そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

欠陥住宅賠償保険の強制化

2006-02-21 22:55:13 | Society
新築住宅に欠陥保険、売り主に加入義務…国交省方針 (読売新聞) - goo ニュース

国交省は、耐震強度偽装事件を受け、新築マンションや新築戸建住宅の売主に対し、構造欠陥に備える賠償保険の加入を義務付ける方針を固めたとのこと。

手前ミソになるが、拙ブログでは、耐震偽装事件が発生した当初から、このように業界全体でセーフティネットを張るという対策がベターなのではないかと指摘していた。

こうした強制保険を適用することで、万一のときに住民が補償を受けられなくなるリスクを減らすことができるのが第一の効果だが、それだけではない。
保険会社の審査の目を通すことにより、欠陥物件に対するチェック機能を実効的にする効果もある。

保険会社の立場からすれば、欠陥住宅が明るみに出て保険金を支払わなければならない事態は避けなければならず、欠陥住宅を売るような業者は保険に入れなくするよう厳しい目での審査を行なうことになろう。
たとえ欠陥を見逃して建築確認を出してしまったとしても、責任を問われることのない民間検査機関に任せるよりも、よっぽど実効的なチェックがされることが期待できる。

売主が保険会社に支払う保険料については、マンション・住宅の価格に転嫁されて買主が負担することも予想される。
これから市場価格として形成されていくであろうその保険料水準がどれほどになるのかにもよるが、いざという時の安心が保証されると思えば安いものなのではないだろうか。
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「リクルートという奇跡」 藤原和博

2006-02-20 23:47:52 | Books
リクルートという奇跡

文藝春秋

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筆者の藤原和博氏は東京大学経済学部在学中からリクルート社でアルバイターとして働き、1978年当時まだ無名だった同社にそのまま入社した。
営業や新規企画部門に携わりながら、会社の急速な成長とともに若くして社内での存在感を高める。
突然同社を襲った一大スキャンダル「リクルート事件」や、ダイエーによる企業買収など、大きな危機を経験しながら同社初のフェロー(客員社員)となり、2003年同社を離れ、東京都初の民間出身校長として現在は杉並区立和田中学校の校長を務めている。

リクルートという類稀なる企業で、魅力的な仲間たちとともに突っ走った筆者の若き日々が躍動感をもって書き記されている。
リクルート事件やダイエーによる買収といった一大ピンチに、彼が何を思いどう行動したのか、特にリクルート事件真っ只中「サンデープロジェクト」に出演して田原総一郎と対決したエピソードなど、当時の筆者が今の自分とほぼ同じくらいの年齢であったことを考えると非常に刺激を受ける。

たまたま今日の日経朝刊にも記事があったが、リクルートという会社は「40歳定年説」が言われるほど転職して各界に有能な人材を送りこむ会社だ。
もっとも有名なのはNTTドコモでiモードの仕掛人となった松永真理氏(現バンダイ取締役)だろうが、それ以外にもたくさんの人材が様々な分野で活躍しているという。
外の社会に出てもそのまま通用する能力を身につけるだけの、自律的で能動的な行動をとる文化が会社に根付いているということだろう。
筆者はこれを「リクルートマンシップ」と呼び、この上ない誇りを抱いている。

リクルートの社員信条は、
「自ら機会を創り出し、機会によって自分を変えよ」
というもの。
自ら機会を創り出す、簡単なようで難しいことだが、一方で心がけ次第で誰にでもできることだとも言える。

もちろん企業文化というか社風というのは一筋縄で変えることはできず、全ての人がこの本に書かれているリクルートの人たちのように振舞うのは難しいとは思うが、自分自身にとっても今後サラリーマン人生を歩んでいく上で貴重なヒントを与えてくれる、非常に刺激的な本だったと思う。
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ああ大根役者

2006-02-18 00:54:33 | Politcs
「堀江メール」疑惑、与党・民主が互いに懲罰動議 (読売新聞) - goo ニュース

いやぁおもしろいなあ、送金メール騒動。
ニュースで繰り返し流されてるあの場面、
永田議員「その人の苗字は・・・『武部』と言うんです!」
オーディエンス「おおぉ~」
…っていう田舎芝居、あまりの寒さに何度見ても背筋が凍ります

それにしても民主党もなんでよりによってあんな大根役者を主演男優に人選したんだろう。
そこにはやっぱりそうするだけの理由があるんだろうな。

大体、武部氏を追い詰めるだけの証拠を握ってるんだったら最初っから出せばいいんだし、それができないってことはそこまでの確証を掴んでないんだろう。
そうすると、せいぜい「火のないところに煙はたたぬ」と世間に印象付けて、自民党のイメージをさらにダウンさせる、というあたりに目標ラインを設定せざるを得ない。
その場合いかにも弁の立つスマートなキレ者タイプよりも、頭はあんまりよくなさそうだけど実直そうなキャラを前面に立てたほうがいいという判断か?
まあ一歩間違えれば名誉毀損で訴えられるリスクもあるわけだし、もしかして…捨てゴマ?
今のところ、懲罰動議は出しても名誉毀損だなんて声は上がってないようだし、自民党側にもあまりオオゴトにしたくない事情があったりして。

…とかなり憶測で書いてしまったけど、国権の最高機関であんな猿芝居続けるのもどうかと思うので、そろそろヤメにしてください。
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びっくりドンキー

2006-02-15 21:41:31 | Sports
トリノ五輪スピードスケート男子500mでメダルまであと一歩だった及川佑選手。
彼の所属が「びっくりドンキー」となってて、ちょっとびっくりした。

びっくりドンキーといえば、大学生の頃、テニスサークルの先輩にここのハンバーグが大好きな人がいて、車で出掛けた帰りに何回か食べに行ったことを思い出す。
学生の食欲を満たすに十分なボリュームのハンバーグは確かに満足感を味わえるものだった記憶がある。
びっくりコーラとかいう謎のドリンクメニューがあったり。
それ以来一度も訪れていないが、今回の及川選手の件でその名前を聞き、また食べに行きたくなってしまった。

この及川選手、大学卒業時に受け入れてくれる実業団がなくスケートを続けることをあきらめかけていたところ、就職活動で訪れたびっくりドンキーの役員面接で社長の理解を得、同社ただ一人のスケート部員として採用されたとのこと。
こうしてオリンピックで活躍して知名度を上げたのだから、結果的に社長の採用判断は素晴らしい英断だったということになるだろう。
客商売である以上、企業イメージが良くなることで何一つ損はないはず。
実際自分のように、これがきっかけでびっくりドンキーに食べに行きたくなる人だって少なくないだろうし。
一人の選手を抱えるコストに見合うだけのリターンは十分得られたのでは。
企業スポーツの世界では、ここ10年ほど撤退の動きが強まってるけど、運良くうまくいけば効率的なパブリシティ効果を得られるんだな。
景気も上向いてきたし、企業スポーツの世界でも風向きが多少変わっていくかもね。
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今さらながら女子モーグルについて

2006-02-14 23:53:51 | Sports
早いもので子供が生まれてから丁度一週間。
ヨメと子供は昨日無事退院し、ヨメの実家での育児生活が始まっている。
メールで様子を知らせてくるが、まだ慣れないうちのこと、けっこう苦労してるみたい。

さて、そんなこんなのうちにトリノ・オリンピックが始まった。
が、殆ど観てない。
生活がバタバタしてるというのもあるが、不思議に興味が沸かないのである。
何故なんだろう?

唯一楽しみにしていたのが女子モーグルだったんだが、初日に終わってしまった。
スキーをやるので、やはりスキー競技には興味があるし、上村愛子のファンでもある。
彼女、高校生で長野五輪に出た頃のイメージからはガラっと雰囲気が変わり、落ち着いた大人の女性になったな、と思う。

残念ながら今回もメダルには手が届かなかった。
コークスクリュー720は形といい大きさといい、本当に素晴らしい出来だった。
が、いかんせんタイムが遅い。
速い選手とは2秒も差があった。
あのスピードで2秒といったら、並んで同時に滑ったとしたら数十メートルも差をつけられているだろう。
どんなに素晴らしいエアを決めても、やっぱりモーグルはこぶ斜面を如何に速く巧く滑るかを競う競技なんだと改めて思わされた。

エアといえば、里谷多英のフロント・フリップ(前方宙返り)。
あれは簡単そうに見えるけど、物凄く難しい技なんじゃないかと思う。
普通に考えて、斜面を足から先に滑り降りている状態で、前方に回転するなんて、どうやって踏み切ればあんなことができるのかイメージできない。
後方に宙返りするんならまだわかるが。
ほとんど谷底に向かって頭から突っ込むような感じなんじゃないだろうか。
アレはホントにすごいと思った。
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誕生

2006-02-08 22:45:31 | Diary
昨晩、長男が誕生しました。

昨日の夕方、仕事中にヨメから連絡があり、どうやら陣痛が始まったとのこと。
通常、陣痛というのは30分間隔くらいから始まるようなんだけど、ヨメの場合はいきなり5分間隔。
そのまま病院に直行するとのこと。
自分の方も周囲に事情を話し、仕事を切り上げて、新幹線に飛び乗った。
途中、ケータイで病院で付き添っているヨメの家族と連絡がつき、ヨメとも少し話ができたが、かなり痛そうで苦しそう。
ようやく到着。
駅まで義妹に車で迎えに来てもらい、病院へ。
LDR(分娩室)に入るや否や、分娩が始まった。
実は自分が到着する少し前の段階で既に子宮口が完全に開き、もう分娩を開始してもよい段階に来ていたのだが、できれば立ち会い出産を希望していたのでヨメが「ダンナが到着するまで」と頑張って痛みに耐えていたらしい。
ありがとう、ヨメ!
で、何とか間に合ったのだが、ここからが本番。
陣痛が来てお腹が張ってきたら赤ちゃんを押し出すように全力でいきむ→痛みがおさまったら深呼吸して休む、を何度も何度も根気よく繰り返す。
そばでヨメの手を握る自分も、いっしょになっていきみ、深く呼吸をする。
だんだんと赤ちゃんの頭が見えてきて・・・分娩開始から約1時間、ついに誕生!
ハサミを渡され、長い間母胎と赤ちゃんの絆となっていた「へその緒」を切断。
子供は泣き声をあげ、手足をバタバタさせ、とても元気だった。。

立ち会い出産を経験できて、本当に良かったと思う。
生命の誕生の瞬間を実体験し、有史以来すべての人間はこうやって生まれてきたのか、と思うと何だか不思議だった。

陣痛開始から出産まで約5時間というのは、初産としては珍しいほどのスピード安産とのこと。
それでもやっぱりお産ってタイヘンだ。
頑張ったヨメとコドモ、本当にありがとう。
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何だか気持ち悪いこと

2006-02-06 23:06:20 | Society
ライブドア事件の報道もようやく沈静化してきた。
その後、それ以外にも大きな問題がボコボコ発生して、相対的な注目度が下がったってこともあるだろうけど。

去年の総選挙で自民党がホリエモンを応援したこと、野党は執拗に糾弾している。
武部氏や竹中氏の当時の発言なんか見ると、大失態であったのは明らか。
だけど、小泉改革によってホリエモンが生まれてきたわけではない(武部氏らはまさにそのような発言をしたがために責められてるわけだが)。
突如議論の中心に躍り出た「格差社会」についても、小泉改革によって発生したわけではない。
今、ベストセラーになってる「下流社会」を読んでいるが、「格差」は小泉改革が始まるずっとずっと前から時間をかけて醸成されてきたものなのだ。
今日の日経朝刊で、岡部直明論説主幹も指摘していたが、小泉改革が批判されるとしたらむしろ改革が不十分で、まだまだ塞ぐべき穴が存在していることであろう。
改革の方向に進む歩みを止めるべきではないと考える。

さて、ライブドア事件に戻って。
喉元に刺さった小骨のように、自分が気持ち悪いなあと感じていることが一つ。
エイチ・エス証券の野口副社長の自殺の件である。
彼の死については、ゴシップ系の週刊誌がいまだに追いかけているが、電車の中吊り広告で見出しを見るだけで中身は読んだことがないのでよく知らない。
自分が奇妙だと思うのは、彼の辿った運命とライブドアの宮内前取締役の言動が対照的であることである。
報道をみる限り、宮内は地検の取り調べに「完落ち」しているようだ(何故供述の内容がこんなに外に漏れてくるのか、という別の問題はあるが)。
同じく錬金術の中心人物でありながら、一方は素直に非を認め、一方は自殺か否かに関わらず命を落とすことになった。
さらに、ホリエモン自身が地検の捜査に徹底抗戦の姿勢を変えていないことも合わせて考えると、ホリエモン-野口のラインだけが関わっていて、宮内が蚊帳の外に置かれていた「何か」があるのではないか、と考えるのが素直な見方ではないか。
それが何なのか、自分にはまったくわからないが、言われてるような裏社会との繋がりがやはりあったのだろうか?
何だか気持ち悪い。
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女王復活

2006-02-05 22:24:35 | Sports
復活女王ヒンギス、東レ優勝ならず=デメンチェワに完敗 (時事通信) - goo ニュース

この土日はまたヨメさんの実家に行ってた。
1週おきに4度目の新潟。
昨日(4日)が出産予定日だったんだけど、まだ生まれない。
医者に「今晩陣痛来てもおかしくない」と言われ続けて、早や半月
でも、だいぶ下がってきた感じはあるので、あとちょっとかな。

さて、ヒンギスの話。
全豪オープンでの復活のニュースを聞いたときから、「おっ」と思って注目してた。
東レでも勝ち進み、シャラポワとの対戦が決まったときにはぜひ観たいと思ったんだけど、昨日はテレビ中継の時間、出かけてしまったのでカーナビの小さいテレビで観戦。
よく見えなかったので残念だったけど、まさかシャラポワに圧勝してしまうとはね~
今日の試合もちょうど新幹線に乗ってて観ることができなかったけど、敗れたとはいえ十分復活といってしまっていいのでは。

調べてみると、彼女が始めて四大大会で優勝したのは97年の全豪、16歳の時。
そして最後のグランドスラムタイトルが99年の全豪。
なんか、もっと長いこと頂点に立ってた印象があるんだけどなぁ。
そして02年秋の大会を最後にツアーを離れ、03年に引退発表。
このニュースを聞いたときには、テニス界によくあるBurn Out(燃え尽き症候群)なのかな、と思った。

若くしてスターダム→燃え尽き→復活、といえばジェニファー・カプリアティもいるけど、カプリアティが一時期ヤバイ方向にいっていたのに比べると、ヒンギスの場合もっとアッケラカンとした印象がある。
もともと試合会場でジャグリングをやってみせたり、茶目っ気もあった彼女。
しばらくテニスから離れて、人間的にも深みを増したとも期待できる。
でも、まだ25歳なんだけどね。

ヒンギスが消えた後、ウィリアムズ姉妹のパワーテニス全盛になってから、女子テニスも何となく見なくなってたんだけど、エナン・アーデン、クライシュテルスのベルギー勢にシャラポワ、そしてヒンギスの復活と役者が揃って面白くなってきた。
これからはちょっと注目してみようかな。
コメント (1)
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