pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

志の輔らくごin ACT@赤坂ACTシアター1階C列下手

2009-10-30 23:14:22 | 志の輔らくご

  

赤坂ACT初の落語は志の輔さん。ミュージカルやコンサート、ストレート。。いろんな展開をするこの大きな劇場で落語とは。3月の「蜉蝣峠」ではあんなにたくさんの人が思いっきり殺陣をやっていた広い舞台に志の輔さんがたったひとりで座っているというのに、ちっともガラ~ンとしていると感じないのはさすがです。

演目は創作落語「はんどたおる」古典「ねずみ」(この噺ははじめて聴きました)そして仲入り後は・・・・マジびっくり。

今日の夜の部が千秋楽なので書いてもいいかと思いますが、あの明治の天才落語家、円朝の「政談・月の鏡」。この演目はあまりにつまらない(?) ということで、今迄高座にあげた落語家さんはいないそうです。面白くないから。失敗作のように言われている作品らしいのです。何故って、いろんな登場人物のいろんなエピソードが平行して語られ、最後にひとつに結びつくという、落語ではありえない展開だからなんだそうです。それを演るところが、さすがチャレンジャー志の輔さん。「円朝は、サスペンスを作りたかったんじゃないかと思うんですな。。」

そして、このちょっと難解な噺を、アメリカのドラマシリーズ「24」の手法で語りだしたのです。この「24」というドラマ、残念ながら私はみたことないのですが、複数のエピソードがやはり平行して進行するため、時々、画面に4つの画像が一度に出て視聴者が頭の中を整理するようにできているらしいのです。

その画面が志の輔さんの背後に現れた!「毒を飲まされた小間物屋の主人」「濡れ衣を着せられた武士の娘」「口入れ屋の老婆とお侍」「奉行と同心」の画面の真ん中に時間表示。ドラマ「24」のファンならずとも大爆笑。

まあ、この画面見なくても、志の輔さんの語り口だけで十分にストーリーを追うことができましたが、その実験精神の旺盛さに本当に志の輔らくごの凄さを感じました。

笑顔で2階席を見上げた志の輔さんの表情を見て、一瞬「なんかちょっと円楽師匠に似てるなあ・・」と感じました。不思議なことはあるもので、帰り道にコンビニ脇ですれ違った人がスポーツ紙に目をやって「円楽、死んじゃったんだな・・」とつぶやき、びっくり。昨日のことだったんですね。ニュースが出たのは15時頃だったので、ちょうど「ねずみ」の熱演の最中だったかも。本当にびっくりでした。

円楽さん最期の噺は円朝作「芝浜」だったそうです。ご冥福をお祈りいたします。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする