そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

灰色Japan

2008-07-31 23:39:13 | Society
昨日のエントリのついでに、最近の風潮に関する違和感話を。

すでにisologueさんあたりでも書かれていて、全く同感!と膝を叩いてしまったのですが、何となくみんな後ろめたいと思いながらやっちゃってることだとか、「実なそうなんじゃないの?」とみんな薄々感じていながら黙認していることだとか、いわゆる「グレーゾーン」だったものが一夜にして一気に「クロ」だということになって、よってたかって断罪されるという事象がやたらと目につくような気がしてます。
フィレンツェの落書き問題については、このブログでも採り上げましたが、こういうケースでは「たまたま見つかっちゃった」間の悪い人だけが吊るし上げられて、世間は忘れるのも早いので、同じことをしててもホトボリがさめるまでじっと見つからないようにしてれば逃れられてしまうという点も特徴的です。
例えば、教員採用問題だって、そんなことやってるの大分県だけのはずないのに、たまたま発覚しちゃった人だけが教員資格をはく奪されちゃったりするわけです。
かと言って、徹底的に洗いざらい調べたりすると、ちょっと前の高校野球の特待生問題や世界史の未履修問題みたいに、「実はうちも」「うちも」てなことになって、世の中極悪人だらけ、みたいな締まらない事態になっちまいます。
かつての年金未納問題なんかも一緒ですな。
たぶん、食品産地偽装も調べ上げたら目も当てられてない事実が明らかになっちゃうんじゃないでしょうか。

上に挙げたいずれの問題も、けっして褒められたことじゃない、というかそれぞれにケシカランことであるのは重々承知してますが、自分も含めてみんなそれほど胸を張れるほど公明正大に人生を送っているわけでもないと思うので、あんまり断罪、糾弾に力を注いで世の中を嘆くのも精神衛生上よくないし、建設的ではないのでは、と思う次第です。
いくら表面的にグローバル・スタンダードだ、コンプライアンスだなんだと言ったところで、日本人のDNAには先祖代々の島国的なあなあ主義が深く刻まれてるわけで。
それをじゅうぶん自覚した上で、それじゃこれからどうしてくの?ってことをみんなでじっくり考えていくしかないんじゃないでしょうかね。
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おまじない社会

2008-07-30 23:04:33 | Society
今朝NHKの朝のニュースで、コンビニの深夜営業規制の話題を取り上げていました。
ニュースVTRの中で、よく視てなかったのでどんな立場の人だかわからないけど、どこかの自治体の職員か委員みたいな男性が「コンビニが深夜営業を止めることで、夜型のライフスタイルが変わる」みたいな発言をしており。
思わず「アホか」と口走りそうになっちまいました。
本気でそんなこと信じてるんだろうか?
ライフスタイルが夜型になる→ニーズがあるからコンビニが深夜営業する、というごくごく普通に考えられる因果関係を、どうして疑いもなくわざわざ主客逆転させて考えることができるんだろうか。

最近、こういう「○○さえ無くなれば、世の中よくなる!」的な、安直な、おまじないじみた発想がやたらと目につくような気がする。

・コンビニが深夜営業をやめれば、夜型のライフスタイルが改まる。
・日雇い派遣を禁止すれば、非正規雇用は減る。
・ダガーナイフを発売禁止にすれば、通り魔は防げる。
・ATMコーナーで携帯使用を禁止すれば、振込め詐欺は防げる。

…ホントっすか??

いや、いろいろと危機感をもって世の中をよくしようという気持ちはわかるけどね。
それにしてもさ、もうちょっと冷静な思考ができないもんだろか…
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週末の出来事諸々

2008-07-27 23:13:57 | Diary
ヨメの体調がなかなか良くならない。
耳の痛みは治まってきたようだけど、鼻を中心に頬のあたりが痛いという。
鼻水も咳も止まらない。
金曜に、近所の耳鼻科を再訪し症状を説明するもあまり伝わらず、納得のいく診断もしてもらえず精神的にも不安感が残っている模様。
うちの親の昔馴染みに腕のいい耳鼻科医がいるので、ちょっと遠方なんだけど土曜に診てもらいにいくことに。
レントゲンも撮ってもらい、診てもらった結果は急性の蓄膿症。
顔の痛みは副鼻腔炎を発症しているのだろう、とのこと。
近所の耳鼻科ではまったくそんな話は出ず、当然処方された薬もまったく適切なものではなくしかも授乳中には飲むべきでない薬だと。
一口に医者といってもピンからキリまで。
やはり信頼できる医者に診てもらわんことにゃなあ。

土曜は下のムスメが丁度生後100日。
鯛の尾頭付きを購入して「お食い初め」。
長男のときは近所の魚屋で焼いてもらって千円もしなかったと思うけど、今回は忙しくて下調べ・物色もろくにできずデパ地下で予約購入。
高くついたけど、いつも放ったらかしのムスメにせめてもの罪滅ぼしということで。
といいつつ、彼女はまだ食べられないのですがねw

土曜の夜はマンションの管理組合の定時総会。
全体で30戸ほどの小規模マンションなため、しょっちゅう役員の当番が廻ってくるようで、転居2年足らずながら次期役員の要請を事前に受けていた。
総会終了後、次期役員の人だけ残ってください、ということになり、なんやかんやあって…理事長を引き受けることになってしまった。
まったくそんな心づもりもなかったので…ちょいと驚きの展開です。
まさか人生で理事長などと呼ばれる立場になる日が来ようとは…

うちの長男、立つのも歩くのも、喋るのも、だいたいのことができるようになるのが同世代の子に比べて早くて、あんまり気苦労はなかったんですが、トイレトレーニングが遅れ気味でなかなかおむつが取れる気配がないのだけが親の悩み。
…だったんだけど、ついに今日の夕方、初めてトイレでウ○チするのに成功!
本人も「ポトッと出たよ」などと言って嬉しそう。
親はそれ以上に…たかがウ○チといえど、やはり子供の成長は何よりの喜びですわ。

…とまあ、今週もいろいろありました。
クソ暑い中忙しい日々が続きます。
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「重力ピエロ」 伊坂幸太郎

2008-07-23 23:15:07 | Books
重力ピエロ (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社

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先日、直木賞候補を辞退したことが話題となった伊坂幸太郎の小説を初めて読みました。

確かに面白かった、けどあんまり趣味ではなかった。
どうも、作り過ぎ、狙い過ぎといった”臭さ”を感じてしまう。

例えば、主人公の勤める会社の設定をはじめ、モチーフとしての「遺伝子」が繰り返し繰り返し出てくるけど、少々クドい。
もう少し抑制が利いているほうが好み。
また、人物設定にしても、「父はこんな人」「母はこんな人」「春はこんな人」という説明臭がキツすぎる印象が。
もう少し行間を読ませるようなテイストのほうが好み。

すごく巧いし、世間で人気があるのはよく理解できるんだけど。
著者は自分と同世代だけど、作品はもっと若い層向けかな、という気もしました。
もう一冊くらい伊坂作品を読んでみようかな、という気はしてますが、同じような感じだったらそれ以上はもう読まないかも。
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悪循環

2008-07-22 23:10:32 | Diary
昨日の晩頃からヨメが耳が痛いと訴えはじめ、今朝起きてみると痛くてあまり眠れなかった、と。
これはちょっとマズイな、と思い、耳鼻科に行かせることに。
一方で、上のコドモは汗疹のような湿疹が腹・背中から額や鼻の頭にまで広がっており、連休明けに皮膚科に連れて行くつもりだったので、そこまでヨメに任せるわけにもいかず、午前中は急きょ仕事を休むことにしました。
近くに評判のいい皮膚科がいないことから、徒歩20分、バスで10分ほどのところに暑い中連れて行ったんだけど、連休明けで大混雑。
朝イチで受付したのに2時間待ちで、二往復するはめになっちまいました。

結局、ヨメもコドモも大事ではなく、薬を処方してもらって様子を見ることに落ち着いたんですが、二人とも鼻炎が大もとの原因であることが共通しており。
鼻炎の炎症が耳にいったり、鼻のばい菌がトビヒして湿疹になったりしてるんですね。
アレルギー性の鼻炎であることはわかってるので、寝室を徹底的に掃除するなりしてアレルゲンを退治するのが本格対処になるのはわかっちゃいるんだけど、日々の生活に追われているとなかなかそこまで手が回らない。
そうしてると次々いろんなところに症状が出て、ますます忙しくなってしまう。
まさに悪循環。
小さい子供のいる家庭はどこもこんな感じなんだろうけど。
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地味なる三連休

2008-07-21 22:17:21 | Diary
世間が夏休みに突入するとともに一気の梅雨明け。
今年の夏は出し惜しみすることなく漢らしく?到来しました。
といっても、日が落ちると風は涼やかで、夏本番はもう少し先なのかもしれません。

今日は「海の日」で三連休。
ゴールデンウィークが終わるとしばらく祝日が無いので、月金働いて土日休みというペースが染みついていると、三連休がやたらと長く感じます。
休みモードから切り替える気にならず、明日働きたくねーなー、とか。

といっても我が家の三連休は、ヨメが体調不良(夏風邪)だったため非常に地味なものでした。
洗濯、掃除、ご飯の準備、上のコドモを公園で遊ばす、等々。
おかげで自分のことをする時間がまったく無い!
まあいつものことだけど。
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平成漁民一揆

2008-07-15 22:53:22 | Society
20万隻「怒りのスト」東京で漁民大会(産経新聞) - goo ニュース

この人たちはいったい誰に対して何をしてほしいと訴えているのか。
「怒りのスト」だというが、燃料高は誰か特定の人間が悪だくみをして生じさせているものではない。
怒りの矛先をどこに向けようというのか。
政府・与党に対して燃料費の補てんを要求しているが、その財源に何を想定しているのか。
燃料高に苦しんでいるのは漁業関係者だけではないのに、漁業だけを優先的に援助することを合理的に説明できるのか。

…というのは正論ですが、彼らもそんなことは承知の上での示威行動なのでしょうね。
全国ほぼすべての漁船が一斉休漁などと言われるとさすがに迫力を感じます。
それだけ苦しいのは確かなんでしょう。
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「武器よさらば」 アーネスト・ヘミングウェイ

2008-07-14 23:16:26 | Books
武器よさらば (新潮文庫)
アーネスト ヘミングウェイ
新潮社

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ヘミングウェイの初期の長編。
2006年に出た新訳で読みました。

文庫で500頁を超える大作。
それでも短いと感じた。
特に、主人公フレデリックと恋人キャサリンのロマンスは、説得力を持たされるまでの掘り下げられた描写が不足しているように思える。
が、それはこの小説の主眼が大河ロマンスを描くことに実は置かれていなかったからかもしれない。
この小説全編を通じて流れるのは、寄る辺なき虚無感。
多くの生命が身の回りで失われていく戦争、しかも遠くイタリアの戦地に紛れ込んだ米国人将校と英国人看護師という異国人であるがゆえに強く抱く虚無感。
この虚無感というフィルターを通してみれば彼らのロマンスにまた違った感慨が生まれるような気がします。
突き放したラストも含めて。

特に読み応えがあるのは、やはり主人公が前線から命からがら退却、そして逃亡するシークェンス。
そして恋人とともに手漕ぎボートでスイスに脱出するくだり。
ボートでの脱出シーンは、後の「老人と海」にも通ずる臨場感が在りました。
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いくらなんでも

2008-07-14 22:04:49 | Politcs
「竹島」明記の解説書を公表、韓国大使は一時帰国へ(読売新聞) - goo ニュース

中学生に「竹島は日本固有の領土だ」と覚えさせたところで、実際には韓国に武力占有されているわけで、それよりも、竹島の領有をめぐっては日韓間に争いがあること、日韓それぞれの主張の根拠、歴史的背景などを一通り客観的に学ばせるような教え方をしたほうがよいのではないか、と思っていたので、結果的に新学習指導要領の方針転換は望ましい方向に行ってるのではないかと思います。
ところが韓国政府はそれでもけしからんと言う。
けしからんと言われたところで、日本政府は竹島の領有権を公式に主張しており、日韓両国に争いが存在するのは明白な事実なわけで、その事実すら否定して教えることも許さないというのはいくらなんでもと思います。
一言「内政干渉だ」と言い放ってやればよいように思うんですが、そういうわけにはいかんのでしょうか。

それにしても、金剛山での北朝鮮での民間人銃殺事件騒動の真っただ中、韓国で竹島問題が実際どれくらいの騒がれ方をしてるのか、その辺のバランスは気になるところです。
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プロピア破綻からの連想

2008-07-12 23:38:04 | Economics
「ヘアコンタクト」のプロピア、再生法を申請(朝日新聞) - goo ニュース

今週の経済ニュースで印象に残ったのがこれ。
派手な宣伝をしていたかと思ったら突如…という点ではNOVAと通じるものがあるような気がします。
というか、「派手な宣伝をする」こと自体がビジネスモデルになっており、それが収益を圧迫していたという点が共通してたと言えるのかも。

そう考えると、大物お笑いタレントや大物歌手などを使ってプロピアどころではないド派手な宣伝をやっている某発毛専門企業なんかは大丈夫なんだろうか…などと連想してしまいますが。
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