地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

ジュース

2010-07-23 00:00:00 | ペルシャ語

آب میوه (アーべミーヴェ)

国土の大半を乾燥地が占めるイラン。イメージどおり夏の暑さは厳しい。かんかん照りの日差しの下、ジューススタンドの前に列をなす人々の姿は、イランの夏の風物詩のひとつと言えるかもしれない。街の風景に溶け込んだジューススタンドは、イランの日常の一部だ。
柘榴の原産地イランは、フルーツの生産量が豊富で、たっぷりの日差しを浴びたフルーツは、どれもジューシーで美味しい。私の中でイランのフルーツベスト3は、柘榴、オレンジ、ハルボゼ(メロンの一種)。ジューススタンドには、こういった旬のフルーツの絞りたてジュースが季節ごとに並んでいる。柘榴ジュースは専門店まであり、どぎつい赤色で縁取られた店構えが人の目を引く。

しかし、イランならではのジュースと言ったら、「ハーク・シール」と「トフメ・シャルバティ」をあげなければならない。それぞれ薔薇水/ライム水とシロップをベースとした飲み物で、初夏の頃に登場する。注目すべきはその食感。写真を見てほしい。分かりにくいかもしれないが、写真では左がハーク・シールで、右がトフメ・シャルバティ。どちらも粒々が浮いているのが見えるだろうか。後者は、まるでオタマジャクシの卵のような見かけでちょっと不気味ではあるのだが、独特の食感が癖になる。あえて言えば、タピオカに少し似ているか。この物体の正体は、バジルの種。そして、もう一方は、それよりも細かい種なのだが、この植物の正体は私には分からない。しかし、雑草さながら、そこらじゅうに自生している身近な植物。ジューススタンドに登場するのと同じ頃、市場ではこの種が売られ始める。外食が一般的でないイランでは、何でも家で作ってしまうし、ホームメイドのものの方が数倍美味しいのだが、ハーク・シールもやはり各家庭の味が存在し、自家製の方が数倍美味しい。

イランに暮らしていると、サフラン水など、他にもイランならではの味覚に数多く出逢える。気候風土に合った健康志向のアイディアジュースで、どれも思わず真似してみたくなるものばかり。真っ赤な柘榴に鮮やかな黄色のサフラン、見た目にも元気になれそうなイランのジュースを真似て、暑い夏を乗り切ろう。(m)

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5 コメント

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Unknown (miriyun)
2010-07-24 10:19:21
その土地ならではのジュースが登場!!
珍しいやらうれしいやら~!
左のハークシールのほうがバジルの種入りですか?
バジルの種が入るとどうなるのか、草のみが入るとどうなるのか、全く想像できませんが、薔薇水・ライム水・シロップがベースということなので飲みやすいのでしょう。ただ、その粒々がどんな感触をもたらすのか?
わからないからこそ尚更楽しみ!想像力が頭の中を羽ばたきます。
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miriyunさん (mitra)
2010-07-24 17:44:59
私の中ではmiriyunさんご紹介のナツメヤシの樹液が面白飲み物No.1なんです。
バジルの種は右側の方です。ハークシールは、どうやら大根系?の植物のようですが、本当に野山どこにでも自生している身近な植物なんですよ。こちらは、種も非常に細かく、食感を喩えるのが難しいのですが。
味はどちらも甘いながらもさっぱりした味。
特にローズウォーター好きの私はハークシールの味はかなり好きなんです。
サフランとローズウォーターとシロップをミックスしたジュースもあるんですよ。
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Unknown (タヌ子)
2010-07-25 05:27:43
バジルの種が入ったジュース、面白いですね。
胃の中で発芽しそう(笑)
スプラウトをよく作るのですが、水に浸けると透明な膜を張る種って多いですよね。
種の周りに水分をきっちり確保するためなんでしょうね。
チアチードは本当にカエルの卵みたいになりますが、メキシコ原産なのでイランにあるかどうか…
イランの太陽の恵みがギュッと詰まった濃厚なジュース、飲んでみたいな。
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う~ん (ミブー)
2010-07-27 10:07:33
是非とも飲んでみたいです!
どんな味なんだろう・・・。
美味しいだろうことは想像がつきます。
どの組み合わせにしたら美味しくできるだろうかって考えたんでしょうねぇ。
最近、ペルシャ料理にものすごく興味を持ってるので(mitraさんにはお世話になりました♪)
ジュースも材料が揃ったら作ってみたい(笑)
その前に本場に行って味を知らなきゃ!!
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タヌ子さん、ミブーさん (mitra)
2010-07-27 22:03:11
そうそう、タヌ子さんの自家製スプラウト、覚えてますよ!そうか、水につけると「蛙の卵」状態になるものが多いんですね~。なんで膜が張っているのか、すごく不思議だったんですよね。
チアチード、聞いたことなかったです。
そして、イランにあるとは思えません。だって、イランですから(笑)

ミブーさん、この2つの種を売っているお店が日本に存在するかどうかは分かりませんが、例のお店に、トフメシャルバティのジュース自体は存在します。一度飲んでみてください。
ペルシャ料理のこと、何かあったらわかる限りで答えますので、いつでも聞いてくださいね。
本場に行けるといいですが、女性だと、なかなか障碍も多く大変なんですよね、イランに行くには。
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