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 気候変動がもたらすさまざまな悪影響を防止するための取り組みの原則や措置などを定めている国家間の取り決めに「気候変動枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change、UNFCCC、FCCC)」があります。この条約の交渉会議である「気候変動枠組条約締約国会議 (Conference of the Parties、COP) は、1995年から毎年開催されており、第19回締約国会議 (COP19)はポーランドのワルシャワで、11月11日から22日までの期間で開かれています。

(参考) 日本政府の代表団で外務省国際協力局の南博参事官は、COP19の開幕を前に、NHKの取材に応じ、温室効果ガスの削減に向けた2020年以降の新たな枠組みについて、「すべての国に適用される実効的で公正な枠組みであることが重要で、政府としては各国と協調して働きかけを強めていきたい」と述べました。(2012年11月11日配信のNHKニュースより)(注の終わり)

 この会議において、観測史上最大規模の超大型台風30号「ハイエン(海燕)、フィリピン名はYolanda(ヨランダ)」の直撃を受け、死者1万人と推定される被害を出したレイテ島(Leyte)のあるフィリピンの「サニョ交渉官(Naderev "Yeb" Saño(ナデレフ・サニョ))」は涙を浮かべながら、3分の予定時間を大幅に超えて、およそ17分に至る演説を行いました。

(注) 台風ヨランダは、2013年11月8日早朝にフィリピン中部に上陸しました。上陸しても勢力をほとんど弱めることなく、900hPaという激烈な勢力を1日半ほど維持しました。フィリピン中部の島々は風力が60m/s以上という竜巻に匹敵するような強風に晒されることとなりました。レイテ島のタクロバン(Tacloban)という町は、レイテ湾の最奥部に位置し、また台風の進行方向右側の危険半円内に入ったため、台風による局地的な低圧部による高潮に長時間襲われることとなります。

 「デジタル台風」(国立情報学研究所が公開している、台風のデータベースを提供するウェブサイト)は、次のように述べます。

 高潮の高さを説明する二つの要因に「吸い上げ効果」と「吹き寄せ効果」があります。まず吸い上げ効果は、台風の中心気圧が低いことにより海面が上昇する効果で、気圧が1hPa低下すると1cm上昇すると言われています。今回の台風は上陸台風の中では史上最強とも言われるほど中心気圧が低い台風であるため、当然ながら吸い上げ効果も過去最大級と言えます。一方、吹き寄せ効果は風速の2乗に比例して海水が吹き寄せられて湾の奥にたまっていく効果ですが、今回の台風はコンパクトなために中心付近の風速はより強めとなっており、最大風速125kt(64.3m/s)と、まるで竜巻のような強風となっていました。(注の終わり)

(注) フィリピンのアキノ大統領は11月12日、地元当局者らが示してきた「死者1万人」という数字に疑いを示し、「2,000~2,500人ぐらいとなるだろう」との見方を示したといいます。しかし、「気象津波」に襲われた地域が広範で、自治体も十分機能していないため、正確な犠牲者数を把握するには時間がかかる見通しのようです。フィリピンの国家災害対策本部は11月13日、死者数が2,344人に上ったと発表しました。(注の終わり)

(追記)  フィリピン中部を襲った台風30号の死者・行方不明者数が、救援活動の進展に伴い急増し、5,000人規模に迫ってきた。アキノ大統領の被害予想を早くも上回っており、被害の甚大さを読み誤っていたことが裏付けられた格好だ。国家災害対策本部は16日、死者は3,637人に上り、1,186人が行方不明になっていると発表した。最大被災地タクロバンの警察幹部らが当初から「死者は1万人を超える」と警告したのに対し、大統領は「恐らく2,500人ぐらい」と反論。被害の過小評価が、初動や救援活動の遅れにつながったとの批判がある。(2013年11月16日配信の時事通信の記事より)(追記の終わり)

(追記)  フィリピンの国家災害対策本部は11月18日、同日午後6時(日本時間同7時)現在で、台風30号による被害で400万人以上が住居を失ったと明らかにした。死者数は3,976人、行方不明者は1,602人。被災者は1,000万人を超える。対策本部によると、被害が大きかったレイテ島やサマール島の死者の大半は身元の確認ができておらず、死因も分かっていない。(2013年11月19日配信の共同通信の記事より)(追記の終わり)

 サニョ氏は、2012年11月26日から12月07日にわたってカタールのドーハで開催された「第18回締約国会議 (COP18)」でも、“The outcome of our work is not about what our political masters want. It is about what is demanded of us by seven billion people. I appeal to all: Please, no more delays, no more excuses. Please, let Doha be remembered as the place where we found the political will to turn things around, and let 2012 be remembered as the year the world found the courage to do so, to find the courage to take responsibility for the future we want. ...”(皆さんに訴えたい。これ以上引き延ばさないでもらいたい。これ以上言い訳はしないでもらいたい。ドーハを、政治が気候変動という状況を大きく改善させた都市として記憶しましょう。2012年を、世界が望ましい未来を求めて責任を取る勇気を見出した年として記憶しましょう。)と訴えています。しかし、世界の指導者らは地球の将来に責任を取ることなく、無策の1年が過ぎることになります。



(注) 第18回締約国会議の開催中の2012年12月4日、フィリピンを直撃した大型台風24号(Bopha、フィリピン名はPablo(パブロ))はミンダナオ島(Mindanao)で洪水と地滑りの被害を起こし、フィリピン国家災害対策本部は2012年12月16日、この台風による死者が1,020人に達したと発表しました。行方不明者は844人で、そのうちおよそ半数は台風直撃前に出港した漁船に乗っていた漁師で、生存が絶望視されました。(注の終わり)

 フィリピンの「メトロ・マニラ (Metro Manila)」 内の都市である「ケソンシティ (Quezon City)」の南部中心に位置する「ディリマン (Diliman) 」地区には、フィリピンにおける最高ランクの大学である「フィリピン大学(Unibersidad ng Pilipinas、University of the Philippines )」のメインキャンパスがあります。

 「Quezon City Science High School(ケソン市科学技術高校)」に入学した(1991年期生)「Naderev Madla Saño(ナデレフ・マドラ・サニョ)」氏は、さらにフィリピン大学へと進み、気候変動における災害管理を中心としたコミュニティ開発を学ぶことになります。1997年から気候変動問題と関わりを持ち続け、“Perfect Storms: What the Philippines Can Do About Climate Change”という著書(共著)もあるといいます。

(注) ノーイースター(Nor'easter、強い北東風を巻き込んで発達した温帯低気圧による嵐)とハリケーンが融合した巨大な嵐を「パーフェクト・ストーム(Perfect Storm)」といいます。1991年に 発生したこのパーフェクト・ストーム(1991 Halloween Nor'easter、ハローウィン・ノーイースター。1991年10月28日に発生、11月4日に消滅。ハロウィーン(Halloween)は、毎年10月31日に行われる)に、「アンドレア・ゲイル号(Andrea Gail)」という漁船が遭遇し、乗員全員が帰らぬ身となった実話を元に、1997年にセバスチャン・ユンガー(Sebastian Junger)がノンフィクション「パーフェクトストーム」(The Perfect Storm)を執筆しており、映画化もされています。この語は意味を拡張されて、「複数の厄災が同時に起こり、破滅的な事態に至ること」をも指すようになりました。(注の終わり)

 フィリピンは、大小合わせて7,000以上の島々から構成される国家です。そのために、海と上手に付き合っていく必要があります。海は恵みをもたらしてくれる存在であると同時に、災厄をもたらす存在でもあるのです。フィリピンは大きく、北部のルソン島(Luzon)とその周辺の島々、中部のビサヤ諸島(Visayas)、南部のミンダナオ島(Mindanao)とその周辺の島々の3つに分類することができます。

 中部のビサヤ(Visaya)諸島は、パナイ島(Panay)、ネグロス島(Negros)、セブ島(Cebu)、ボホール島(Bohol)、レイテ島(Leyte)、サマール島(Samar)の6島で大半が構成されています。サニョ氏は、中部ビサヤ地方(Central Visayas)に属するセブ島、ボホール島などで、持続可能な(sustainable)海洋観光(marine tourism)を提唱して、沿岸資源管理(coastal resources management)、漁場保全(fisheries conservation)、環境教育(environmental education)に関するプロジェクトに4年間従事していたといいます。

 北部のルソン島最南端部にあるソルソゴン州(Sorsogon)ドンソール(Donsol)の周辺の海は、世界で最もジンベイザメが生息しているとみなされており、2月~5月の乾期を最盛期として、ジンベイザメ見学ツアーが開催されています。ボホール島の近くパミラカン島(Pamilacan)では、ホエール・ウォッチング(3月~6月)やドルフィン・ウォッチングを観光資源としています。サニョ氏は、これらのエコツーリズム(wildlife eco-tourism)を開発したプロジェクトにも関わっていたそうです。



 「ジンベエザメ(whale shark、中国語:鲸鯊、鯨鮫、豆腐鯊)」は、「フカヒレ、中国語:魚翅」、「肝油」、「肉」をとるために発展途上国の漁師による乱獲が行われて、大きく生息数を減らしています。フィリピンでは1998年にジンベイザメなどの捕獲が禁止になりました(Fisheries Administrative Order 193)。
 
 ジンベイザメのフカヒレは、高級品とされ、国際市場で1kgで500ドル(およそ5万円)ほどもしたといいます。パミラカン島の漁民たちは大きな収入の減少に苦しむことになります。“WWF-Philippines”の“Coastal Resources and Fisheries Conservation Project Cebu and Bohol”を運営したproject managerの“Yeb Saño”氏は、海洋動物のの生態に習熟した漁民をエコツーリズムの案内人へと変身させていきました。

 パミラカン島には、年間3,000人ほどがイルカを見にやって来るといいます。島民はその手助けをする仕事にやりがいを徐々に持つようになったといいます。海洋天然資源の保護に進んで取り組むようになったといいます。

(注) WWF(World Wide Fund for Nature、世界自然保護基金)は、世界最大規模の自然環境保護団体です。WWFは、各国の環境保護団体と連携しながら、絶滅が心配される野生動物の保護に関する全般的な活動を主に行っています。WWFは、地球温暖化が生物多様性に及ぼす影響が大きいことから、温室効果ガスの排出を抑え、地球の平均気温の上昇を抑えることを目標にした活動も行っています。(注の終わり)

 サニョ氏は、2010年2月15日に「Climate Change Commissioner」(気候変動枠組条約締約国会議代表)に任命され、2月25日に就任しています。

 サニョ氏は、2013年11月11日の「第19回締約国会議 (COP19)」の開会式でこう訴えます。

 Mr. President, it was barely 11 months ago in Doha when my delegation made an appeal, an appeal to the world to open our eyes to the stark realities that we face, as then we confronted a catastrophic storm that resulted in the costliest disaster in Philippine history. Less than a year hence, we cannot imagine that a disaster much bigger would come.(ほんの11か月前、私たちフィリピンの代表団はドーハで開かれたCOP18で、私たちが直面している過酷な現実を直視してほしいと訴えました。フィリピンは、ちょうどその頃、すべてのものを破壊してしまうような台風に襲われ、その台風はフィリピンの歴史上、最も多くの犠牲を払った災厄となったのです。それから1年も経たないうちに、それを大きく上回る災厄がまた襲ってくるとは想像だにしませんでした。)



 サニョ氏は、語気を強めて次のように言います。

 To anyone outside who continues to deny and ignore the reality that is climate change, I dare them—I dare them to get off their ivory towers and away from the comfort of their armchairs. I dare them to go to the islands of the Pacific, the Caribbean, the Indian Ocean, and see the impacts of rising sea levels; to the mountainous regions of the Himalayas and the Andes, to see communities confronting glacial floods; to the Arctic, where communities grapple with the fast-dwindling sea ice sheets; to the large deltas of the Mekong, the Ganges, the Amazon, the Nile, where lives and livelihoods are drowned; to the hills of Central America, that confront similar monstrous hurricanes; to the vast savannas of Africa, where climate change has likewise become a matter of life and death as food and water becomes scarce—not to forget the monstrous storms in the Gulf of Mexico and the Eastern Seaboard of North America, as well as the fires that have raged Down Under. And if that is not enough, they may want to see what has happened to the Philippines now.

 「気候変動の影響から逃避して(outside)、象牙の塔の安楽椅子にのうのうと座って、気候変動の現実を否定し、無視し続けている学者を、そこから引きずり出し、太平洋、カリブ海、インド洋の島々に連れて行って、海面上昇の影響をその目で確認させたい。」

 1999年10月29日、インドの南東部にあるオリッサ州(Odisha)に巨大な「オリッサ・サイクロン」が上陸し、10,000人以上が死亡しています。オリッサ・サイクロンはベンガル湾で記録された最も強力なサイクロンで、上陸時の風速は約70メートルを記録し、被害額は20億ドル(約2000億円)以上に上ったといいます。2013年10月12日、ベンガル湾内で勢力を強めていた巨大サイクロン「Phailin(ファイリン)」は、風速約70メートル、最大瞬間風速は約85メートルに達したことから、沿岸部では高潮が発生し、内陸部でも進路上の地域では大雨が予想されました。アンドラ・プラデーシュ州(Andhra Pradesh)とオリッサ州の境界付近に上陸すると見られ、洪水が発生しやすい人口密集地域を直撃する恐れがあることから、大規模な避難が行われ、およそ55万人が沿岸部から避難したといいます。

 「ヒマラヤ山脈とアンデス山脈の山岳地帯にも連れて行って、氷河湖決壊洪水に直面している地域社会を見せてやりたい。」

 氷河(glacier)は、巨大な氷の塊です。万年雪が圧縮されて、氷となり、低い方へと移動して(流れて)いきます。「氷」の「河」ですから、流域を侵食していきます。氷河が削り取った岩などが土手のように堆積している地形があります。「モレーン(moraine、堆石)」と呼ばれます。

 氷河の後退などによりモレーンが氷河と切り離され、氷河とモレーンとの間に水が溜まって「氷河湖(glacial lake)」が形成されることがあります。ヒマラヤ山脈のネパール側だけでも、3,000㎡以上の面積の湖だけに限定しても2,300以上もの氷河湖があるといわれています。

 「イムジャ氷河湖(Imja Glacier)」は、最も有名な氷河湖です。イムジャ氷河湖は,1950年代には小さな氷河池に過ぎなかったのですが、それがわずか半世紀ほどで幅約650m、長さ約2,000m、面積約1k㎡にも達する巨大な氷河湖になったといいます(水面の標高はおよそ5,000m)。氷河湖はダム状の湖です。ダムは決壊すると下流地域に甚大な被害を及ぼします。

 ダムは貯水池の水量を徐々に放流することで貯水量を一定に保っています。ダムの堤体は多くがコンクリートですが、氷河湖は堤体がモレーンです。貯水量を調節することもできません(氷河湖に水門を作り貯水量を調整する努力がされていることもある)。気候変動で氷河湖の貯水量が増加することになれば、氷河湖は決壊することになります。その結果として起こるのが「氷河湖決壊洪水(glacial lake outburst flood)」です。

(参考) サニョ氏の演説の全部が見られるサイト“Philippines delegate Naderev Saño COP19 Warsaw

(参考) サニョ氏の演説の全文 “Mr. President, it was barely 11 months ago in Doha when my delegation made an appeal, an appeal to the world to open our eyes to the stark realities that we face, as then we confronted a catastrophic storm that resulted in the costliest disaster in Philippine history. Less than a year hence, we cannot imagine that a disaster much bigger would come. With an apparent cruel twist of fate, my country is being tested by this hellstorm called Supertyphoon Haiyan. It was so strong that if there was a Category 6, it would have fallen squarely in that box. And up to this hour, Mr. President, we remain uncertain as to the full extent of the damage and devastation, as information trickles in agonizingly slow manner because power lines and communication lines have been cut off and may take a while before they are restored.

 The initial assessment showed that Haiyan left a wake of massive destruction that is unprecedented, unthinkable and horrific. According to the Joint Typhoon Warning Center, Haiyan was estimated to have attained sustained winds of 315 kilometers per hour—that’s equivalent to 195 miles per hour—and gusts up to 370 kilometers per hour, making it the strongest typhoon in modern recorded history. And despite the massive efforts that my country had exerted in preparing for the onset of this storm, it was just a force too powerful. And even as a nation familiar with storms, Haiyan was nothing we have ever experienced before.

 Mr. President, the picture in the aftermath is ever slowly coming into clearer focus. The devastation is colossal. And as if this is not enough, another storm is brewing again in the warm waters of the western Pacific. I shudder at the thought of another typhoon hitting the same places where people have not yet even managed to begin standing up.

 To anyone outside who continues to deny and ignore the reality that is climate change, I dare them—I dare them to get off their ivory towers and away from the comfort of their armchairs. I dare them to go to the islands of the Pacific, the Caribbean, the Indian Ocean, and see the impacts of rising sea levels; to the mountainous regions of the Himalayas and the Andes, to see communities confronting glacial floods; to the Arctic, where communities grapple with the fast-dwindling sea ice sheets; to the large deltas of the Mekong, the Ganges, the Amazon, the Nile, where lives and livelihoods are drowned; to the hills of Central America, that confront similar monstrous hurricanes; to the vast savannas of Africa, where climate change has likewise become a matter of life and death as food and water becomes scarce—not to forget the monstrous storms in the Gulf of Mexico and the Eastern Seaboard of North America, as well as the fires that have raged Down Under. And if that is not enough, they may want to see what has happened to the Philippines now.

 Mr. President, I need not elaborate on the science, as Dr. Pachauri has done that already for us. But it tells us simply that climate change will mean increased potential for more intense tropical storms. And this will have profound implications on many of our communities, especially those who struggle against the twin challenges of the development crisis and the climate crisis. And typhoons such as Haiyan and its impacts represent a sobering reminder to the international community that we cannot afford to delay climate action. Warsaw must deliver on enhancing ambition and should muster the political will to address climate change and build that important bridge towards Peru and Paris. It might be said that it must be poetic justice that the Typhoon Haiyan was so big that its diameter spanned the distance between Warsaw and Paris.

 Mr. President, in Doha we asked: "If not us, then who? If not now, then when? If not here, then where?" But here in Warsaw, we may very well ask these same forthright questions. What my country is going through as a result of this extreme climate event is madness. The climate crisis is madness. Mr. President, we can stop this madness right here in Warsaw. We cannot sit and stay helpless staring at this international climate stalemate. It is now time to raise ambition and take action. We need an emergency climate pathway.

 Mr. President, I speak for my delegation, but I—I speak—speak for the countless people who will no longer be able to speak for themselves after perishing from the storm. I speak also for those who have been orphaned by the storm. I speak for those of—the people now racing against time to save survivors and alleviate the suffering of the people affected. We can take drastic action now to ensure that we prevent a future where supertyphoons become a way of life, because we refuse, as a nation, to accept a future where supertyphoons like Haiyan become a way of life. We refuse to accept that running away from storms, evacuating our families, suffering the devastation and misery, counting our dead become a way of life. We simply refuse to.

 Now, Mr. President, if you will allow me, I wish to speak on a more personal note. Supertyphoon Haiyan, perhaps unknown to many here, made landfall in my own family’s hometown. And the devastation is staggering. I struggle to find words even for the images that we see on the news coverage. And I struggle to find words to describe how I feel about the losses. Up to this hour, I agonize, waiting for word to the fate of my very own relatives. What gives me renewed strength and great relief is that my own brother has communicated to us, and he had survived the onslaught. In the last two days, he has been gathering bodies of the dead with his own two hands. He is very hungry and weary, as food supplies find it difficult to arrive in that hardest-hit area.

 Mr. President, these last two days, there are moments when I feel that I should rally behind climate advocates who peacefully confront those historically responsible for the current state of our climate, these selfless people who fight coal, expose themselves to freezing temperatures or block oil pipelines. In fact, we are seeing increasing frustration, and thus more increased civil disobedience. The next two weeks, these people and many around the world who serve as our conscience will again remind us of this enormous responsibility. To the youth here who constantly remind us that their future is in peril, to the climate heroes who risk their life, reputation and personal liberties to stop drilling in polar regions and to those communities standing up to unsustainable and climate-disrupting sources of energy, we stand with them. We cannot solve problems at the same level of awareness that created them, as Dr. Pachauri alluded to Einstein earlier. We cannot solve climate change when we seek to spew more emissions.

 Mr. President—and I express this with all sincerity, in solidarity with my countrymen who are struggling to find food back home and with my brother who has not had food for the last three days, with all due respect, Mr. President, and I mean no disrespect for your kind hospitality, I will now commence a voluntary fasting for the climate. This means I will voluntarily refrain from eating food during this COP, until a meaningful outcome is in sight; until concrete pledges have been made to ensure mobilization of resources for the Green Climate Fund—we cannot afford a fourth COP with an empty GCF; until the promise of the operationalization of a loss-and-damage mechanism has been fulfilled; until there is assurance on finance for adaptation; until we see real ambition on climate action in accordance with the principles we have so upheld.

 Mr. President, this process under the UNFCCC has been called many, many names. It has been called a farce. It has been called an annual carbon-intensive gathering of useless frequent flyers. It has been called many names. And this hurts. But we can prove them wrong. The UNFCCC can also be called the project to save the planet. It has also been called "saving tomorrow today" a couple of years ago. And today, we say, "I care."

 We can fix this. We can stop this madness, right now, right here, in the middle of this football field, and stop moving the goalposts. Mr. President, Your Excellency, Honorable Minister, my delegation calls on you, most respectfully, to lead us and let Poland and Warsaw be remembered forever as the place where we truly cared to stop this madness. If this is our imperative here in Warsaw, you can rely on my delegation. Now can humanity rise to this occasion? Mr. President, I still believe we can. Thank you, Mr. President. Thank you.”

                   (この項 健人のパパ)

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