小満と麦
2008-05-21 | 季節
今日21日は二十四節気の一つ「小満」です。
天文学的には天球上の黄経60度の点を太陽が通過する瞬間です。
暦便覧には「万物盈満すれば草木枝葉茂る」とあります。
即ち、「小満」とは陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂るの
意味となります。
また麦畑が緑黄色に色づき始める時期です。
麦畑と言っても今は殆ど見ることがないですね。麦の穂を見たことがありますか?
そこで貸し農園に植えてある麦をご紹介します。
「色づき始めた麦」です。
また一説では、秋に蒔いた麦などの穂がつく頃で、ほっと一安心(少し満足)すると言う説もあります。
田畑を耕して生活の糧を稼いでいた時代には、農産物の収穫の有無は人の生死にかかわる問題でした。そのために麦などに穂がつくと「今のところは順調だ」と満足したことから「小満」と言う名前がついたと言われています。
「麦の穂」です
戦後の日本は、麦は米と並んで主食であり、生産量も米100に対して、小麦95、大麦85となっていました。
昭和25年には、後に総理大臣となる池田大蔵大臣が「貧乏人は麦を食え」と言って物議を醸したことがありました。
子供の頃は毎日麦飯を食べていましたが、今では麦を食べている人は全くいないでしょうね。
中村草田男ではないが、
「降る雪や(明治は)昭和も遠くなりにけり」の感をおぼえます。
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