今年度のマイベスト1映画の候補現る。
「ドライヴ」は紛れもなく映画史に残る傑作。
見終わって1時間後の今、興奮が収まらない。
日本公開の初日である今日。
昨年の全米公開時から今か今かと日本公開を楽しみにしていた。
期待のあまり、逆に大コケしたらどうしようという不安で緊張すらしていたが、
その想いは一蹴された。
これぞ映画だ。
そして最高にクールでカッコいい!!!
脚本、演出、映像、アクション、キャスティング、音楽、
映画を構成する全てが高いレベルで際立ち、融合。
上映時間100分間、恍惚のドライブに誘ってくれた。
本作は、ライアン・ゴズリング演じる、超絶なドライビングテクを持つ名もなき男の話。
昼は自動車の修理工場で働く傍ら、ハリウッドでカースタントの仕事をし、
夜は強盗犯の逃走を手伝うドライバーという2面性を持つ。
その男がキャリー・マリガン演じるアパートの隣人アイリーンと恋に落ち、
マフィアの抗争に巻き込まれる中、命をかけてアイリーンとその子どもを守る話だ。
話は極めてシンプル。任侠映画を観ているかのような古典的な筋だが、
余分な物語を排除し、限られたキャラクターにフォーカスしたことで、
監督が描きたかった世界を強固にした気がする。
監督は日本公開作品としては本作が初となるデンマーク人監督ニコラス・ウィンディング・レフン。
同監督の過去作のトレーラーを海外サイトで見てみると、
本作にも共通するのは肉弾戦なバイオレンス描写といえそう。
本作においてそれは思わず面食らうほどの残酷性を帯びていたりするが、
ライティングやフレーミング、挿入音楽等、監督の計算しつくされた映像世界の中にあって、
時に華麗で美しさすら覚えるほどだった(個人的に)。
ところどころ違和感のあるシーンも監督の強いコダワリによるものだろうが、
自分はどれも肯定的に受け止められた。
そして、なんといっても主演のライアン・ゴズリングのカッコよさったらハンパない。
研ぎ澄まされた筋肉質ボディは鋭い刃のようで、本作の映画そのものだ。
面長でシャープなアゴのライン。クセのある顔立ちは映画史に名を残す2枚目俳優の常。
修理工場での油にまみれたヨレヨレTシャツからは、その分厚い胸板が透ける。
そのTシャツの上には、背後にデカいサソリを刺繍をあしらったシルバーのスカジャン(ほしい!)。
ライアン演じるドライバーを突き動かすのは、アイリーンとその子どもへの純愛と秘められた凶暴性だ。
セリフがほぼなく寡黙で、何を考えているかわからないポーカーフェイス。
わずかに覗かせる悲哀、孤独、喜び、怒りといった感情の起伏を繊細かつ大胆に表現する。
今最も注目されているハリウッドスター、若き演技派ライアンの真骨頂。
そして彼の色気にひたすらシビレた。自分もああなりたい。。。
「君に読む物語」「ラースとその彼女」「ハーフネルソン」「ブルーバレンタイン」「ラブアゲイン」と、
その役柄を選んで自身のキャリアを紡いできたライアンの今後の活躍が本作でさらに加速しそうだ。
そしてヒロインのアイリーン役のキャリー・マリガン。
彼女を見るのは「私を離さないで」以来となるが、ずいぶんと大人っぽくなり、
ブスカワな女の子が、個性的な顔立ち美人になった印象。
本作において、甘くなり過ぎて弛まないロマンスは、彼女の存在感あってのことだ。
ライアンとキャリーのエレベーターでのキスシーンは映画史の残る名シーン。
ロマンスとバイオレンスのコントラスト、
美しくも惨たらしい描写に引き込まれ、鳥肌が立った。
ああ、もう一回観たい。。。
他にもリアルで怖すぎるマフィアのボス演じたアルバート・ブルックスや
自分の大好きなヘルボーイでお馴染みのロン・パールマン、
悪役が定着していてやや勿体ないオスカー・アイザック等、ナイスなキャスティングだ。
使われる音楽のセンスも最高。
久々にサントラを買おうと思う。
昨年、アメリカでも大絶賛された本作。
数々の映画賞に輝くも、
オスカー賞レースでスルーされたたのがやっぱり許せないー。
特にライアン・ゴズリングの主演は、ブラピと変わってほしかった。
ロサンゼルスの宝石箱をぶちまけたような美しい夜景をバックに
ネオンピンクの鮮烈でカッコよいタイトルバックから、ラストまで
スリル・緊張が全力疾走で駆け抜けるような爽快感。
闇を切り裂く一筋の閃光が如く。
かつてないほど美しいノワール。
この映画を表現するドンピシャな表現が見つからないけど、
自分は「ドライヴ」の大ファンであることは間違いない。
これだから映画はやめられない。
【98点】
「ドライヴ」は紛れもなく映画史に残る傑作。
見終わって1時間後の今、興奮が収まらない。
日本公開の初日である今日。
昨年の全米公開時から今か今かと日本公開を楽しみにしていた。
期待のあまり、逆に大コケしたらどうしようという不安で緊張すらしていたが、
その想いは一蹴された。
これぞ映画だ。
そして最高にクールでカッコいい!!!
脚本、演出、映像、アクション、キャスティング、音楽、
映画を構成する全てが高いレベルで際立ち、融合。
上映時間100分間、恍惚のドライブに誘ってくれた。
本作は、ライアン・ゴズリング演じる、超絶なドライビングテクを持つ名もなき男の話。
昼は自動車の修理工場で働く傍ら、ハリウッドでカースタントの仕事をし、
夜は強盗犯の逃走を手伝うドライバーという2面性を持つ。
その男がキャリー・マリガン演じるアパートの隣人アイリーンと恋に落ち、
マフィアの抗争に巻き込まれる中、命をかけてアイリーンとその子どもを守る話だ。
話は極めてシンプル。任侠映画を観ているかのような古典的な筋だが、
余分な物語を排除し、限られたキャラクターにフォーカスしたことで、
監督が描きたかった世界を強固にした気がする。
監督は日本公開作品としては本作が初となるデンマーク人監督ニコラス・ウィンディング・レフン。
同監督の過去作のトレーラーを海外サイトで見てみると、
本作にも共通するのは肉弾戦なバイオレンス描写といえそう。
本作においてそれは思わず面食らうほどの残酷性を帯びていたりするが、
ライティングやフレーミング、挿入音楽等、監督の計算しつくされた映像世界の中にあって、
時に華麗で美しさすら覚えるほどだった(個人的に)。
ところどころ違和感のあるシーンも監督の強いコダワリによるものだろうが、
自分はどれも肯定的に受け止められた。
そして、なんといっても主演のライアン・ゴズリングのカッコよさったらハンパない。
研ぎ澄まされた筋肉質ボディは鋭い刃のようで、本作の映画そのものだ。
面長でシャープなアゴのライン。クセのある顔立ちは映画史に名を残す2枚目俳優の常。
修理工場での油にまみれたヨレヨレTシャツからは、その分厚い胸板が透ける。
そのTシャツの上には、背後にデカいサソリを刺繍をあしらったシルバーのスカジャン(ほしい!)。
ライアン演じるドライバーを突き動かすのは、アイリーンとその子どもへの純愛と秘められた凶暴性だ。
セリフがほぼなく寡黙で、何を考えているかわからないポーカーフェイス。
わずかに覗かせる悲哀、孤独、喜び、怒りといった感情の起伏を繊細かつ大胆に表現する。
今最も注目されているハリウッドスター、若き演技派ライアンの真骨頂。
そして彼の色気にひたすらシビレた。自分もああなりたい。。。
「君に読む物語」「ラースとその彼女」「ハーフネルソン」「ブルーバレンタイン」「ラブアゲイン」と、
その役柄を選んで自身のキャリアを紡いできたライアンの今後の活躍が本作でさらに加速しそうだ。
そしてヒロインのアイリーン役のキャリー・マリガン。
彼女を見るのは「私を離さないで」以来となるが、ずいぶんと大人っぽくなり、
ブスカワな女の子が、個性的な顔立ち美人になった印象。
本作において、甘くなり過ぎて弛まないロマンスは、彼女の存在感あってのことだ。
ライアンとキャリーのエレベーターでのキスシーンは映画史の残る名シーン。
ロマンスとバイオレンスのコントラスト、
美しくも惨たらしい描写に引き込まれ、鳥肌が立った。
ああ、もう一回観たい。。。
他にもリアルで怖すぎるマフィアのボス演じたアルバート・ブルックスや
自分の大好きなヘルボーイでお馴染みのロン・パールマン、
悪役が定着していてやや勿体ないオスカー・アイザック等、ナイスなキャスティングだ。
使われる音楽のセンスも最高。
久々にサントラを買おうと思う。
昨年、アメリカでも大絶賛された本作。
数々の映画賞に輝くも、
オスカー賞レースでスルーされたたのがやっぱり許せないー。
特にライアン・ゴズリングの主演は、ブラピと変わってほしかった。
ロサンゼルスの宝石箱をぶちまけたような美しい夜景をバックに
ネオンピンクの鮮烈でカッコよいタイトルバックから、ラストまで
スリル・緊張が全力疾走で駆け抜けるような爽快感。
闇を切り裂く一筋の閃光が如く。
かつてないほど美しいノワール。
この映画を表現するドンピシャな表現が見つからないけど、
自分は「ドライヴ」の大ファンであることは間違いない。
これだから映画はやめられない。
【98点】