POWERFUL MOMが行く!
多忙な中でも,美味しい物を食べ歩き,料理を工夫し,旅行を楽しむ私の日常を綴ります。
 





以下の文章は、
(1)「あなたは、日本人です。」
(2)「あなたは、日本人ですか。」
(3)「あなたは、日本人ですよね。」
をベトナム語にしたものです。



英語の文章構造に似ていますね。その構造を見てみます。“Anh”は、人称代名詞(2人称単数)です。ベトナム語の人称代名詞は、英語(2人称は、“you”のみ)と異なり、性別・年齢・身分によって相対的に使い分けられます。“Anh”は、同年輩の男性に対して使われます。

そんな面倒な!と言いたいのですが、いろいろあるのは、日本語と同じ。「君、あなた、あんた、おまえ、貴様」などですね。さらに人称代名詞の代わりに役職名で呼んだりします。例えば、勤務外で、部下が部長に対して、「部長は、ベトナムへ行ったことがありますか。」と言う場合です。

私は、妻に「お父さんは、メコンデルタに行きたくないの。」などと言われたりします。私は、妻の父ではもちろんありません。家庭内の役割で呼ばれるわけですね。考えてみれば、日本語は難しい。下の表は、ベトナム語の2人称代名詞のいろいろです。



Anh”の発音は、北部と南部で異なります。まず、南部音ですが、語末子音の“nh”は/n/(「ン」)になります。“Anh”は、「アン」です。次に、北部音ですが、「わたり音」と「内破音」という現象が起こります。結論から言いますと、“Anh”は、「アイン」と聞こえます。

「AはBです。(A=B)」というときの「です(=)」のあたる語を「繋辞」といいます。複数ある英語(“am”,“are”,“is”)とは異なり、日本語もベトナム語も1種類です。ベトナム語の繋辞は“”で、主語の人称・数の影響を受けません。

người”は、「人」という意味です。ベトナム語は、後置修飾ですから、「~人」というときは、「人」+「国名」という構造になります。よって、「日本人」は、「人(người)」+「ニッポン(日本、Nhật bản)」で、“người Nhật bản”となります。(“người Nhật”とも言う。)


ベトナムで、「あなたは、べトナム人ですか。」というシチュエーションは考えにくいので、人種を話題にするのは微妙な問題ですが、「キン族(ベトナムの民族の90%を占める。少数民族と区別するときに使われる。)」、「華人(人種としての中国人)」で例文を置き換えて見ましょう。

người”+“Kinh”(「京」)→“người Kinh”(または“Kinh”のみでも)、“người”+“Hoa”(「華」)→“người Hoa”を使って、「あなたは、キン族ですか。」「あなたは、華人ですか。」という文章を作ってみます。



疑問文は、“A có phải là B không?”や“A là B, phải không?”という形にします。

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     (この項 健人のパパ)

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