から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 【感想】

2011-12-27 18:25:09 | 映画
トム・クルーズの新作「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」を観た。

このシリーズはこれで4作目、1作目から本作まで一貫して主演のトム・クルーズが
製作も兼ねていて、シリーズへの彼の思い入れは相当ありそうだ。

オープニングからトップギア前回といった感じで、
「ジャン♪ジャンジャン♪~」とお決まりの曲が大音量で鳴ると、
否が応にもテンションが上がってくる。

シリーズならではのスピード感は健在。
一つの目的達成のために、手段を選ばない豪腕ぶりや、
ドラえもんが出す道具を実写化したようなスパイ道具の数々が楽しい。
CMでもガンガン流れているブルジュ・ハリファでのアクションシーンなど、
その「画」を魅せるためだけに、用意した展開も「ザ・ハリウッド」な感じで好きだ。

また、4作目となる本作には、これまでにはなかった新たな要素が加えられている。
イーサンの独壇場に近い活躍ぶりにプラスして、チーム連携プレイが多く見られた。
その連携プレイのアイデアが奇想天外で、本作の監督にピクサーアニメを手がけた
ブラッド・バードを起用した効果があったように思う。

50歳近いはずのトム・クルーズが若い。
キラリと光る目、シワのないハリのある肌。
今回初共演となるジェレミー・レナーよりも若く見える。
ノースタントで挑んだアクションは勿論のこと、
上半身が全くブレない独特なフォーム、トップスピードを持続して突っ走る姿に
彼が映画スターであり続けるための、たゆまぬトレーニングを伺い知る。

イーサンのチームの一員であるカーター演じた、ポーラ・パットン。
初めて見る顔で、グラマラスで色っぽい女優さんだなと思ってたら、
プレシャスで先生を好演した女優さんだった。ものすごいギャップ。
キャスティングにフォーカスするのはこれだから楽しい

スラムドッグミリオネアで、毛髪ボリューミーオールバッグで、
嫌味この上ないクイズ司会者演じたアニル・カプールも出演していた。

頭を空っぽにしてハラハラドキドキを純粋に楽しむ映画。
ただ、その分、余韻はないため、また観たいという中毒感はないけど。

【65点】
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リアル・スティール 【感想】

2011-12-22 01:12:19 | 映画
やられた〜「リアルスティール」。

ド真ん中ストレートを思いっきり投げ込まれ、ズバっと決められた感じ。
その球筋は見え見えなので、人によっては普通に打ち返して
「とんだ失投(駄作)だったぜ〜」と嘲笑うかもしれないけど、
私はこの映画に完全にハマった。

オスカーフリークの私にとって2年前の第81回アカデミー賞授賞式は忘れ難く、
私が見てきた授賞式の中では最も思い出深く、最も楽しい受賞式であった。
それは司会を務めたヒュー・ジャックマンのパフォーマンスによったもの。
私の大好きなX-MENシリーズのウルヴァリンでお馴染みのヒュー・ジャックマンが、
ミュージカル俳優としての一面を魅せた。
ブロードウェイの舞台でトニー賞を2度も受賞した実力を遺憾なく発揮。
オープニングでダークナイト、スラムドッグ〜といった、当時を彩った映画を
皮肉とユーモアを織り交ぜたオリジナルナンバーに載せて紹介。
中盤ではタキシード姿で登場した彼を中心にコーラスラインのパフォーマンス。
華麗なダンスとともに往年のミュージカルナンバーが歌いあげられ、
その舞台は夢のようだった。

そのヒュー・ジャックマンのエンターテイナーぶりががひたすらカッコよく、
一層のファンとなった私にとって、彼の久々の主演作である本作は、
今年の公開映画の中でも要注目な映画であった。

本作は、2020年という近未来を舞台に「ロボットボクシング」を通じて、
ヒュー・ジャックマン演じる元ボクサーで場末のロボットボクシングで日銭を稼ぐ
ダメ男「チャーリー」と、11年ぶりに再会した息子である少年「マックス」との
父子愛を描いたものだ。

「彼は僕の命の恩人だ」
と物語の冒頭、失意の中、泥まみれで崖に落ちかかったマックスと、
スクラップとして捨てられていたロボット「アトム」との出会いが何とも感動的で、
早くも涙腺が弛む。マックスとアトムの特別な運命を予感させるのに十分な導入だ。

「3つの孤独な魂が出会った時・・・」みたいな、3人目のキャラとして
ロボット「アトム」にもスポットがあたるような振れこみをCM等でしていたが、
本作で描かれるアトムには意志はなく、チャーリーとアダムに良いように
使われている印象があって、「もっと大切にせんかい」と最初、結構違和感があったが、
旧式ロボットとして体も小さく、スパーリング用ロボットとして戦闘力のないアトムに
搭載されていた機能「シャドー機能」というのが、その違和感をすべてクリアにしてくれた。

シャドー機能というのは、アトムが見たものをそのまま真似る機能。
チャーリー、マックスの動きがそのままアトムの動きになる。
そのシーンを見ていく中で途中からアトムという存在がイコール2人の分身に思えてきた。
(パンフレット等を見る限り製作側にその狙いはなかったようだが。。。)
アトムはチャーリーであって、マックスである。
クライマックスでのファイトシーンで絶体絶命の「アトム」に対して
「俺を見ろ」と投げかけるチャーリーのセリフはまるで自分自身への問いかけのように見えた。
アトムという、自身を映し出す「鏡」を通して2人の親子の絆が結実していく過程は心を打つ。

マックスを演じたダコタ・ゴヨのまっすぐな演技と、キュートで澄み切った眼差しに
何度もため息が出た。その表情は神がかっていて、映画に愛される俳優の誕生と言っていい。
クライマックスのシーン、リングサイドで戦う父親の姿に涙を浮かべるマックスの
その横顔を見て、知らないうちに頬がビショビショになるパターンである。

お目当てのヒュー・ジャックマンも、全盛期のニコラ・スケイジを彷彿とさせる
単細胞ぶりな演技が上手い。しかし、あくまでカッコよいヒュー・ジャックマン。
後半、マックスの想いを取り戻すために、「戦う」覚悟を決め、
父親のオーラをまとった姿がよく似合い、しっかりキメてくれた。

アトムのデザインもよくできていて、アトム自身に感情が通っているかのよう。
フルボッコにされるアトムを応援し、自然と手に汗を握る。

ロボット同士のボクシングもガチンコな殴り合いで容赦がないため、
見ごたえのあるファイトシーンに仕上がっているのも好印象だ。

どんなロボットも秒殺してきた絶対的王者ロボット「ゼウス」に
旧式ロボット「アトム」が挑むクライマックスでボルテージは最高潮に。
その興奮は初めてロッキーを見たときの感覚に似ていた。
迫力のサウンドと、会場の熱気がウネリとなってダイレクト伝わる臨場感。
これは映画館で観ないとダメなヤツだ。

細かいツッコミどころはあるが、それをイチイチ突っ込むのはこの映画に関しては野暮。
それらを補って余りある力強く、真っ直ぐなサクセスストーリーに万歳だ。

惜しむらくは映画の内容に関係のないパンフレット。
木下優樹菜の小学生の絵日記ばりの幼稚なレビューを最もらしく載せてたり、
やたらロボットのスペックにスポットを当ててたりと、
パンフを見る限りは3流映画にしか見えなくて実に残念だ。

【90点】
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南ばん から揚げ

2011-12-20 23:44:58 | グルメ
今週に入って年末の挨拶周りをしている。

今日は大手町、日本橋辺りを周る。

13時に日本橋アポの前に、食べログで調べた、
デカいから揚げを出すという「南ばん」という中華定食屋に行く。



立地は日本橋タカシマヤの真裏にある路地。
道に迷うかなと思ったら行列が出来ていたのですぐわかった。

待つこと10分くらいで狭い店内に入る。
とうてい綺麗とはいえない油切ったキッチンで、
かなりスローな動きでオジサンが料理を作っている。
オバチャン2人が接客をしているのだが、
「お兄ちゃん悪いけど、相席でいい?」みたいな、
人情肌な接客で、心地よい。

お客の注文の仕方が略語だったり、
オバチャンと冗談言い合ったりして、
常連さんに愛されている店のようだ。

で、から揚げ3個定食を頼む。

オジサンのスローなペースから想像できないほど、
早く定食が出てくる。



「作りおきかな!?」と思ったけど、
から揚げは揚げたての模様。いつの間に作ったのか不思議だ。。。



から揚げは食べログの通り、1個がやたらデカい。
鶏もも肉1枚が1個のボリュームなので、
3個になると、結構なスケールだ。

おにぎりを事前に2個食べたことを悔いながら、
腹を決めて完食を目指す。

から揚げは外はカリカリの、中はジューシーの理想的な食感。
揚げ方が上手いのか、見た目よりも油が残らないので、思ったよりも食が進む。
ただアゴがかなり疲れた。3個も食べるもんじゃないのだろう。

あと、鳥肉の臭みはないのだが、見た目と違って味は薄味で竜田揚げに近い。
個人的にはもっと濃い味の方がよかった。

15分ほどかけて完食。
3個定食は1000円。
ボリュームと立地を考えれば妥当かな。








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50/50 【感想】

2011-12-17 22:31:20 | 映画
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットの主演最新作「50/50」を観る。

本作は、ある日ガンを突然宣告されたジョゼフ演じる青年アダムの闘病記である。

タイトルの「50/50」はアダムが冒されたガンの生存率だ。
半分の確率で生きることができて、半分の確率で死ぬということ。

「死」というものを全く意識したことのない若き青年が、
その運命と対峙し、葛藤していく中で、周りとの真の人間関係が見えてくる。

「持つべきものは友」とはよく言ったものだ。本作を観てしみじみ思った。
映画の中で描かれるそれは、使い古された感もあって、クサく重くなりがちなイメージだが、
「ガンをネタにして、女をナンパしてやりまくろうぜ」というセス・ローゲン演じる、
親友カイルの下世話なセリフに代表されるように、話の語り口はあくまでライトでユーモアたっぷり。
その反面、アダムの闘病ぶりもしっかり描かれいて、抗がん剤の副作用に悩まされたり、
死への恐怖に発狂するシーンもあったりと、深刻なテーマにユーモアを上手く盛り込ませてる。

本作の熱演でゴールデングローブ賞にノミネーションされたジョゼフは勿論のこと、
脇役もなかなかのキャスティングだ。
セス・ローゲンは毎度お馴染みの大雑把な演技であるが、それが今回の役柄によく合ってる。
未熟なセラピスト演じたアナ・ケンドリックも会話の間の取り方が上手く、普通の女子を好演。
そして、中学生の時観たアダムスファミリーのモーティシアの妖艶ぶりに淡い恋心を抱いてから
かなりご無沙汰な感じのアンジェリカ・ヒューストンがアダムの母親役だった。

文字通り笑って泣けるドラマに仕上がっている本作。
映画のラスト、「500日のサマー」同様、ジョゼフの表情がとてもよかった。

しかし、前評判が良かっただけに、期待が勝手に膨らんでいたせいか、
個人的には、もう少し想定外の振り切れた展開があってもよかったかも。

【65点】
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第69回ゴールデン・グローブ賞ノミネーションが発表!!

2011-12-17 00:03:35 | 日記
今年度のゴールデン・グローブ賞(映画部門)のノミネーションが発表された!

ノミネーションの顔ぶれと、受賞結果を勝手に予想してみる。

<ドラマ部門>
◆作品賞
 ファミリー・ツリー(アレクサンダー・ペイン監督)
 ヘルプ 心がつなぐストーリー(テイト・テイラー監督)
 ヒューゴの不思議な発明(マーティン・スコセッシ監督)  
 スーパー・チューズデー 正義を売った日(ジョージ・クルーニー監督)
 マネーボール(ベネット・ミラー監督)
 戦火の馬(スティーヴン・スピルバーグ監督)

日本公開済みは「マネーボール」だけ。
その大半がアカデミー授賞式後の日本公開になることが毎年ホント悔しい。。。
アメリカでの評判、前哨戦から見て、
ほぼ「ファミリー・ツリー」で堅いだろう。

◆主演男優賞
 ジョージ・クルーニー(ファミリー・ツリー)
 レオナルド・ディカプリオ(J・エドガー)
 マイケル・ファスベンダー(SHAME シェイム)
 ライアン・ゴズリング(スーパー・チューズデー 正義を売った日)
 ブラッド・ピット(マネーボール)

いずれも映画ファンには堪らない実力派かつ、何とも豪華な顔ぶれだ。
作品賞同様、受賞予想は堅くジョージ・クルーニーだろう。
個人的には大好きで、今年最も映画界で活躍したライアン・ゴズリングか、
セックス中毒者を演じたマイケル・ファスベンダーに獲ってもらいたいな。
マグニートー演じたXメンでの彼の功績はあまりにも大きい。

◆主演女優賞
 グレン・クローズ(アルバート・ノッブス)
 ヴィオラ・デイヴィス(ヘルプ 心がつなぐストーリー)
 ルーニー・マーラ(ドラゴン・タトゥーの女)
 メリル・ストリープ(マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙)
 ティルダ・スウィントン(少年は残酷な弓を射る)

想定通りのノミネーションか。。。
受賞予想としては、個人的に激しく面白くないが、
前哨戦の結果から見ても、受賞への方程式である実在人物を演じたという面でも、
常連のメリル・ストリープで堅いだろう。希望は特になし。

<ミュージカル/コメディ部門>
◆作品賞
 50/50 フィフティ・フィフティ(ジョナサン・レヴィン監督)
 アーティスト(ミシェル・アザナヴィシウス監督)
 Bridesmaids(ポール・フェイグ監督)
 Midnight in Paris(ウッディ・アレン監督)  
 マリリン 7日間の恋(サイモン・カーティス監督)

なるほど〜な顔ぶれ。「Bridesmaids」はハングオーバー的なダークホースとなるか。
予想は今年の賞レースを席捲している「アーティスト」。
3Dだの視覚効果を追求する昨今で、サイレント映画とは何ともクールだ。

◆主演男優賞
 ジャン・デュジャルダン(アーティスト)
 ブレンダン・グリーソン(The Guard)
 ジョセフ・ゴードン=レヴィット(50/50 フィフティ・フィフティ)
 ライアン・ゴズリング(ラブ・アゲイン)
 オーウェン・ウィルソン(Midnight in Paris)

ドラマ部門に続いてのダブルノミネーションのライアン・ゴズリングに拍手!
しかし予想、希望ともにロベルト・ベニーニ以来、
久々の外国語俳優であり、フランス人コメディアンというジャン・デュジャルダン。
ライアンはこれからもチャンスありそうだしね〜。
映画ファンに愛されるジョセフもしっかりノミネートされた。

◆主演女優賞
 ジョディ・フォスター(おとなのけんか)
 シャーリズ・セロン(ヤング≒アダルト)
 クリステン・ウィグ(Bridesmaids)
 ミシェル・ウィリアムス(マリリン 7日間の恋)
 ケイト・ウィンスレット(おとなのけんか)

クリステンを除いて、賞レースの常連が揃い踏みだ。
予想は前哨戦からしてクリステンとミシェルの一騎打ちか。
希望としては年が近いミシェル・ウィリアムス。
「マリリン 7日間の恋」はドラマ部門のような気がするが。。。

<共通部門>
◆監督賞
 ウッディ・アレン(Midnight in Paris)
 ジョージ・クルーニー(スーパー・チューズデー 正義を売った日)
 ミシェル・アザナヴィシウス(アーティスト)
 アレクサンダー・ペイン(ファミリー・ツリー)
 マーティン・スコセッシ(ヒューゴの不思議な発明)

ここは前哨戦からして「アーティスト」のミシェル・アザナヴィシウスと
「ファミリー・ツリー」のアレクサンダー・ペインの一騎打ちになりそうだ。
ただ、過去の受賞結果からして外国人監督は厳しそうなので、
予想はアメリカ人監督のアレクサンダー・ペイン。

◆助演男優賞
 ケネス・ブラナー(マリリン 7日間の恋)
 アルバート・ブルックス(ドライヴ)
 ジョナ・ヒル(マネーボール)
 ヴィゴ・モーテンセン(A Dangerous Method)
 クリストファー・プラマー(人生はビギナーズ)

今年も助演の顔ぶれが楽しい。
「マネーボール」で大化けしたジョナ・ヒルだが、たぶん厳しいだろう。
ここはノミネーションされただけで御の字ということで。。。
で、希望は「人生はビギナーズ」でゲイの爺ちゃん演じたクリストファー・プラマー。
大名作「サウンド・オブ・ミュージック」、トラップ大佐が好きだ。
しかし、この部門が一番予想が堅い、
前哨戦をほぼ総ナメにしてるアルバート・ブルックスが受賞するだろう。

◆助演女優賞
 ベレニス・ベジョ(アーティスト)
 ジェシカ・チャステイン(ヘルプ 心がつなぐストーリー)
 ジャネット・マクティア(アルバート・ノッブス)
 オクタヴィア・スペンサー(ヘルプ 心がつなぐストーリー)
 シャイリーン・ウッドリー(ファミリー・ツリー)

ジェシカ・チャステイン以外、聞いたことのない人たちだ。。。
ここは一番予想が難しいかも。
前哨戦からするとジェシカ・チャステインが有力かな。。。
ツリー・オブ・ライフでの演技・雰囲気もよかったしな〜。

授賞式は来年の1月15日、また「AXN」の独占放送のため、
今年もまたケーブルテレビが見れる先輩に録画をお願いしよう。。。

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ラブ&ドラッグ 【感想】

2011-12-13 01:57:14 | 映画
面白い映画なのに、配給に恵まれない映画って結構ある。
今日観た「ラブ&ドラッグ」がまさにその良い例。

都内で観られるのは、シネマート新宿と六本木だけ。
シネコンでもやってない。
ホント勿体ない。

昨年のゴールデングローブ賞で主演のジェイク・ギレンホールと
アン・ハサウェイががダブルノミネートされていた本作。
ブロークバックマウンテン以来の2人の共演とあって楽しみにしてたが、
いつ公開されるのかわからないまま時は過ぎ、
先週、たまたま映画情報を調べていたら公開中であったことに気づく。。。

もっとプロモーションしろよ、配給会社やる気ないなぁ~と思って、
調べたらエスピーオーという会社らしい。
シネマートを運営している小さな会社の配給。
無理もなさそう。。。。

横浜への夕方アポ、直帰のタイミングで新宿に寄って観た。
運よく月曜日はメンズデーというものらしく、1000円で観れた。

本作は舞台は1996年のアメリカ。
絶倫薬バイアグラが流行った懐かしい時代で、そこが本作のポイントでもある。
ジェイク演じる、女性との下半身のお付き合いを謳歌する製薬メーカーセールスマンと、
アン演じるパーキンソン病に冒された女子とのラブストーリーである。

お遊びでしか女性と付き合わない男子が、難病の女子と出会って、真の愛に目覚めていく。。。
とまあ、よくある話であったが、一貫して用いられる「セックス」が
物語のエッセンスとして上手く使われていて、個人的にツボ。
ジェイクとアンの演技も楽しく、退屈なしの2時間。

本作の見どころは、やはり主演の2人の共演である。
ジェイクは相変わらず上手い。やっぱ好きだ。
最近日本で上映したミッション8ミニッツのシリアスな感じとは180度違う雰囲気。
憎めず明るいスマートな「チャラ男」を好演。
彼に出会う女性たちが「彼はキュート」と言って、自ら進んで関係を求める姿に納得感あり。
乱痴気パーティの帰り、病院へ直行する車の中でのダサ弟とのアホなクダリが最高に笑えた。

アンは様々なキャリアを経て(といってもまだ29歳だが)色気がムンムン出てきた。
本作の彼女を観て、来年度の最重要作ダークナイトライゼスのキャットウーマンの起用に拍手。
ブロークバックマウンテンやプラダ~の時は、やたらと大きいその口が、
あまり好きじゃなかったけど、それが本作では彼女のチャームとして魅力的に映った。
今回のキャラは難病という絶望かかえながらも、明るくセックス興じるような複雑な役柄。
ある種の矛盾を抱えながらも、前向きに生きる女性を自然体で演じる。
冒頭ジェイクと出会うシーンから、彼女の力強いオーラに完全に魅了され、目はハート型に。
本作のアンは、アン史上最も美しいと断言できる。

そして、その2人が、ところ構わずセックスをしまくるのだが、
ジェイクの引き締まったゴージャスボディと、
アンのほどよく肉のついた白い柔肌が、只只ビューティフルなため、十分な目の保養に。

2人の息のあった掛け合いも見どころで、
彼らがお互いを信頼し合い、楽しんで演じていることがスクリーンから伝えわって、
観ているこっちも楽しくなる。
BDではNGシーンを特典に入れてほしい。

洒落とウィットのきいたセリフ、
絶妙な間の取り方にキャラの背景、心情が見えてくる演出もよい。

終始大いに笑って、締めるところは締めてホロリとさせる、ハイセンスなラブコメディ。
すべらないデートムービーともいえそう。

ジェイクとアンはホントお似合いなカップルだ。
結婚してくれないかな。
少なくとも、また共演してほしいな。

【80点】

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タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 【感想】

2011-12-10 23:36:34 | 映画
スピルバーグの新作「タンタンの冒険」を観る。

本作は1作目の製作段階で既に続編の製作が決定しているらしく、
スピルバーグとピーター・ジャクソンという2大監督の共同制作、
1作目となる本作ではスピルバーグがメガホンをとり、
続編ではピーター・ジャクソンがメガホンをとるという。

両監督ともに大ファンである私にとってはヨダレものの話で、
否が応にも期待が高まる本作。

久々に3Dで観ようと浦和のユナイテッドシネマ、IMAXに臨む。
映画2本分に相当する2200円はかなり高いが、やはりIMAXは最高だ。
メガネの自然な装用感から始まり、3Dの自然な立体感、
クリアな映像に迫力の音質、鑑賞中の没入感は圧倒的だ。

今やスピルバーグ映画の常連となっている巨匠ジョン・ウィリアムズの音楽。
絵本のようなオープニングから、これから始まるであろう冒険活劇に
胸を踊らすような音楽が大音量で流れ、盛り上がる。

主役のタンタンは、予告編で観ていたとおり、
まだ禿げていなかったころのマンUのルーニーによく似ていて、
そのビジュアルがイマイチ好きではない。
しかし、ジェイミー・ベルが担当したその声は、
清々しく、勇敢で、気骨のあるキャラにピッタリで、そのイメージを持ち直した。

タンタンとともに旅に出るハドック船長の声はアンディ・サーキスだ。
この間、上映された猿の惑星でも顔が出ることはなかったが、
本作でも声の出演のみ(またモーションキャプチャーで演じたのかな?)
この人は何をやっても上手いのだろう。
普通に顔出しする実写映画にいい加減出てほしいかも。

タンタンと同様、大活躍を見せる愛犬スノーウィも可愛い。

2人と1匹が縦横無尽に暴れまわる本作。
当初、なぜ実写でやらないのかと思ったけど、本作を観て納得。
スピルバーグが描きたかった世界はアニメーションの中に活きる。
そのアニメーションも、あらゆる物質の質感、細部の描写など、実写と変わらないクオリティ。
そこにアニメーションならではの大胆な演出が加わるので、斬新な印象をもった。
スピルバーグが楽しんで作っているのがわかる。

エンディングまで、展開が目まぐるしく、
一気に突っ走るため2時間があっという間だ。

アクションエンターテイメントとして、
文字通り、子どもから大人まで安心して楽しめる内容のよう。

その王道を行く作りに、ちょっと物足りなさも感じつつも、
続編ではピータージャクソンがどんなスパイスを入れてくるか、
楽しみである。

【65点】














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扉をたたく人 【感想】

2011-12-04 00:26:18 | 映画
映画を観てきた経験上、アカデミー賞における作品賞よりも、
俳優個人賞にノミネーションされる映画の方が個人的にタイプな映画が多い。

劇場で見逃してしまったまま、すっかり忘れていた、
3年前の映画「扉をたたく人」のDVDを観て改めてそう感じた。

当時目立ったプロモーションもなく、あまり露出のなかった本作。
旧作コーナーにもストックは一つしかなく、あまり知られていないという点では
隠れた良作といえるのでないかと思う。

本作は、アメリカのとある大学で教授をしている中年男性と、
その彼の別宅に誤って居座っていた不法移民(若いカップル)との交流を描いた話だ。

9.11以降の多民族国家アメリカのリアルといった社会性を盛り込みつつ、
不法移民の青年との出会いによって、大学教授の閉ざされた心の扉が開かれていく過程を描く。
その過程が暖かくて、美しくて、ときにやるせなくて。。。

人間っていいな、
とよくわからないけどそう思った。

ウィキで本作の情報を調べたら、全米では封切時わずか4館のみでの公開だったが、
最終的に270館まで拡大され、6か月間にわたるロングランになったという。
最近だと英国王のスピーチも同様の現象で、良作を見抜くアメリカ人の目は肥えてるなと思った。

主役を演じたリチャード・ジェンキンスが、本作でオスカーノミネーションとなった。
当時は「ミルク」のショーン・ペンがオスカーをとったが、彼のパフォーマンスの方が好きだ。
数多くの映画に脇役として出演してきたベテラン俳優。
本作では、特異ではない身近にいそうな人間の感情の機微を見事に好演。
彼の抑えた演技、メガネの奥にある寡黙な眼差しから、様々な想いが巡ってくる。
ラスト、彼が地下鉄ホームで一人太鼓を打ち鳴らすシーンが心に残って、頭を離れない。

あと、不法移民の母親役で出たヒアム・アッバスが凄まじく綺麗だ。
役柄とおりの気品、凛とした強さ、息子への揺るぎなき愛。
彼女の美しい佇まいにため息が出た。
彼女の過去主演作「シリアの花嫁」を観よう。。。

大学教授と移民青年とのつながりに普遍的な「音楽」を用いた脚本も素晴らしい。

決して甘くない展開に、胸が苦しくなったが、
別れのない出会いはない、
そんなリアルを一貫して物語に投影した監督に拍手。

私にとって忘がたい映画となった。

【85点】
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アントキノイノチ 【感想】

2011-12-01 01:19:33 | 映画
今日は会社(グループ)の創立記念日の代休として、
取得可能日ギリギリで午後半休をとった。

で、映画を観に行く。

普段、映画を1000円か1200円でしか観ない自分にとって、
通常料金の1800円となってしまう昼間鑑賞の強い見方は累積ポイントだ。

60ポイントで無料鑑賞ができるので、それを使うことにした。

本当はアニメの「アーサー・クリスマスの大冒険」を観たかったのだが、
時間が合わず、あまり気乗りしない「アントキノイノチ」を観た。

ネットのレビューを観るとおおむね「感動した~」等の好評のようで、
微かな期待もありつつの鑑賞だったが、個人的にはダメだった。

2時間ちょっとの上映時間がとても長かった。

本作は、心に傷を抱えた若い男女が遺品整理の仕事を通して、
生と死、そのつながりと対峙し己と向き合い、成長していく過程を追ったものだ。

「ここ黒いでしょ。遺体が一ヶ月も放置されると体液が流れ出るんだ。
 締め切った状態でも一ヶ月も放置されると自然とウジが沸くんだ。」

冒頭の仕事現場で、原田泰造演じる遺品整理の先輩社員が発した言葉にドキっとした。
他にも実際に遺品整理の仕事をしている方々の仕事風景や価値観をリアルに表現したであろう、
シーン、描写が多く、生理的に受けつけなかったりするものもあったが、
全くの未知の世界であっただけに、どれも興味深かった。

本作のメッセージテーマからして、遺品整理という仕事を取り上げたことは大正解だと思うが
肝心の若い男女の2人の描かれ方にまったく感情移入できなかった。

原作を知らないので、それが原作のせいなのか、脚本のせいなのかはわからないが、
「なんでそうなるの?」と2人の言動に白けるシーンが多い。
共感できないというよりは、人間の描き方にセンスがないというほうが適当かも。
最後の展開は「韓流ドラマか!」と一人心の中でツッコんだ。

間の取り方も冗長で、説明過多。
その割に肝心なところで、理由付けに不足感があったり。
「そのまんま」が多く、その演出に色がないので面白くない。
終始、しかめっ面のトーンで話が続くので退屈だ。
この監督苦手だ。

主演の岡田君はひたすら可愛く、かっこよい。
泣きじゃくっても、苦悶の表情を浮かべても、
大スクリーンに耐えうる美しさがあり、
映画に愛される才能を持っているな~と再認識した。

本作のお目当ては染谷将太だった。
若手俳優には珍しい、ビジュアルで勝負しない完全な性格俳優。
彼が主演した園子温の次回作「ヒミズ」の公開が非常に非常に待たれるが、
本作における脇役の彼ですら「まんま」のキャラで、彼のパフォーマンスが勿体ない。

映画はやっぱ嗜好品だと思った。

上映したスクリーンの客席は平日の15時に関わらず満席でびっくり。
後半になるほど、鼻をススる音も出てきたりして、
やっぱ観る人によって違うのだなと思った。

【50点】













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