Kindle版にて読了。
かの有名な「7つの習慣」、これまで接触したことがなかったのだが、思い立って読んでみた。
なかなか素晴らしかった。
さすがにバイブル的に扱われるだけのことはある。
だが、もし若い頃に読んでいたとしたら、その良さがここまで理解できたかどうか。
40代になり、ある程度人生経験を重ねてきたからこそ腹に落ち、自身を省みて修正することに役立てることができるものであるようにも思う。
7つの習慣は以下にて構成されている。
まず「私的成功」のための3つの習慣。
第1の習慣:主体的である
第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
第3の習慣:最優先事項を優先する
次に「公的成功」のための3つの習慣。
第4の習慣:Win-Winを考える
第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
第6の習慣:シナジーを創り出す
さらに、全体に跨る継続的改善のための習慣として、
第7の習慣:刃を研ぐ
読んでみて感じたのは、第4から第6の「公的成功」に関わる習慣は、『嫌われる勇気』がロングセラーになっているアドラー心理学とシンクロする部分が多いということ。
そしてそれら他者との相互依存の前提として、第1から第3の習慣で、自身が「自立」した人格となることに重きを置いているところがポイントである。
個人的には、第2の習慣が自分にとってもっとも欠けているものだと感じた。
自分の葬儀を思い描き、どんな弔辞を読んでもらいたいかを想像する。
それこそが自分にとって本当に大切なものであり、それを自覚しなければ自分の人生を正しい方向に導くことができない。
仕事においても、家庭においても。
本の中でも書かれていたが、部分的にでも折に触れて何度も読み返すことで得られるものがありそうだ。
以下、至言だなと思った部分をまとめておく。
(第3の習慣より)
自分が取り組まなければならないタスクを、「重要度:高/低」「緊急度:高/低」の切り口で4象限に分ける。
「重要度:高」だが「緊急度:低」の領域の活動にいかにリソースをかけることができるかが大切。
それができないと目先の「緊急度:高」の領域にばかり追われることになる。
(第4の習慣より)
成熟とは、「相手の感情や考え方に配慮しながら、自分の気持ちや信念を言えること」
(第6の習慣より)
シナジーと妥協は異なる。
シナジー:1+1が3にも4にもなる
妥協:お互いに0.5を我慢して、1+1が1.5になるところで手を打つこと
違いを尊重することがシナジーの本質である。
(第1の習慣に関連して)
外から受ける物理的、社会的、心理的な刺激と反応の間には「スペース」がある。
衝動ではなく、主体的に反応を「選択」することができるはず。
その反応には、その人の価値観が反映される。
そのスペースをどう使うかが人間の成長と幸福のカギを握っている。
原則と価値観の違い
原則:自然の法則、私たちの外にあり、私たちの行動の結果を最終的に決める。
価値観:私たちの内面にあり、主観的なもの。
原則を価値観にできれば理想的である。