らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

舛添知事とミダス王

2016-05-19 | 時事

舛添東京都知事に政治資金の私的流用などさまざまな問題が浮上しています。
この件で13日に会見した知事は、[不徳の致すところ]として恐縮しているようですが、政治資金の9割は税金が投入されている事を承知していながら、高級リゾートホテルやミシュランガイドで星を獲得したイタリア料理店など高額な支出をしたり、更には絵画の落札や家族旅行で訪れたホテルの宿泊代を「会議費」名目で支出するなど、公金という意識が全くないように思えます。
日本一の大都会である東京都の知事になって大統領になったとでも思っているのか、何でも権限が与えられ、何をしてもよいと勘違いしているのではないだろうか。

ギリシャ神話に「ミダス王と黄金」「王様の耳はロバの耳」という二つの有名な話があります。

「ミダス王と黄金」
ある時、酒の神ディオニューソス(バッカス)は彼の年老いた教師であり、かつ養父であるシーレーノスが行方不明であることに気付きました。
シーレーノスはワインを飲んでいて酔っぱらってぶらついていたところを農民たちに発見され、彼らの手によってミダス王の宮殿へ運ばれていったのです。
ミダス王はシーレーノスと分かって手厚くもてなし、10日間礼儀正しく歓待し、11日目にディオニューソスのもとへ無事に送り帰しました。
ディオニューソスはこのお礼にミダス王の願いをなんでも叶えてやることにしたところ、喜んだミダスは彼が触れるもの全てが黄金に変わるようにお願いしました。
ディオニューソスは、もっと賢明な願いをすれば良いのにと残念に思いましたが、その願いを叶えてやりました。

翌朝、ミダス王は魔法の効果を試そうとウキウキしながら起き上がり、手当たり次第いろいろなものを触り始めました。
するとディオニューソスの約束通り、全てが黄金に変わったのでした。
しかし、大喜びしたのも束の間、何かをしようとしても全てが黄金に変わってしまうため何もすることができません。
しかも朝食を食べようとしても食べ物全てが黄金に変わってしまい何も食べることができないのです。
飢えに耐えかねた王は魔法を解いてもらおうとディオニューソスに懇願することにしました。

「ディオニューソスよ、黄金は私が本当に欲しかったものではないことがわかりました。私は既に欲しいもの全てを手に入れている。だからもうこの魔法を解いて下さい!お願いします。」

慈悲深い神ディオニューソスは、救ってやることにしました。
「パクトロスの河の源泉で、頭と身体とをひたして、おまえの罪と罰とを洗い流すがよい」
ミダス王は言われたとおりに、源泉に手と身体を入れるとその力は消えていきました。
その時にふれた河の水が砂金に変わり、パクトロス河は金の産地になったのです。

「王様の耳はロバの耳」
このことがあってから、ミダス王は富と栄華をきらい、田舎に住み、山野の神パーンの崇拝者になりました。
ある時、このパーンはアポローン神に音楽の腕試しをしてみようと、無謀にも言いだしました。
山の神トモーロスが審判に選ばれ、音楽の腕試しが始まりました。
パーンのひなびた葦笛の調べは、パーン自身をも、また信者のミダス王をも満足させました。

次は月桂樹の冠をいただき、緋(ひ)色の衣をたなびかせたアポローン神の番です。
左手に竪琴を持ち、右手でその弦をかき鳴らしました。その調べは、森の木も動物も、岩までも耳を傾けるほどでした。
山の神トモーロスは、直ちに勝利をこの竪琴の神へ与えました。
みんなも同意しましたが、ミダス王だけは意義をとなえ、その判定にケチをつけたのでした。
アポローン神は、このような不埒な耳は人間の耳の形をしていてはいけないと、ミダス王の耳をロバの耳に変えてしまったのです。

ミダス王は頭巾をかぶり隠していましたが、髪切りの召使いだけには頭巾を取らざるをえません。
「秘密を決してもらしてはならぬ」とミダス王に命令された召使いは、長い間に我慢できなくなり、毎夜草原に行っては穴を掘り、「王様の耳は、ロバの耳!」とささやき、穴を埋めていました。
やがて、大きくなった葦が風にゆれると、その秘密がささやかれるようになったのです。

舛添知事よ、
知事の年収は2600万円、退職金は任期の4年ごとに4300万円もあるではないですか。
これだけ貰っていて、なぜ、政治資金にまで手を出すのですか。
ディオニューソスの神から少しお灸をすえてもらいましょうか。
そして、都民の声が聞こえないようであれば、アポロンの神にお願いしてロバの耳にしてもらいましょうか。

2020年には東京オリンピックが控えています。
次は厳しいでしょうから、舛添知事には、東京都政をミダス(乱す)ことなく2018年2月までの任期を全うしてもらいたいものです。


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1 コメント

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セコイ (iina)
2016-05-19 09:28:15
舛添東京都知事が政治資金の私的流用は、高給取りなのに、おごったかセコイことをしてボロを出したものです。
公用車の別荘通いは気晴らしも必要であろうと大目に見てましたが、次の家族旅行疑惑が出るに及び、まだ次が出ると思った
通りに次々と問題噴出しています。
当人が「政治とカネ」で厳しく批評していたのに、この体たらくはどうしたことでしょう。前知事不祥事よりも低レベルです。

号泣会見の野々村元県議がした手を添えて水を飲んだり、手を耳に添える仕草まで似ているのは、やましさを自覚している
証左でしょう。笑えますネ。

「王様の耳はロバの耳」の童話は、ギリシア神話で しかもその前にも「ミダス王と黄金」のような寓話があったのですね。

このコメントで使った「ていたらく」を、低堕落かと思ったのに「体たらく」が漢字変換されました。この分野は、らいちゃんでした。^^

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