死語
時代を映して流行語は変遷します。それに伴って、嘗ての流行語が死語となります。
死語には流行語と一般語の2種類があるようです。前者は面白さから受けて使われますが、後に飽きられて死語となり、後者は新しい言葉にその座を奪われたり、新語が現れて死語となります。
今日は、嘗ては日常生活で使われていた言葉で、現在では「死語」となっている言葉の一部をご紹介します。
・「ハイカラ」・・・明治時代後半のお洒落な人の事をさして使われましたが、昭和初期には「モダン」に取って代わられ、1980年代には「ナウい」が台頭し、更にトレンディと言う
言葉に変わりました。
・「よそいき」・・・昔は出かける時の服と普段着の服の区別がありました。この言葉は服装だけでなく、顔や態度、しぐさなどにも使われました。
・「チョッキ」・・・ 袖がなく丈の短い胴衣で、背広、ワイシャツなどと同じように日本独自の疑似外来語の服飾用語で使われました。英語のベストと同じ意味で使われます。
・「さし」・・・・・・・西日本では直線定規(じょうぎ)の事を日常的に「さし」と言います。
・「半ドン」・・・・・土曜日など授業や仕事が半日で終わる日のことです。
・「ブラバン」・・・ブラスバンドの略ですが、今の子供たちには分からないようです。
・「花金」・・・・・・「花の金曜日」の略で、土曜休日の企業が増えたことで、休日前の金曜の晩は遊びまわる風潮が出来たことから生まれた言葉です。
・「アベック」・・・avec は、フランス語の前置詞で、「~と(一緒に)」という意味で、英語の with と同じ意味ですが、何故か日本では男女のカップルを表す言葉になりました。
・「アッシー」・・・アッシーとは、女性が足(移動手段)として考えている男性を意味し、足(あし)に英語で「~する人、される人」という意味の接尾語『-ee』をつけたものです。
・「バッチグー」・・「バッチリ」と「グー」を合わせた言葉で、すべてうまく行って言うことなし状態を意味します。
・「赤チン」・・・・正式名称はマーキュロクロム液で、「赤いヨードチンキ」の意味です。
同じ殺菌・消毒の目的で使われる希ヨードチンキが茶色なのに対して色が赤いことからつけられました。
・「おニュー」・・ 英語の『new』に、丁寧な言い回しにする接頭語『お』を付けたもので、おろしたての新しい物のことを言いいます。
接頭語『お』を付けたのは、目上の人や年長者が使い古した物を意味する「お古」「お下がり」の対語として出来た言葉です。
当地のコミュニティ紙に載っていたのでご紹介しましたが、私は今でも「よそいき」や「チョッキ」、「アベック」などはたまに使っています。
これらは既に死語の部類に入っているのですね。
世の中には、「死語事典」なるものも存在し、中々面白いですよ。
「よそいき」は、服装に限れば外出着~街着~お出かけ用~盛装などと言うようですが、対比語とも云える「部屋着」は、女性専用語化...。
男には部屋着すら、与えられないように成ってしまったようですよ。(笑)
「さし」は、東京では大工さんなどの、専門用語でした。
「バッチグー」 タレントの森口博子が1990年代始め頃に使いだし流行語とか。
「おニュー」の最新語としては、ファションでは「新品」「さら」「新作」かな~? これらも、最近は聞かないですねぇ。(笑)
日本のデザイナー達は、「ジーンズしか売れない」と嘆く時代が長く続いておりました。
現在は、デフレ下でファッションの「古着の時代」と云われております。
新しい服は、価格を下げる為に素材の質を落としているので、古着の方が質や物が良いのです。
私は、どの言葉も時々ワザと使って、若い方々の反応を楽しんでおりますよ。(笑)
巨体の小錦がジャンプしたら愉快でしょうね。着地したら、埋没どころか地球の裏まで突き抜けそうです。
関西と富山は、転勤先ですから、家族を連れてせっせと観光しました。いま、それがブログの記事になってますから、
「人生万事塞翁が馬」です。いや、「面白きこともなき世を面白く」のほうが適切でしょうか・・・。
後世に伝わる古事もあれば、流行語は、うつりゆくもののようです。
昭和38年~39年に八重洲口に勤務していた時、八王子生れの先輩が「さら」と言う言葉を使っていたのを覚えています。
岡山の方言と思っていた言葉が東京でも語られていることに驚いた記憶があります。
東京勤務の時には岡山弁を出さないように、言葉には気をつけました。
その甲斐あって5年弱の勤務期間中にすっかり標準語が身につき、職場の先輩女性から「きれいな言葉をしゃべりますね」と褒められたものです。
今ではその標準語もどこかに行ってしまったようです。
宇都宮の義妹と電話で話すと、彼女の言葉が随分きつく感じるようになりました