から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

第95回アカデミー賞 直前予想

2023-03-13 07:57:48 | 映画
第95回アカデミー賞の当日を迎えた。

だが、2年前に続き、会社を休めず、リアタイでの視聴はできず。。。。

勝手に受賞結果の予想をしてみる。

<受賞予想>
作品賞 エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
監督賞 ダン・クワン、ダニエル・シャイナート(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)
主演男優賞 ブレンダン・フレイザー(ザ・ホエール)
主演女優賞 ミシェル・ヨー(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)
助演男優賞 キー・ホイ・クァン(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)
助演女優賞 ジェイミー・リー・カーティス(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)

まず、今回の前哨戦のムードから、エブエブの一強予想は変わらず。久々に1つの映画に結果が集中すると予想。脚本賞や編集賞も受賞するだろうな。(映画もめちゃんこ面白かった)

演技部門で予想が難しいのは、主演男優賞だろうか。まあでも功労賞的な取り方もアカデミー賞では大いにあるので、ブレンダン・フレイザーと予想。(個人的には注目俳優である、ポール・メスカルの候補入りが嬉しかったこの部門)

今年は受賞結果よりも、「RRR」の歌唱パフォーマンスが最大の見どころ。

さあ、どうなるか。

コメント (2)
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BLUE GIANT 【感想!!!!!!】

2023-03-12 20:41:23 | 映画


危なかった。
この映画を映画館で観ずにスルーして、人生を損するところだった。

早くも今年のベスト級の傑作。
ジャズという生き物に魅了された若き3人の青春ドラマ、そして至高の音楽映画。

原作は未見。だが、そのほうが本作は10倍楽しめると感じる。なぜ音楽は尊いのか、なぜ音楽を人を感動させるのか。その1つの答えがこの映画にあり。「インスト音楽なんて何が面白いの?」と考えていた昨日の自分を張り倒したい思い。

世界一の演奏家になる夢を追いかけるサックス奏者の主人公(大)、セッションは「踏み台」とする圧倒的な技量をもつピアニストの雪祈、ニワカから始まり己の努力により大いなる成長を遂げるドラマ―の玉田。この3人のキャラ設計が素晴らしい。挫折と成長と友情。多くのファンを持つ原作の力を感じながら、3人が繋がる「ジャズ」という”宇宙”を圧倒的な音楽と映像演出で具現化する。

3人を突き動かすのは情熱、そして音楽を奏でることの歓喜。当たり前だけど、楽器だけでは音はならない。そこに人の力が加わり、命が宿って音楽になる。命を分け与えたようにサックスを吹いたあと「ブハー」とする主人公の姿が象徴的。当然、そこには奏でる人間の個性が備わり、何を表現するか、どう表現するか、その思考は奏でる人物の生き様に直結する。

「内臓をめくりだせ」「ステージで死んでこい」、己をさらけ出し、全力で楽器に魂を注入すること。発せられる音楽が火炎放射となって観客を火あぶりにする。喜怒哀楽やロジックを超えた先にある興奮と陶酔。劇中内でのステージと客席、そして映画のスクリーンの枠を超えて、共有する世界が一体となる感覚。眩い閃光と刹那の輝き。勝手に涙があふれる。プレイヤーと観客のリアクションをつぶさに拾い上げ、凄まじいハイスピードカットで繋げていく。実写ではなくアニメで描くことでしか実現できない圧倒的な映像表現。また1つ、映画の新しい可能性を目撃した。炎は熱いと「赤」ではなく「青」(ブルー)になる。この熱量、1000%届きました。。。

ストーリーのエンジンとなるのは主人公の大である。清々しいほどのスーパーポジティブボーイ。その真っすぐな純粋性(嘘をつけない感じ)は、演じる山田裕貴の個性とシンクロする。3人を演じた、山田を始めとする俳優陣の熱演に拍手。彼らをキャスティングした英断が光る。事前情報がなければ、プロの声優であることを疑わなかったほど、そこにいたのは劇中のキャラクターそのもの。これほど俳優起用で成功するケースは本当に稀なのでは。「ジャズするべ!」。最高。

そしてもう1つの役者陣は、3人のそれぞれの演奏を担当したガチな日本のトッププレイヤーの3人(実質本作の主要キャストは6人)。成長過程で異なるレベル、また、そのときの心情によって変わる音色を、しっかり解釈し見極め、演奏を演じ分けていくプロセスも大いなる挑戦だったことだろう。その挑戦の結果、本物の音楽映画になった。

原作からの改変という後半の展開は、個人的にはなくてもよかったけど、映画という限られた枠のなかで描き切りたかった製作陣の本気度とも受け取れた。

とにかく凄い音楽映画。ジャズの本場であるアメリカでも是非、目撃してほしい逸品。奇しくも同じアニメ映画とジャンルのなかで、スポーツ映画の傑作(「THE FIRST SLAM DUNK」)と、音楽の映画の傑作(本作)が同時に上映されていることが奇跡とすら感じる。

【90点】

映画のパンフを購入。レコード盤の原寸モデル、カッコいいんだけど。
コメント (3)
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