そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

宮田笙子選手の五輪辞退の件

2024-07-20 11:24:00 | Sports
彼女のことは全く知らなかったのですが、喫煙・飲酒が発覚して、直前での五輪出場辞退、世間は議論百出になっているみたいですね。
タバコくらいで…という意見も気持ちはわかりますし、処罰感情は微塵もありませんが、ルール違反した事実は変えられないので出場できないのは仕方ないでしょうね。

個人的には、五輪に出ることを絶対的に善とする価値観のほうにちょっと違和感を覚えます。
たかがタバコ、の一方で、たかが五輪、ではないかと。
今回の出来事に向き合って、長い人生、五輪に一度出られなかったなんて小さなことだと思えるくらい、よりよい人生を送るためのきっかけにしてくれたらよいなと思います。

発覚したら大きな問題になることくらい彼女も分かっていたと思うし、そもそも喫煙なんてアスリートにとって百害あって一利なし。
それなのにやってしまったというのは、彼女のこれまでの人生にどこか無理があったということなのだと思うのですよね。

気持ちを切り替えて4年後を目指すのもよし、向き合い方を変えて体操を楽しむことにするのもよし、体操をやめて別の人生を歩むのもよし。
彼女が自分自身にとって最善の選択をしてくれることを願います。


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FIFAワールドカップ2018ロシア 私的ベスト11

2018-07-17 22:55:03 | Sports
決勝トーナメントの展望で、フランスは中核選手の経験不足が気になると書いたけど、全然そんなことなかったね。
ポグバもヴァランも年齢は若いけど、二度目のワールドカップという強みがあった。
自分も含めてベルギーやクロアチアを応援していた人は多かったと思うけど、それを寄せつけない憎たらしいまでの強さがフランスにはあった。

個人的に恒例の私的ベストイレブンを以下に。

GK
クルトワ:一流のGKはたくさんいたけど、彼らと比べても守備範囲が一回り広く感じる。カウンターの起点としても強力だった。

CB
ヴァラン:逞しい。準決勝ではルカク、決勝ではマンジュキッチを抑え切った。セットプレイからの得点も印象的。
ゴディン:貫禄の鉄壁さ。攻め上がりにも迫力。

右SB
ムニエ:巨体ながらベルギーの高速カウンターの立役者の一人。運動量も豊富。フランス戦の出場停止が惜しまれる。

左SB
マルセロ:やっぱりこの人の攻撃力は凄い。ネイマール、コウチーニョとのトライアングルでのしつこい攻め。

守備的/セントラルMF
モドリッチ:文句無しのMVP。運動量、テクニック、ポジショニング…栄冠まであと一歩。
カンテ:エース殺し。気がつけばそばにいて、いつの間にかボールを奪っている。

攻撃的MF/トップ下
エデン・アザール:ボールを預ければ獲られない、前に運ぶ、決定的な仕事をする。ワンランク上のクオリティ。
グリーズマン:セットプレイのキッカーとして何点生み出したか。この人無くして優勝はなかった仕事人。
ペリシッチ:シュート力、運動量、何よりファイティングスピリッツでクロアチアを牽引した。

トップ
カバーニ:予選リーグではパッとしなかったが、ポルトガル戦の2得点が強烈な印象。フランス戦欠場が返す返すも悔やまれる。

過去数大会と比べても好試合の多いよい大会だった。
メッシやロナウド、スアレス、モドリッチ、イニエスタ、ドイツのベテラン勢らが一線を退き、また勢力図も変わってゆくことだろう。
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決勝トーナメントの展望

2018-06-29 22:15:54 | Sports
ワールドカップに優勝するには、一番脂の乗った世代がチームの中核をなしていることが必要。

ドイツは、ピークを過ぎた世代を引きずりすぎて敗退した。
スペイン、アルゼンチン、ウルグアイも主力が高齢化している。
クロアチアは若々しく躍動しているが、意外に年齢層高い。
ポルトガルはエースとCBが大ベテランなのがどうか?
逆に、フランス、イングランドは中核選手がやや経験不足に感じる。

と考えると、ベルギーとブラジルが浮上するな、と。
(ブラジルは前線の若さがやや不安材料)
準々決勝のベルギーvsブラジルが天王山?
その前に日本の奇跡のジャイキリに期待しますが。

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ポーランド戦の所感

2018-06-29 21:59:13 | Sports
何より残念だったのは、何度も何度も同じ繰り返しで、自陣ペナルティエリア近くで安易なファウル→セットプレーから失点を喫したこと。
(自分は山口蛍が好きじゃありません)

ラスト10分の「攻撃放棄」については、西野監督が、他会場でセネガルが同点に追いつくリスクよりも、日本が同点に追いつこうとしてポーランドにカウンター喰らって追加点を取られるリスクの方が大きいと判断したということ。
監督がチームの実力をその程度にしか信頼していなかったとも言えるし、冷徹な目で見て現実的な決断を下したとも言える。
これまで青臭いナイーブさを露呈することの多かった日本代表がついにリアリズムを体得した、と前向きに捉えたいと思う。

とにかく、幸運にも決勝トーナメントという舞台に進むことができたのは、日本のサッカーがさらに成熟するためのまたとない機会を得たという意味で喜ばしい。
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ハリル解任に思うこと

2018-04-15 15:45:14 | Sports
ハリルホジッチが解任された。

W杯開幕まで2か月しかないのに、という反応が大きく取り上げられていたように思うが、2か月前だろうが、2週間前だろうが、2日前だろうが、たとえ2時間前だろうが、替えるべき状況であれば決断に躊躇すべきではなく、時期は問題ではないと思う。

解任という決断に至った理由としては、直近の国際試合の結果・内容がともに希望が持てないものであったことに加え、選手からの信頼が損なわれ始めている兆候が出てきたことが挙げられている。
それはそれで解任理由としては成立する性質のものであり、重大な要素だとは思うが、気になるのは、はたして、そういった要因で解任することが想定されること、及びその判断基準が、協会とハリルホジッチの間で事前に合意されていたのかどうかだ。
結局、最後は誰かの主観で判断するしかないのだが、それにしても一定の事前コンセンサスが無かったとしたら、恣意的との誹りを避けられないのではないか。

個人的に、最も失望したのは、後任となった西野監督が就任会見で「日本化したフットボール」という概念を打ち出し、メディアや世論もそれに対して肯定的な反応を示していること。
「日本らしいサッカー」「自分たちのサッカー」という、耳触りはよいが何の内容の無いコンセプトを打ち出して世界に挑み、何もできず惨敗した4年前の教訓はどこに行ってしまったのだろうか?

今、日本代表はすごく難しい立ち位置にいる。
アジアで戦っているときは強豪。
だが、ひとたび世界に出ればまだまだ弱小。
欧州のトップリーグで活躍する選手も増えてはきたが、海外勢だけで全ポジション、23人を揃えられるほどの層の厚さはない。
地理的な遠さもあり、選手を集めてチーム作りする機会を得るのも難しいし、アジアでの戦いと世界での戦いとでは求められる戦い方が全く別のものになる。
「俊敏性を生かした、パスで崩すサッカー」などというのはスタイルであって戦術ではない。
相手によって、ポゼッションで圧倒する戦い方も、守りを固めて一瞬のカウンターでチャンスをものにする戦い方も、どちらも使い分けられるようにならなければ、いつまでも今の地位から抜け出せないだろう。

ハリルのやり方が良かったかどうかは別として、「デュエル」「縦に速いサッカー」というのは、日本サッカーが世界と戦うために一皮剥けるためのチャレンジだったのだと思っている。
確かに、それがうまくいっていたとは言えない。
が、うまくいかないからといってまた「日本らしい」サッカーに逃げ込み、たった2か月しか指揮を取らないと思われる指揮官の手に委ねるのでは、4年経って何も変わらなかったのだな、と思わざるを得ない。

そして、ハリルという異分子を取り込んで世界に挑むも、不協和音を克服できず曖昧な判断基準で空中分解してしまった日本代表の姿は、グローバル化だ、ダイバーシティだと掛け声だけは高らかながら、結局は島国気質を克服できない日本の企業や政治や社会の姿と重ね合って見えてしまうのである。
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いきなり崖っぷち

2016-09-01 23:06:30 | Sports
W杯アジア最終予選、日本1-2UAE

確かに審判は酷かった。
(UAE戦でカタールの審判団という時点で嫌な予感はしたが)
特に浅野のシュートはリプレイで明らかにゴールラインを割っており、さすがに呆れる。
抗議で覆らないもんなんだろうか。

1失点目のFKにつながった吉田のファウルも、2失点目のPK判定された大島のファウルも微妙な判定だったが、ピンチを迎えたきっかけが自陣でのミス(1失点目は大島の横パスミス、2失点目は長谷部が自陣ゴール前でボールをかっさらわれる)が起因になったということのほうが問題。
さらに言うと、そのような相手のミスにつけ込んで確実に得点につなげるUAEの強さに対抗できないひ弱さこそが大問題なのだ。

UAEの10番や15番は、一人で突破してゴール前に迫る力強さがあった。
猛攻を跳ね返し続けた19番のセンターバックは、日本のどのDFよりも頼もしく思えた。

翻って日本は、いくらボール支配してパス交換でゴール前まで迫っても、個の力で最終局面を打開できる選手が圧倒的にいない。
カウンターで攻められるとズルズルと下がって、止められない、跳ね返せない。

トップや2列目のタレントは余るほどベンチにいても、セントラルMFとセンターバックの層はあまりに薄く、人材がアンバランス。
(ほとんど消えていた香川を最後まで使った意図もよくわからなかったが)

ちょっと、本当にヤバイかもしれない。
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大銀星

2016-08-20 22:48:38 | Sports
4×100mリレーの銀メダルには心底興奮した。
バトン受け渡しの技術ばかりが言われてるけど、一人一人の走力が上がっていることの方が大きい。
メンバーもまだ若くて伸びしろがあるし、ボルトが引退したらジャマイカにも勝てちゃうんじゃないかと思ってしまう。

内村や伊調のようにNo.1であり続けることも凄いと思うが、このリレーチームのように大舞台で実力を十二分に発揮して、とても叶わないとは思えた相手を負かしてしまうのはとてもエキサイティングだ。
リオ五輪でいえば、卓球の水谷が中国選手への初勝利、7人制ラグビーでのニュージーランド戦ジャイアントキリング、そして今日の400mリレーがベスト3だな。

個人的には陸上競技は五輪の華だと思う。
日本人が活躍する種目は少ないが、水泳・柔道・レスリングなどは日本選手が出ていないと観る気がおきないのに対して、陸上は出ていなくても面白い。
明日はフィナーレの男子マラソン。

五輪、始まる前はほとんど関心がなかったが、これだけ朝から晩までやってるとついつい見てしまう。
テレビ放送も、他のスポーツイベントと違って、関係ない芸能人が出てきての余計な煽り演出などが少なくて、実況も含めて比較的淡々と愛想なく伝えてくれるのがよい。
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英露対決

2016-06-12 13:16:12 | Sports
EURO2016、イングランドの初戦、対ロシアも録画で観戦。

いつの間にかイングランドのメンバーが様変わりしていた。
スタメンにトットナム勢が5人とは。

前半はそのメンバーの動きが素晴らしく、特に左サイドはスターリングの突破力とダニー・ローズの鋭いクロスで何度も得点チャンスを生み出す。
が、点が入らん。
ハリー・ケインがいまいちフィットしておらず、動きは悪くなかったララナも二度くらい決定機を外していた。

前半飛ばしすぎたのか、後半はイングランドも失速気味で、逆にロシアがチャンス作るようになったが、スコアレスのまま選手交替もなく。
深い時間になったところで、デレ・アリがペナ手前正面でファウルを受けて貰ったFKをダイアーが凄い弾道で決めてついにイングランド先制。
このまま逃げ切るかな、と思う一方、FK一発で勝てるほど甘くない気もしてたら、アディショナルにケインを苦しめてたロシアのおっさんセンターバックが職人芸のヘディングループを決めて1-1ドロー。
やっぱりロシアはイメージ通りしぶといわ。

特に前半は、昨日のフランスよりもずっと観てて楽しいサッカーをしてたイングランド。
期待したいけど、ケインが爆発しないと結局経験不足でいつもの結果、みたいになっちゃうかもね。
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EURO2016開幕

2016-06-11 17:35:14 | Sports
開幕戦、録画で観た。
開催国フランスが後半先制、微妙な判定のPKでルーマニアに追いつかれるも、終了間際のパイェの見事なミドルシュートで2-1勝利。

ここのところチャンピオンズリーグの試合観戦などで目が肥えてしまっているので、最高峰のEUROといえど、代表戦はやはり退屈に感じてしまう。
ルーマニアが守備的な試合をしたというのもあるが、いくらタレント揃いのフランス代表といえど、チームとしての完成度が低くてコンビネーションを楽しめない。
初戦だから尚更だろうが、グリーズマンもポグバもクラブでのパフォーマンスと比べて全然光ってない。
結局、ジルーの高さだとか、パイェのキック精度だとか、完全に個の部分での差で勝負額に決まってしまう。

まあ仕方ないけどね。
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マネジメント型指導者の勝利

2016-01-27 21:42:38 | Sports
昨日のイラク戦劇的勝利によるリオ五輪出場決定。
素晴らしかった。
何が嬉しかったって、こんなにも勝負強いサッカー日本代表が見られたのは初めてと言ってよいこと。
「自分たちのサッカー」を標榜して、ナイーヴに散った過去の代表よりもずっと頼もしく見える。

「こんなサッカーではアジアではよくても世界では戦えない」
「今すぐA代表で活躍できるようなタレントが見当たらない」
「守備的な戦術で志が低い」
いろんな評価があるし、それぞれにもっともだとは思う。

だが、日本はサッカー強豪国ではない。
まずはリアリズムに徹して、とにかく「勝ち抜く」経験を積み重ねる。
志の高いサッカーを目指すのはそれからでもよい、という考え方だってあってよい。
というか、個人的にはそっちの考え方の方が好みだ。

最終予選前の低評価からは手のひらをひっくり返したように賞賛されている手倉森監督の采配。
散々言われているので今さら一つ一つを挙げないが、過密日程の予選スケジュール全体、また、一試合90分或いは120分全体を見通しての選手選択と起用法。
メンバー入りした23人全体を1つの集団にまとめあげる手法がこわいくらい成功した。
これぞ「マネジメント」そのもの。

スポーツに限らずビジネスの世界でも、世の中の指導者にはリーダーシップ型とマネジメント型がいる。
手倉森さんは完全に後者だろうな。
ジーコやザッケローニは、サッカー先進国から来たということもあり、理想を追求するリーダーシップ型。
必ずしもどちらがよいというわけではない。
むしろマネジメント型とリーダーシップ型を行ったり来たりして螺旋階段を上っていくのが最もよいのかもしれない。

ただ、自分自身が完全にマネジメント型なので、手倉森さんの成功はなんとなく嬉しいのだ。
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