そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

マネジメント型指導者の勝利

2016-01-27 21:42:38 | Sports
昨日のイラク戦劇的勝利によるリオ五輪出場決定。
素晴らしかった。
何が嬉しかったって、こんなにも勝負強いサッカー日本代表が見られたのは初めてと言ってよいこと。
「自分たちのサッカー」を標榜して、ナイーヴに散った過去の代表よりもずっと頼もしく見える。

「こんなサッカーではアジアではよくても世界では戦えない」
「今すぐA代表で活躍できるようなタレントが見当たらない」
「守備的な戦術で志が低い」
いろんな評価があるし、それぞれにもっともだとは思う。

だが、日本はサッカー強豪国ではない。
まずはリアリズムに徹して、とにかく「勝ち抜く」経験を積み重ねる。
志の高いサッカーを目指すのはそれからでもよい、という考え方だってあってよい。
というか、個人的にはそっちの考え方の方が好みだ。

最終予選前の低評価からは手のひらをひっくり返したように賞賛されている手倉森監督の采配。
散々言われているので今さら一つ一つを挙げないが、過密日程の予選スケジュール全体、また、一試合90分或いは120分全体を見通しての選手選択と起用法。
メンバー入りした23人全体を1つの集団にまとめあげる手法がこわいくらい成功した。
これぞ「マネジメント」そのもの。

スポーツに限らずビジネスの世界でも、世の中の指導者にはリーダーシップ型とマネジメント型がいる。
手倉森さんは完全に後者だろうな。
ジーコやザッケローニは、サッカー先進国から来たということもあり、理想を追求するリーダーシップ型。
必ずしもどちらがよいというわけではない。
むしろマネジメント型とリーダーシップ型を行ったり来たりして螺旋階段を上っていくのが最もよいのかもしれない。

ただ、自分自身が完全にマネジメント型なので、手倉森さんの成功はなんとなく嬉しいのだ。
コメント
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