今日から29日まで、京都壬生寺では「壬生狂言」が行われます。
「狂言」は、科白(せりふ)と劇的行動を伴う芸能で、「能狂言」や「歌舞伎狂言」があります。
「能狂言」には「大蔵流」・「鷺流」・そして以前、TVで話題になった「和泉流」があり、猿楽の笑いの要素を洗練した科白(せりふ)劇です。
一方「壬生狂言」は、一切「科白(せりふ)」を用いない「無言劇」です。
「壬生狂言」は正しくは「壬生大念仏狂言」といい、鎌倉時代より伝わる伝統芸能で、鉦(かね、打楽器)・太鼓・笛の囃子に合わせてすべての演者が白布で頭と顔を
包み、仮面を付けて一切「科白(せりふ)」を用いず無言で演じられます。
この「壬生狂言」の始まりは、壬生寺中興の祖である円覚上人が、仏の教えを庶民に分かりやすく説くために、パントマイムで伝道したのが始まりと言われています。
壬生寺は平安時代に三井寺の僧が建てたのが始まりと言われ、延命、厄除けの地蔵菩薩として信仰が厚いそうです。
「壬生寺」です
壬生寺といえば「新撰組」を思い起こしますね。
境内の「壬生塚」には近藤勇の胸像や新撰組隊士の供養塔、芹沢鴨ら隊士の墓等があります
京都にお出かけの折には、一度参詣されてみては如何ですか?
(一言メモ)
「狂言」は、平安時代の「猿楽」が鎌倉時代に入って演劇化されて生まれたと言わ
れています。
「猿楽」は、滑稽な物まねや言葉芸を中心として演じられる芸能です。