今日から大相撲九州場所が始まります。
7月20日に唯一の日本人大関であった「魁皇」が引退して以降、何か物足りない土俵が続いていましたが、九州場所では同じ福岡県出身の琴翔菊が再び日本人新大関として登場し、土俵を盛り上げてくれるものと思います。
地元の場所でもあることから活躍することを期待しましょう。
さて、今日は大相撲の力士の「しこ名」について調べました。
「四股(しこ)」とは、相撲で力士が両足を開き、膝に手を添えて、足を交互に高く上げて、力強く踏み下ろす一連の動作で、「四股名」とは力士の呼び名、あだ名です。
その力士の呼び名である「しこ名」は、今は漢字で「四股名」と書きますがこの字は当て字だそうで、昔は『醜名(しこな)』と書いていました。
『醜(しこ)』には【強く恐ろしいこと】という意味があり、『醜名』は、もともと大地を踏みつけて、地中の“強く恐ろしいもの”を追い払う神事を行う者を指していたようです。
また、字のごとく「みにくい」という意味から、自分の名前を名乗るのを謙遜する意味もありました。
「しこ名」がそれぞれの力士の名乗りとなったのは、職業としての相撲が盛んになった江戸時代です。
江戸時代の「しこ名」は、人気力士の『谷風』『雷電』にはじまり、「稲妻」や「雷(いかずち)」「山颪(やまおろし)」など、自然現象から名前をつけることが好まれたようです。
また、自然の雄大さを感じさせる「~山」「~海」「~川」などの名前も多く、特に、故郷にゆかりのある名前をつけて、郷土出身の意味あいを強くもたせました。
現在、出身地に因んだ「しこ名」といえば、『琴欧洲』(ブルガリア出身)『把瑠都』(エストニア出身)『黒海』(グルジア出身)など、外国人力士にもみられます。
明治時代には『唐辛子 多喜弥(とうがらし たきや)』や『三毛猫泣太郎(みけねこ なきたろう)』、『電気燈 光之助(でんきとう こうのすけ)』、『一二三山 四五六(ひふみやま よごろく)』などのユーモアあふれる「しこ名」がありました。
『唐辛子 多喜弥(とうがらし たきや)』という四股名は、小粒でもピリッと辛いというところから、贔屓(ひいき)筋の伊藤博文や黒田清隆がつけたとも言われています。
現代では、新大関の「琴奨菊」や「琴欧洲」など『琴』がつく力士は佐渡ヶ嶽部屋の所属力士、「千代大海」「千代の国」など『千代〇〇』は九重部屋所属の力士など、「しこ名」から部屋がわかる場合があり、また、「白鵬」のように、昭和の大横綱「大鵬」にあやかって『鵬』の字を使う力士が最近は増えてきているようです。
それぞれの「しこ名」がどんな由来なのかを考えながら大相撲を見ると「相撲が10倍楽しめる」かも知れませんね。
(お詫び)
誠に勝手ながら、所用のため明日14日から4~5日お休みさせていただきます。
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は、七八九につづけ”しそこな”って残念。
四股を踏むとき、パチンパチンと音が鳴るのを不思議に思ってましたが、足に添えた手が後から膝頭
を押さえるときに発するのですね。
らいちゃんの復帰をたのしみにしています。左様奈良。