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85. 星座 (アル・ブルージュ)【1】

2008年02月16日 | ジュズ・アンマ解説
【解説】  

 人類の昔と現在の歴史上で、盲目で嫉妬深い部族主義を生み出す宗教迫害よりも醜く、そして暴力が原因の悲劇はありません。

 クルアーンは、イスラーム以前に起きた宗教迫害について私たちに語ってくれています。それは、『アスハーブ・ル・ウフドゥードゥ、杭の住人』の話の中にあります。クルアーンは、先代信者たちがアッラーを信仰するゆえに受けた嫌がらせや懲罰をその中で表現しています。アッ・タバリーなどの歴史家が伝えたように、この物語は次のように要約されます。ヒムヤルの地の王、ザーナワースはユダヤ教徒でしたが、ナジュラーンの住民がキリスト教を信奉しているという知らせが届くと、悲観しました。王はヒムヤルにいる兵隊とイエメンの部族を集めて彼らのもとに向かいました。王は彼ら(キリスト教徒)を集めて、彼らをユダヤ教に入るよう呼びかけ、死か入信のどちらかを選ばせました。彼らは死を選びました。王は彼らに杭を掘り、彼らの一部を燃やし、剣で殺し、ムスラ(死体の耳を取ったり、内臓を出したりして傷つけること。侮辱を意味する。)を徹底的に行いました。それは2万人を超える死者が出るほどでした。  サヒーフ・ムスリムにも似た話があります。要約は、不信仰の王の民がアッラーを信仰したため、王が信者用に杭を堀り、そこに火が点けられました。王は言いました:背教した者は置いておけ、信仰を頑なに守る者は火の中に投げ込め。そのため多くの信者が燃やされてしまったということです。

 宗教迫害の中に、イスラーム宣教の初期の信者が受けた苦しみがあります。その一人に、ビラール・ブン・ラバーフがいました。彼はウマイヤ・ブン・ハラフの奴隷で、ウマイヤは彼を昼間の熱い時間に連れ出し、暑いマッカの砂漠の上に投げつけていました。そしてビラールの上に大きな石を載せることを命じ、彼に「アッラーに誓って、お前が死ぬかムハンマドを裏切り、『アッラートとアルウッザー』を拝むまで、お前はずっとこのままだ」と言いました。アッラートとアルウッザーは偶像です。ビラールはこの苦難の中、「お一人、お一人…(つまり、アッラーはお一人である)」の言葉を繰り返しました。

 信仰のために迫害された者:アンマール・ブン・ヤースィルとその両親です。マフズーム族は昼の暑い時間に彼らを連れ出し、高熱の砂の上に彼らを放り投げました。母親は懲罰のため亡くなってしまいました。
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