給会社(角川?)には頑張ってほしかったな。

【90点】