今日の日経朝刊にイチローのインタビューが掲載されてたけど、これがとんでもなく面白い!
こんなに面白いインタビュー読んだのは塩野七生さん以来だわ。
この人、天才だけど、ある意味変人だよねぇ、やっぱり。
特に印象的だった発言を引用。
努力をすれば報われると本人が思っているとしたら残念だ。それは自分以外の第三者が思うこと。もっと言うなら本人が努力ではなく、第三者が見ていると努力に見えるが本人にとっては全くそうでない、という状態になくてはならないのではないか。
米国の野球は『力対力』というイメージがあるがそれはイメージでしかない。力の意味が『能力』であればその通りだと思うが、大体は力は『パワー』と同義語になっているように感じる。とにかく相手の欠点を突いてくる。こちらが克服できなければ永遠にそうしてくるだろう。
今はまだ色紙に一言と言われても書けない。大切にする姿勢や哲学はあるが胸を張って一言残せるほどの自分ではない。偉人の言葉を引用する年配の方がいるがあれはダサいと思う。拙い表現でも将来自分の言葉で伝えられたらなと思う。しかし結局、言葉とは『何を言うか』ではなく『誰が言うか』に尽きる。その『誰が』に値する生き方をしたい。
米国に行ってから、日本語の深さや美しさを自分なりに感じるようになり、日本語をきれいに話したいと思い始めた。日本語でも自分の感覚や思いを伝えることは困難だと感じている。それが外国語となれば、不可能に等しい。英語で苦労する以前に、僕は日本語で苦労している。
3つめや4つめの発言にまさにある通り、自分の感じていることを如何に言葉に表現するかという点に対する物凄い拘りを感じるインタビューです。
深いことを言っているようで、実はそれほど深くもない気もする、という微妙さ加減が絶品。
そしてインタビューの結びが…
初めて株を買ったのが、中学生の時。それで、中学のころから株価分析の本を読んでいた。任天堂の簡単な株のゲームなんかも好きだった。今もホテルでリクエストしているのは、日経新聞。
と締められているのが手前味噌で素敵。
自分もイチローとは同世代、確かに中学生の頃はバブル真っ盛りで株ブームでしたなあ。