正倉院展シリーズ2回目の今日は、展示されている宝物(ほうもつ)64件の内、次の3件をご紹介します。
「銅薫炉(どうのくんろ)」
銅で作られた、径24.2.㎝の丸い形の香炉です。
薫炉(くんろ)とは、衣服に香りをつけるための道具を指します。
この品は薫炉が転がっても火や灰がこぼれないよう、中の皿はいつも水平に保つ仕掛けになっており、奈良時代のハイテク製品だったようです。
表面には5枚の花弁をもつ花の文様が全部で12個、銅版をくり抜く透かし彫りで表現されています。
「沈香把鞘金銀花鳥絵金銀珠玉荘刀子(じんこうのつかさやきんぎんかちょうえきんぎんしゅぎょくそうのとうす)」
長さ27.7cmの小刀です。
刀子(とうす)は紙を切ったり木簡を削って文字を消す時に使う小刀です。
帯につりさげてアクセサリーにすることもあったそうです。柄と鞘の部分に沈香が使われています。
金銀で描かれた花や鳥の文様も美しく、持主にとってこの小刀は自慢の一品だったようです。
「木画紫檀双六局(もくがしたんのすごろくきょく)」
聖武天皇が愛用したとされる双六盤で、大きさは縦54.3㎝、横31.0㎝、高さ16.7㎝です。
当時はこの盤の上に駒を並べ、どちらが先に相手の陣地に全部入れられるかを競うゲームだったそうです。
側面にはいろいろな種類の木材や竹、象牙、緑色に染めた鹿の角などを組み合わせたものを埋め込んで花や鳥などの細かい文様が表されていて、とても綺麗なものです。
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教えて「くんろ」。
もし推量が、当たっていたら香木の王者の沈香でも焚くのでしょう。
そんなかおりを嗅げた貴族は、幸せな身分ですね。
きいていたのでしょうね~