そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

大どんでん返し

2008-09-30 23:50:20 | Politcs
米下院で金融法案を否決 NY株、史上最大の777ドル安(共同通信) - goo ニュース

今朝、テレビでこのニュースを知った時には相当驚きました。
日経の朝刊とか、当然法案成立を前提に「実効性に壁」とか書いてましたからね~
それにしても、政府と与野党首脳が法案成立の合意していながら、造反続出とは…さすがにそこまでのことは日本では考えにくいですな。
冷静に考えれば、先送りすればするほど傷が深まるだけなんだけど。

目先の選挙のことしか考えていない議員は確かに批判されるべきですが、彼らにとってみりゃ、それが「合理的な行動」ですからね。
結局は世論の問題ですね。
民主主義がしばしば衆愚に陥りがちなのは、どこの国でも変わりません。

翻ってわが国では…

首相、衆院選日程先送りも 経済情勢見極め判断(共同通信) - goo ニュース

補正予算や緊急経済対策にどれだけの効果があるかは別にして、総選挙なんてやってる場合じゃなくなってきた、というのは正しい認識であるように思います。
支持率が高いうちにサッサと…などと言うのなら、米国議会の造反議員と同じ穴のムジナですな。
ここで良識的な対応をするようなら麻生さんを少し見直しますが。
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「あ・うん」 向田邦子

2008-09-27 21:09:18 | Books
あ・うん (文春文庫)
向田 邦子
文藝春秋

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この本を読んでの一番の感想は、やはり「テレビドラマのノベライゼーション」と「文学」とは質を異にするものだな、ということです(あたりまえだけど)。
「思い出トランプ」は、まさに「文学」だったなぁと思いますが、この「あ・うん」はやっぱりちょっと違う。
エピソードの配し方のバランスだとか、心情を表現する手法だとかが全く異なる。
この「あ・うん」では、門倉とたみのプラトニックな恋愛感情というのが大きなポイントになるわけですが、そのあたりの感情も全て科白やト書きで直截的に書かれてしまう。
そのあたりに若干の違和感と物足りなさを感じてしまいました。

NHKのドラマ「あ・うん」を自分は観ていませんが、門倉を杉浦直樹が、水田をフランキー堺が演じたことは知っている。
だから、小説を読んでいても、各場面で杉浦直樹とフランキー堺の顔が浮かんでしまうんですが、これがもう本当にぴったりハマってしまうんですね。
絶妙のキャスティングだったのだなと改めて思います。

楽しんで読むことはできましたが、やはりこれはドラマを観たほうがずっとよいのだろうな、と思いました。
コメント (3)
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双子の赤字?

2008-09-25 23:37:18 | Economics
貿易収支が26年ぶり赤字、日本経済底入れに遅れも(トムソンロイター) - goo ニュース

小泉さんの政界引退には別に驚かなかったけど、このニュースはけっこうショッキングでした。
貿易立国という日本の「国是」が崩れていくような印象。
もちろん、輸出の縮小は欧米の景気後退による外需減退という一時要因に起因するものではあると思いますが、エネルギー価格や食糧価格の高騰というのは決してテンポラリーなものではない構造的な傾向だと思われ、輸入増加による所得の海外流出は今後も続いていくように思います。
少子化で国内市場は縮小し、貿易収支もタイトになっていく。
いつか見た財政赤字と経常(貿易)赤字の「双子の赤字」への道?
なんだか「終りの始まり」のようなうすら寒い感じのする話です。
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車離れ

2008-09-25 23:16:45 | Diary
先日、生まれて初めて自動車事故を起こしてしまいました。
渋滞の中、流れ始めたと思って加速を始めた際、一瞬前方から目を離してしまい、視線を戻した時には前の車がまた渋滞で止まっており、ブレーキを踏むも間に合わず…
速度は出ていなかったものの、自分の車はバンパーが食い込んでボンネットが少しひしゃげ、前の車のドライバーさんは少し首が突っ張るということで、「人身事故」という形になってしまいました。
17年運転してますが事故は初めてで、何より相手に軽傷とはいえ怪我をさせてしまったことがショックで。
相手の方がいい人だったので、話がこじれるようなことにはなっていませんが。

車のほうですが、もう10年も乗ってるもんで、車両保険をかけてなかったんですね。
修理工場で見積もってもらったら、まともに直したら40~50万、中古部品を使って見た目を気にしないとしても20万はかかる、ということで、さんざん悩んだんですが…手放すことにしました。
もともと週末にしか乗らないし、維持費考えると、車無し生活にして、気軽にタクシー乗ったり、たまに長距離出かけるレンタカーにしたりしたほうがよっぽど合理的かなという考えはあって、この先それほど長くは乗るつもりもなかったので。
事故を起こして、何となく運転するのも気乗りがしなくなってしまったし。
10年乗って思い出も愛着もある車ではあるんですが…

世の車離れの流れに乗ってしまいました。
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「新 脱亜論」 渡辺利夫

2008-09-17 21:08:38 | Books
新脱亜論 (文春新書 (634))
渡辺 利夫
文芸春秋

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脱亜論といえば福沢諭吉ですが、福沢が金玉均らの李氏朝鮮末期の改革派勢力を支援し、朝鮮の近代化を実現することに奮闘したという事実は一般には知られていません。
というか、自分もよく知らなかったし、日本の近現代史教育においてもほとんどスルーされてしまっているのではないかと。
おそらく現在の韓国においても”親日派”のレッテルを貼られて評判がよくない人物になってしまってるんだろうし、日本の教育界における史観もそういった思想に引きずられてしまっている部分もあるような気がしますが。

三百年の鎖国から、一気に帝国主義世界の海へと船を乗り出すこととなった明治期の日本において、大陸から列強の脅威が迫る橋頭保となりうる朝鮮半島の持つ意味合いは極めて大きいものがあった。
日清戦争も日露戦争も、そしてその後の中国大陸への進出も、朝鮮半島がロシアをはじめとする列強の手におちることをなんとしても防ぐという命題の延長線上にあった、と。
明治初期から太平洋戦争にいたる日本外交がたどった道筋を、陸奥宗光、小村寿太郎といった政治家の、リアリズムに基づいた硬骨な外交姿勢を詳らかにしながら紐解いていきます。
いわゆる”保守”史観に基づく論じ方になっていますが、韓国や台湾の植民地経営について積極的に評価できる側面があることについては、今の保守派政治家が言葉足らずに”失言”してしまうのと違って、数値データも紹介しながらの論理展開なので理解しやすくなっています。

日英同盟という”海洋国家”同盟を廃棄せざるを得ない状況に陥り、中国大陸への関与を深めていってしまったことがかつての日本の過ちの本質であり、21世紀初頭の現在においても、負の歴史に学ぶことが重要であり、”海洋国家”同盟である日米同盟を堅持し、東アジア共同体などという幻想に惑わされて中国の地域覇権構想に飲み込まれるべきではない、というのが著者の主張です。
かつての日英同盟と現在の日米同盟をアナロジーで語るあたり、やや説明不足な感は正直しますが、東アジア共同体という発想が多分に概念的で情緒的でリアリズムに欠けるものであるという感覚には共感できる気がします。

著者自身、司馬遼太郎の影響を多大に受けていることを認めていますが、この本にはいわゆる”坂の上の雲”的”司馬史観”を見て取ることができます。
明治の人は偉かったのに、昭和初期の軍部(陸軍)がそれを台無しにした…ってヤツです。
確かに結果的に見ればその通りなんだけど、明治の日本人も昭和戦前の日本人も、加えて言えば戦後世代の我々も、日本人という点では同じなわけで、そうそうその気質や能力が変動するようなものでもないような気がします。
いずれにしてもあまりにシンプル化されたレッテル貼りは、却って物事の本質を見誤ることにつながってしまうような。

あ、ちなみに本著がそういう安易なレッテル貼りをしている、という意味ではありません。
明治から太平洋戦争までの東アジア外交史を概観するのにもってこいの内容だし、冷静かつ情熱的に日本外交の現在と将来を憂いている心情が伝わってくる良著だと思いました。
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石の痛み

2008-09-14 23:46:42 | Society
中国粉ミルク汚染 19人拘束 乳児432人が腎臓結石(産経新聞) - goo ニュース

中国で有機化合物に汚染した粉ミルクにより乳児が腎臓結石になったという報道がされています。

実は、自分、結石ができやすい体質でして、20歳と30歳のときに計2回入院したのをはじめ、これまでに何度も苦しめられています。
20歳のときは音波を体の外から当てて石を破砕する手術を受け、30歳の時は病院に向かう電車の中であまりの痛みに耐えきれず駅員さんに助けを求めて救急車を呼んでもらいました(このときは手術なしで3日間のみの入院)。
このときの入院以来しばらく音沙汰がなかったんですが、つい先々週に久々に発症。
最初は血尿が出て、この時点では特に痛みも無かったんだけど、次第に腰のあたりに若干の違和感が出てきて、こりゃヤバイと思って病院に行きました。
結局、レントゲンでもCTでも石は確認されなかったんですが、過去の経験から結石との確信があったので、薬を処方してもらって様子をみてたところ、数日で尿と一緒に排出されました。
幸い、石が小さかったので、短期間で排石されたようで。
石を拾って病院にもっていき、現在成分分析してもらってるところです。

結石は、とにかく痛いんです。
神が人間に与え賜うた痛みの中では、お産の痛みと双璧だと云われてます。
結石の表面が金平糖のようにぎざぎざしていて、それが尿管(腎臓と膀胱をつなぐ管)に詰まって神経を刺激するんですね。

ただ結石自体が他の内臓に悪影響を与えることはないし、それ自体は死ぬような病気ではないはず。
今回、中国では乳児がひとり死亡したと云われてますが、痛みによるショック死とか、そういうことなんでしょうか。
それとも乳児の場合、成人と違って泌尿器系への悪影響から死に至るようなケースもあるのか。
いずれにしても、赤ちゃんがあの痛み…と考えただけで、気の毒で仕方ありません。
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電気窃盗

2008-09-10 23:33:48 | Society
駅コンセントで携帯充電の女子大生摘発、被害「3銭」(朝日新聞) - goo ニュース

このニュースを聞いて、大学時代刑法の講義で学んだ「電気窃盗」という超有名な大審院の判例を思い出しました。
電気のような無体物が窃盗罪の目的物である財物たりうるか、という法学上の大論点です(Wiki参照)。
全然忘れてましたが、刑法には「この章の罪については、電気は、財物とみなす。」とわざわざ断り書きしている条文があるんでしたね(245条)。
(刑法って、いつの間にか口語化されてたんだなぁ…)
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赤鬼

2008-09-09 23:26:44 | Sports
今週の日経新聞夕刊スポーツ面「駆ける魂」では、現フィラデルフィア・フィリーズ監督チャーリー・マニエルを取り上げています。
マニエルといえば、自分がプロ野球に興味を抱き始めた当時(小学校に上がるくらいの頃)の日本球界最強打者。
ヤクルト、近鉄といった万年弱小球団に優勝をもたらし、死球で顎を砕かれてもフェースガードをして打席に立った。
そして今やメジャーを代表する名指導者となった彼がこう語っているという。

「今、日本について思い出すのは素晴らしいことばかり」
「日本に行って他人を信頼し、助け合うことの素晴らしさを知った。そしてそれを他人にも伝えたいと思った。日本で多くの人とかかわり、人間を知って、監督という新たな人生の選択肢が生まれたんだ」

嬉しいじゃないですか。
明日が最終回。
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事故報告

2008-09-08 23:16:33 | Diary
汚染米 九州の焼酎5社公表 農水省、自主回収や販売自粛(産経新聞) - goo ニュース

焼酎好きのうちの父親は、事故米混入の疑いのある某銘柄をちょうど明けたところだそうで、ちくしょーちくしょーと悔しがってるとの連絡が。
健康被害はなさそうですが。
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雨後の筍

2008-09-05 23:23:09 | Politcs
「第5の候補」石破氏が出馬意向表明、山本一・棚橋氏も動き(読売新聞) - goo ニュース

なんだか雨後の筍のように出馬表明が相次いでます。
この事態をどう考えればよいのか?

1.小選挙区制と小泉政治により派閥と年功序列が完全にぶっ壊れた。

2.小泉、安倍、福田と”軽い”総理総裁が続いたおかげで、誰でも総理になれそうな雰囲気になっちゃってる。

3.麻生太郎は党内でかなり信頼されてない。

4.どっちにしても自民党に将来はないので、近い将来の選挙・政界再編を見越して、皆ここで目立っておきたいと考えている。

こんなところですかね。
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