から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

お好み焼 ゆかり

2011-06-30 00:43:01 | グルメ
恒例の大阪出張。

水曜日だと出張先がノー残業日であるため、
17時半で打ち合わせが強制終了となり、長引かなくて助かる。

打ち合わせが終わると、東京への帰りの時間を気にするため、
いつもなら同僚の食事の誘いを断り、真っ直ぐに新大阪に向かうのだが、
先日観た映画「プリンセス・トヨトミ」の影響で、
お好み焼きを大阪で食したい衝動に駈られているため、
自ら食事を誘ってみる。

「お好み焼き、どうすかね?」

ということで、同僚が薦める「お好み焼 ゆかり」に行く。
帰り道の東梅田にある支店に行く。

初の大阪でのお好み焼き。

期待が嫌がおうにも高まる。

とんぺい焼き、豚玉、スジねぎ焼き、肉味噌焼き、塩焼きそば・・もろもろ頼む。





店員さんが焼いてくれる。
なんとも鮮やかな手つきだ。

周りは結構大阪弁。
やっぱ大阪の人、お好み焼き好きなんだな。。。

「お客さんて、どのくらいで割合で焼くのをお任せするんですか?」
と聞くと、

「95%以上ですね」
と想定以上に高い。大阪の人は自分で焼くのかなと思ってたけど。

別焼きで仕上げる豚肉が薄い。

お好み焼きのサイズが思ってたのより一回り小さい。

食べる。
ふわふわで美味しい。
だけど、思ってた通りの味だ。

メニューを見て思う。種類は多いが、ほぼ1000円前後。
けっこう高い印象だ。
ガス代、人件費??
材料費はほとんどかかっていないように思う。

東京のもんじゃ焼店もそうだが、粉モノ料理屋はきっと利益率が高いのだろう。

とりあえず、私のお好み焼き欲求は満たされたが、
もう大阪のお好み焼きはよいかな。。。

帰りの新大阪の手前でJRが止まる。
人身事故らしく、駅員さんが車両の下に入ったため、
社内の電源が消える。暑い。。。
私の車両はホームに入っていて、空けた窓を通して、
ホームにいる人たちと乗客の人たちの会話が始まる。

東京ではまず見ないシーンだ。

見た目シュッとしたキャリアウーマン風な女性も
気さくに話し出す。

大阪は人と人の距離が近い。

おかげで終電ギリの帰宅となったが、ちょっと面白かった。














コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プリンセス・トヨトミ 【感想】

2011-06-27 00:39:03 | 映画
最近、2週間に1、2回のペースで大阪に出張する。

出張先は大阪城の目の前で、出張先の建物の窓から大阪城が一望できる。
先日、出張先のクライアント担当者から大阪城が映画の完成披露で
真っ赤にライトアップされたという話を聞いた。

その映画が「プリンセス・トヨトミ」だ。

ユナイテッドシネマ浦和でのポイントが貯まり、
無料で一本見られるようになっていて、
大阪出張での話のネタになればよいと思い、
久々の邦画「プリンセス・トヨトミ」を観る。

内容は現代のおとぎ話。
豊臣秀吉が没した戦国時代末期から現代に至るまで、
大阪に「大阪国」という架空の国が存在したという話だ。

この手の突飛な話をベースにした邦画は、久しくありそうでなかったように思う。
基本原作の力によるものなのだろうが、面白いアプローチだなと思った。

しかし、話のクライマックスにつながるトリガーが「え、そんなんで??」と
ツッコミたくなるほどショボかったり、物語のキーとなるはずのプリンセスにあたる女子と、
親友の男子のキャラ設定が意味不明で微妙だったりと、大事なところで気が抜けたりするので、
この映画のミソである、寓話に隠れた本来のメッセージがイマイチ響かないのが残念。

映画としての完成度は想定内であったが、
「大阪」を感じる映画としては十分楽しめた。

「大阪国」という設定が、(たぶん)日本一土着愛のある大阪府民の気質や、
府民同士の連帯感の強さをよく表しているし(時に排他的にも映るが)、
グルメ天国大阪にあって、シズル感たっぷりの食のシーンが印象的だ。

「チャポン」と、揚げたての串かつをウスターソースにくぐらしたり、
油をシュまして焼き上げたお好み焼きを、チリトリ風鉄板を経由して目の前に出したり。。。

映画の中では、典型的な大阪グルメしか出ないものの、
大阪の食は優秀だなと思わず唾を飲む。

本作、大阪を感じる映画としては「どついたるねん」以来の佳作。

明後日、また大阪に行く。
打ち合わせが18時までに終われば
絶対お好み焼きを食べにいこう。。。

【55点】







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SUPER8/スーパーエイト 【感想】

2011-06-24 21:14:14 | 映画
私はスピルバーグの「E.T.」を観ると泣く。

というか、自転車が空を飛ぶシーンで必ず泣く。

子どもたちとE.T.の友情が結実し、
誰もが予想だにしない奇跡が起こる、
映画史に燦然と輝く音楽とともに、美しい名シーンだ。

イマジネーションを具現化させる映画は、観る人を幸せにする。
「E.T.」はそんな映画の可能性を初めて教えてくれたような存在でもある。

そんなE.T.と同じような匂いを感じた本作「SUPER8」。
久しく観ていない宇宙モノということもあり、公開初日に観に行った。

テレビでの予告編では、まず最初に「スピルバーグ製作総指揮」と堂々と謳い、
その後に「監督JJエイブラムス」と出る。
客集めのためにネームバリューのある名前を使いたがるのは映画宣伝の常だ。

実際のところ、スピルバーグがどこまで本作の製作に関わっているのかわからないが、
個人的にはJJエイブラムスっぽい映画だなと思った。

ついこの間観た「127時間」は筋書きが読めても面白い映画だった。
一方、(比べるものでもないが)本作は筋書きが読めて、つまらない映画だった。

E.T.のオマージュか、
1970年代の懐かしい時代設定、ピュアでハートフルなジュブナイル。
30代~40代の大人や、「スタンドバイミー」が好きな人にはたまらない世界観かも。

子どもたちのキャスティングもベタで逆によかった。
心優しい主人公がいて、デブ、チビ、ノッポが脇を固め、そして可愛い女子がいる。
本作の主人公ジョーは、E.T.のエリオットと雰囲気がそっくりだ。
個人的には仕切り屋のおデブ少年がいい味出していてよかった。
美少女役のエル・ファニングは姉のダコタに負けず劣らず、
既に女優として仕上がってる感あり。
顔立ちも美しいため、恋愛映画とかハマリそうだ。

とまあ、そこそこ見どころはありそうなのだが、
エイリアンの描き方が個人的に不満。
本作の制作を極秘プロジェクトと名打っていた割に、
その正体は既視感ありあり。よくあるパターンだ。
もっと面白い描き方はなかったのだろうか。。。

アクション描写がド派手で、そこが目立ってしまう分、
肝心な子どもたちの人間模様も際立って映らない印象。
意外性もないため、表層的なパニック映画を見た感じ。

表層的で薄い内容でも面白い映画もあるのだが、
個人的なツボに入る要素があまりない。

大作(資金をつぎ込んでいる)映画なので、
映画料金(今日は1000円の日だし)に文句はないが、
まあまあといったところか。。。

早くE.T.をデジタルリマスタして、
ブルーレイ化してほしい。

【50点】








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

127時間 【感想】

2011-06-19 22:39:24 | 映画
今年(前年作品)のオスカーノミネーション、10作品のうち、
個人的に公開を楽しみにしていたのは「ザ・ファイター」と「127時間」であった。

期待しすぎたせいか前者の「ザ・ファイター」は観て物足りなさが残ったが、
もう一方の本作「127時間」は期待値を見事上回ってくれた。

力強く、希望に満ち満ちた大熱狂の映画。
いろんな意味で映画史に残る傑作だ。

本作は実在の登山家アーロン・ラルストンが体験した実話を映画化したもので、
ロッククライミングに出かけた男が、突然の落石事故に見舞われ、
右腕をその落ちた岩に挟まれ、谷の間で身動きができなくなってしまう話だ。

ストーリーは極めてシンプル。展開、結末も全くのヨミ通り。
おおかたの予想通り、腕を切断して脱出する話だった。

展開が読めてしまうと、興醒めし、一気に熱が冷めることが多いが、
この映画のもつ求心力が尋常ではないため、退屈とは無縁で、熱も冷めず。
上映時間90分、疾走する。

主人公アーロンは極めて個人能力が高く、誰の力も借りずにズンズンと険しい岩山を進んでいく。
そんな彼の性質は私生活にも表れていて家族、恋人に対しても、
自分は自分、他人は他人で、深く関わらずに生きている。
彼らがどれだけアーロンのことを想っているのかも顧みず。。。
アーロンを待ち受けていた予想もしないアクシデントは、
そんなアーロンの生き方とアーロン自身を対峙させるための運命であったかのよう。

アーロンを演じたのはジェームス・フランコ。
コメディもハマるオールランダーで、私の好きな俳優だ。
本作で主演オスカー候補となったが、まさに入魂のパフォーマンス。
孤立無援。生を選ぶか、死を選ぶか、その極限の世界にいるギリギリの人間の様を演じきった。
上映時間ほぼ彼の一人芝居だが、そのリアリティにただただ息を呑む。

失神者が出たという、アーロンの腕切断シーンは、見て納得。
これほどまでに痛みを感じるシーンを私は観たことがない。
とにかく凄まじい。。。冷や汗ダラダラ。緊張のあまり体がのけぞった。
このシーンで観客の、好、不評がはっきり別れそう。(終わった途端、席を立つ人多し)
しかし、このシーンこそアーロンの生への渇望、その大きさであり、
「勝利」というフィナーレを飾るためのクライマックス、
また同時に、監督ダニーボイルが本作に懸ける想い、強いメッセージなのだと感じた。

誤魔化しの一切効かない本作にあって、
監督ダニー・ボイルの手腕がいかんなく発揮された作品ともいえる。

大音響の音楽、キレキレでエネルギッシュな映像でオープニングから圧倒される。

身動きができなくなり衰弱するアーロン。
研ぎ澄まされた五感により豊かなイマジネーションが、作品世界を縦横無尽に駆け回る。

細切れとなった何気ないシーンでも、後の展開の伏線や、キーファクターになってたりと、
ダニー・ボイルが、一流の映像監督ということだけでなく、
作家性を持つ一流の映画監督であることが証明される。

脚本、音楽、撮影等々、スラムドック~のスタッフが再結集したらしい。
死へと近づきながらも失わない「陽」のパワー。なるほど~である。

ラストのアーロンの姿、
希望に満ちたその世界を前に
興奮と感動で身体が打ち震えた。

人に薦めることにあまり気が進まないが、
運命を突き破り、前進する勇気を与える素晴らしい映画であった。

【85点】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

X-MEN ファーストジェネレーション 【感想】

2011-06-15 01:36:39 | 映画
X-MENの起源を描いた新作「X-MEN ファーストジェネレーション」は
間違いなくシリーズ最高傑作だ。

充実の130分、素晴らしい。興奮と余韻が冷めず。。。

今日14日、TOHOシネマの1000円均一の日ということもあり、先週より公開された、
待・待・待望のX-MENシリーズ新作「ファーストジェネレーション」を観に行く。
場所は有楽町にあるTOHOシネマスカラ座。初めて行く劇場だ。
地下1階にあるのだが、こじんまりとしたチケット売り場とは裏腹にデカいスクリーンで驚く。
館内スペース、階段、通路も広く、人が集中してぎゅうぎゅう詰めになる心配もなさそう。
スタッフの対応もよく、とてもよい劇場だと思った。

私はX-MENが大好きだ。
大学3年の夏、アンデス地方を旅行していた際、ラパスに1週間ほどいた。
基本街中をフラフラしていたのだが、そこで観たのが、当時日本ではまだ公開されていなかった
X-MENの1作目であった。映画をスペイン語の字幕で観るという貴重な体験をしたのだが、
英語もスペイン語もロクにできない私は内容をよく理解していないながらも、
そのダークな世界観に魅せられ、2度3度と観に行った。(映画料金は日本円で300円程度)
X-MENはそんな思い出深い映画であるとともに、やはり「ミュータント」とという、
人間から虐げられ、自らもその容姿、能力に苦悩するというダークな側面をもちながらも
男子憧れの特殊能力を発揮して派手なアクションを繰り広げる展開が大好物なのだ。

新作である本作は、元作のプロフェッサーX(チャールズ)とマグニートー(エリック)の
若き日を描いた内容である。
なぜX-MENが結成されたのか?
なぜ「ミュータント」という存在が人間に虐げられる存在になったのか?
かつて仲間だったチャールズとエリックがなぜ別々の道を歩むことになったのか?
なぜ、元作で老人マグニートーにミスティーク(レイヴン)がいつも寄り添っているのか?
などなど。。。元シリーズでは語られることなく「前提」で済まされていたその背景が
次々と明らかにされていく。

ここまでだけでも、X-MENファンであれば大満足なのだが、
本作ではチャールズ、エリックを始めとするミュータントたちの絆にフォーカスされており、
それがエモーショナルなストーリーテリングで胸を打ち、X-MENに想い入れのある私は、
中でもチャールズとエリックの友情物語、チャールズ、エリックそれぞれと、レイヴンの関係の
くだりがツボで、とてもよかった。

若きチャールズを演じたジェームズ・マカヴォイ。
冷静、スマートかつ仲間想いの兄貴分を熱演。彼の持つユーモアセンスもキャラに見事マッチング。
戦闘能力は低いが、ヒトの意識・記憶・身体を操作できるチャールズはやはり最強のミュータントか。。。

若きエリックを演じたミヒャエル・ファスベンダー。
イングロリアス・バスターズの好演も記憶に新しいが、本作でも、剛腕ながらも悲しい過去を背負う、
陰のキャラを熱演。そのパフォーマンスはこっちの涙腺を緩ませるほど。
本作では4カ国語を話し、彼の多才ぶりも発揮されている。

若きレイヴン演じたジェニファー・ローレンス。
ムチムチグラマーボディーが元作ミスティークの若い頃に説得力をもたせる。
今年のオスカーで彼女が主演ノミネートされた「ウィンターズ・ボーン」、日本公開を強く希望。

他、「シングルマン」で印象的だったニコラス・ホルトがビーストの若き頃を演じてたり、
悪役がやたらと似合うケビン・ベーコンが出てたりと、なかなかのキャスティング。

ミュータントの特殊能力を生かした壮絶バトルアクションもパワーアップ。
本作ではミュータントの数が少ない分、男塾的な1対1の勝負もじっくり見せられて個人的に大満足。

本作は、シリーズ1、2を手掛けX-MENを熟知するブランアン・シンガーが原案・製作に入り、
「キック・アス」のマシュー・ボーンがメガホンをとった。
2人の強みが作品の完成度に活かされたようだ。
初めてシリーズを観る人も違和感なく観られるような脚本になっているところも親切。

上映後、自分含めパンフを買い求める結構な列。
観客席は疎らだったものの、自分同様、皆満足度は高いようだ。
興行的にはコケそうだが、現在V4しているパイレーツ~より断然面白い。

パンフを観ると続編が企画されているとのこと、楽しみだ。
そしてまたX-MENが好きになった。

【88点】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

十三人の刺客 【感想】

2011-06-12 01:33:39 | 映画
昨年、劇場で見逃してた「十三人の刺客」を新作レンタルで観る。

「明石藩主松平斉韶様、オイノチチョウダイスルコトトアイナッタ」
「お主たちの命、ツカイステニイタス」・・・

日本語(侍言葉)のナントかっこよいことか。
それは力強く、澄み切った清冽な印象。聞いていて惚れ惚れする。
本作の見所はそのアクション、スケールもさることながら、
そういった言葉や、侍の生き様に触れることであった。

予告編での本作の見せ方が、「●●の使い手!」っとか、
13人の刺客に対してそれぞれ異なる能力(スペシャリティ)があって、
それらの能力を結集し、発揮させ、敵を討つ。。。的なものであり、
最も期待していた要素だったが、実際観てみると特殊能力を持つものは、
剣豪、槍の使い手くらいでほんの一部であった。
よくある予告編に騙された系で、残念感は否めないが、
とことん性根の悪いボスキャラと大人数の配下に対して、
13人という少人数で大立ち回りを演じる様は、
非常にアツく、男子万歳モノである。

本作の監督は三池崇史。
彼が得意とする(?)エグさ、バイオレンスが、
本作のクオリティに十二分に発揮されている。
弛みのない一級のアクションエンターテイメントに仕上がった

役所広司、やっぱよいわ~。まず外さない。
『みなごろし』を掲げ「切って切って切りまくれ~!」の号令にこっちも血肉沸き踊った。

伊原剛志、上背あって剣豪にぴったり。太刀筋に説得力あってかっこよい。

松方弘樹も貫禄の演技。若手多い中、作品がグッと締まる。

伊勢谷友介の野人、キャラ(設定)意味わからない(笑)

クライマックスの戦闘シーンが、長丁場のため、
少々疲れ、冗長にも感じてしまったが、
久々に楽しい和製エンターテイメントだったことには違いない。

【70点】



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブルーバレンタイン 【感想】

2011-06-01 23:55:34 | 映画
今日は1日である。
毎月やってくる映画の日で、どこの映画を観ても基本1000円だ。ありがたい。

会社帰り、何年かぶりに日比谷のシャンテシネに行く。

お目当ては「ブルーバレンタイン」だ。
そんな目立つプロモーションもしていない映画だし、
公開から一ヶ月以上経っているので、
1000円の日といえど、結構空いてるのかなと思っていたが、
前列の3列を除いてほぼ満席でびっくり。
映画のジャンルはラブストーリーだが、カップルで観に来ている人は少ないようだ。
まあ、カップルで観に来るには不適切な映画であると思うが。。。

観る映画を選ぶ基準の1つに「好きな俳優が出ているから」というのが当然ある。
私にとって本作はまさにそれ。
ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズという、
大好きな俳優が夢の共演を果たしている。
本作への期待もあり、昨年一度、会社のPCの壁紙を
ライアンとミシェルが抱き合っているシーンに変えたのだが、
遠目に見た時、想定以上にエロかったため、早々にやめた。

本作は、ある男女の出会いと別れを描いた話だ。
崩壊する現在とラブラブだった過去を交互に見せる構成が本作の特徴だ。

「結婚」は引き算だから、倦怠期を迎えて離婚する・・というあらすじは、
よくありがちな話だと片付けてしまいそうになるが、
そこを真正面から描いている点に新鮮味を感じた。

劇中、禿げてダメ夫になったディーンの存在が、妻のミシェルにとって疎ましく思われ、
別れるきっかけになったのかな?とか短絡的に考えてしまったりしたが、
幼い愛娘を前にして、どうもそれだと、2人が別れる動機としては弱い。
観ていて、2人が別れる明確な理由が見当たらないのだ。
しかし、傍目から観て確実性がなく理解できないところが、夫婦の「リアル」なのだろうか。
今でいうと逮捕された内田裕也を見放さない樹木希林の理解しがたい感情にも似ているか。。。

本作はそういった男女のリアリティを追求してか、特に目を見張る展開の面白さはないのだが、
生々しさを表現する演出と、やはりライアン~、ミシェル~という実力派俳優のパフォーマンスが
なんといっても本作の見所である。

ライアン・ゴズリング
本作で、ちょい太って、頭髪が薄くして(たぶん抜いてる)オヤジオーラを放つ傍若無人な男を熱演。
キラキラと光る魅力的なイケメンだった結婚前とのギャップがすごい
「きみに読む物語」から彼のファンになっているが、以降「ステイ」「ハーフ・ネルソン」、
「ラースとその彼女」と出演。いずれも小粒作品だが、よい仕事の選び方をしているなという印象。

ミシェル・ウィリアムズ
ピチピチだった女子大生から、結婚生活に疲れ、肉体の弛んだママをこれまた熱演。
感情の起伏に圧倒的なリアリティあり。生活感のある濡れ場が相変わらず似合う。
本作でオスカー候補になったので、ホント嬉しかった。

ハッピーだった過去のシーン。運命的な出会いから、2人の燃え上がる感情、鼓動、体温が伝わる。
一方現在のシーン。感情がすれ違い、互いの関係が音を立てて崩れる様がヒリヒリと痛い。

「演技がウマい」とかいうより、「とある夫婦のドキュメンタリー映像を見ている」、
という表現の方が適当かも。

ラストシーンも美しい。

公式サイトのキャッチコピーのように、
「愛を知る誰もが経験のある、しかし誰も観たことないラブストーリー」、
まさにそんな感じの映画だった。

【70点】









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする