らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

お多福美人

2016-03-26 | 趣味

大阪府内に従業員800人余り、グループ会社十数社を持つ中堅会社があります。
この会社は、色々な製品をグループ会社を含めた工場で製造し、販売しているオーナー企業です。
先日この会社の幹部社員と話す機会がありました。

その社員によると、社長は営業マンに対し、常に「お多福美人であれ」と訓示していると言うことでした。
お多福さんは日本古来のユニークな顔として“ひょっとこ”と並び称され、決して美人の相ではありません。

日本の美人と言えば、世界三大美女の一人と言われ、平安の世に存在していた絶世の美女・小野小町がいます。
彼女のもとに届く平安貴公子達からの恋文は数知れず、京都の随心院には小町に宛てた恋文千通が埋めてあると言われています。
しかし、小野小町は多くの男心を釘付けにしたものの、彼女の心は貴公子達をもてあそぶ冷たいものだったようです。

それに比べて「お多福」さんは決して美人の相ではありませんが、いつも笑顔を絶やさない、謙虚な姿勢、 ひかえめで無駄口を言わない小さな口、聞く耳を持つ大きな耳、心身ともに健康でふくよかな頬、聡明で賢い広い額、それは正しく「心の美人」であり、その象徴が「お多福」さんで、社長は社員にそれを求めているのだそうです。

・「五徳の美人」と言われているお多福さんです。
                     

「五徳の美人」と呼ばれているお多福さんは次のような徳目を持っています。
・柔らかに半分閉じたような目は、自分自身を深く見つめる内省の心。
・低い鼻は低い心。すなわち驕(おご)り高ぶらない謙虚な心持ちです。
・小さな口は、愚痴や不足、悪口を言わない慎み深さを表します。
・豊かな耳は福耳とも称し、お金に困らない印(しるし)とも言われますが、本来は人の言うことをよく聞き、苦しんでいる人たちの声に進んで耳を傾ける姿を示します。
・そして優しさと穏やかな心に満ちた柔和な顔。これは「和顔施(わげんせ:人に対して笑顔で優しく接すること)」に他なりません。

この会社では、小野小町のように外見だけの美人になるのではなく、お多福さんのような内面の美しさ、優しさを持つ社員となって欲しいと訓示していると言う事でした。


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1 コメント

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飛鳥と平安時代の美人 (iina)
2016-03-26 08:55:14
おたふくをお多福と綴りますから、縁起のいい字を当てますね。ふくよかな顔は、飛鳥や平安時代の美人であり「心の美人」
の代名詞といえそうです。

らいちゃんには、ご案内済みですが千本釈迦堂に、お多福さんがいました。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/b359c6f546231e61c0b7aa2cad5a846d

>「いい太鼓ともいえない」・・・面白い誤変換でした。
【言いたいことも言えない 】が、このように化けるとは、タヌキの皮を使ったのでしょうか。(^^ゞ

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