そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

従順なるロシア人

2007-05-22 19:45:06 | Society
つい先日、「プーチニズム 報道されないロシアの現実」を読んだばかりだが、今朝の日経新聞国際面「地球回覧」に「歴史小説家が語るプーチン」と題した記事が掲載されていた。

ロシアきっての歴史小説家エドワルド・ラジンスキー氏へのインタビューを題材にしたコラム。

プーチン大統領による強権政治が横行している現在のロシアについて、氏は、
先生がいなくなって無秩序になった教室にいる生徒の多くは、先生に戻ってきてほしいと思うものだ。
との表現で、ゴルバチョフ・エリツィンによる改革路線で続いた経済混乱に終止符を打つことをロシア国民が最優先に考えているからこそ、その役割を担うことのできるプーチンが受け入れられている、との見解が示される。

しかも、千年以上も皇帝などに支配されてきたロシア人にとっては、彼を唯一の指導者として仰ぐことは「自然の流れ」だという。
西側的民主主義はロシアにはそう簡単には根付かないだろう、と。

氏は、それでも中長期的には改革・民主化の大きな流れにあるのは事実で、今は”停滞期”にある、との認識なんだけど、そうは楽観的には考えることはできなそう。

考えてみれば、あんなにデカイ国がたった一人の人間に従順に支配されちゃうってのも不気味な話だけど、それを千年以上も続けてきたと言われちゃうともはや言葉も無い。

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2 コメント

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改革 (いぶつくらげ)
2007-05-24 09:12:39
ロシアの分析、面白いですね~。
緑雨さんの記事を読み、ロシアと日本って似てるなと初めて思いました。今までそんな風に思わなかったのですが。
日本は今までの歴史の中で変化が少なかった分、改革に伴う痛みに耐え切れない国民性を持っていると思います。大東亜戦争に負けたので大きな変化が出来たけれど、指導者という点から見ると天皇や徳川の代わりをアメリカがしているように感じるし。結局、国も国民も指導者に頼っている感じがするんですよね~。
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共通点 (緑雨)
2007-05-24 12:29:10
「プーチニズム」という本に書かれていた内容があまりに衝撃的だったので、日本との類似性については深く考えていませんでした(日本にも官民の癒着構造はあるけど、あそこまで酷くはない!)。
おっしゃる通り、考えてみると似てるかもしれませんね。
共通しているのは、個人の自立心が(相対的に)希薄、という点でしょうか。
日本は島国だから、ロシアは…寒すぎるから、ですかね(笑)
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