らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

千羽鶴の由来

2019-06-28 | 雑学

今月16日に大阪府吹田市の交番前で警察官が刺されて拳銃が強奪された事件で、意識不明の重体となっていた古瀬鈴之佑巡査が意識を回復したというニュースが先日流れていました。
医師の呼びかけに反応し、手を握り返すようになったと言うことです。

地元住民の人たちも古瀬巡査の一日も早い回復を願って、約6000羽の千羽鶴を折って交番に届けたというニュースも報じられていました。
近くに住む5歳の玉垣元太朗ちゃんが「はやくげんきになってね」と書いた手紙を添えていることや、母の史津さんの「交番は、地域を丁寧に巡回して声を掛けてくれる誠実な人ばかりです。古瀬巡査には早く回復してほしい」というコメントも載っていました。
地域住民の皆さまから頼りにされている古瀬巡査には一日も早く回復し、元の仕事に復帰できるようお祈り申し上げます。

・古瀬巡査に贈られた千羽鶴です(ネットより)


ところで、病気のお見舞いや祈願をする時によく千羽鶴を折りますが、「千羽鶴」と「願いが叶う」には、どのような謂れがあるのでしょうか?
今日は千羽鶴の由来について調べました。

「千羽鶴を折ると願いが叶う」というのは、比較的新しい風習のようです。
鶴は古代から瑞鳥(ずいちょう=めでたい鳥)とされ、社寺に千羽鶴を奉納する習慣は以前からありました。
しかし、千羽鶴が「願いを叶えてくれる」と言うのは戦前の「千人針」から生まれたもののようです。

「千人針」
千人針は日清戦争、日露戦争、太平洋戦争などで、出征する兵士に贈られたお守りで、腹巻形のさらしに赤い糸で一人が一針ずつ縫っていき、千人分の針目を通した後、白銅貨を結びつけるものです。
千人と言う多くの人の祈りを集めることで、弾丸除けとなり、無事帰還することが期待されたのです。

(参考) 千人針とは、一片の布に千人の女が赤糸で1針ずつ縫って千個の縫玉を作り、出征兵士の武運長久・安泰を祈願して贈ったものです。
・太平洋戦争の時の「千人針」です。(ネットより)


「千羽鶴の由来」
この千人針の風習が、原爆を投下された広島で千羽鶴に変わったようです。
広島で2歳の時に被爆し、白血病に苦しむ少女が高校生からお見舞いの折り鶴をもらい、これをきっかけに少女は鶴を折り始めます。
少女は千羽の鶴を目標に折り続け、多くの入院患者も折り始めました。
千羽の鶴を折ることによって病気の回復を願ったのです。

千人針が戦死の不安を多くの人の力によって拭い去ろうとしたものに対し、千羽鶴は病死の不安を拭い去ろうとしたものです。
それは鶴が古くから長寿のシンボルとされてきたため、折り鶴に生命の象徴と言うイメージが生じたものと思われます。

残念ながらその少女は白血病で亡くなりましたが、彼女の姿は広島平和記念公園にある原爆の子の像として残っています。
彼女の名前は佐々木禎子さんです。

この話が有名になって以降、千羽鶴は病気が治ることを祈って贈られるものとなり、更には願いをかなえるお守りにもなったと言うことです。
千羽鶴は現在では平和のシンボルと考えられ、多くの国々で平和を願って折られているそうです。


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