地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2012-05-07 22:11:01 | フランス語(チュニジア)

grave(グラーブ)

 苔むした丸屋根の白い建物に入っていくと、タイルが美しい建物がある。
 中庭にはオレンジの木があり、たわわに実るオレンジの果実が、木漏れ日の結晶のようである。
 しんと静まり返り、ひんやりとした室内。
 薔薇、薔薇、薔薇、花々、蔦、真っ白い棺に彫られた、美しい花々が、時を止めている。
 タイルには、さえずる小鳥が、今にも飛び出しそうに描かれている。
 アイアンの格子の向こうは、強い日差しで真っ白になって、何も見えない。
 ステンドグラスのランプシェードに、窓からの日差しがあたり、摂関の真っ白な花に色を添える。

 市場の真ん中とは思えない、墓所。

 人々の生活のなかに眠る。
 ここもまた、イスラームとはいえ、またちょっと違う文化を感じる。[a]


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