صُنْدُوقُ البَرِيدِ(スンドゥク バーリード)
ポストは、エジプト人が使うものではないと言ってしまってもいいかもしれない。
ポストには「ツーリストポスト」と書いてあるので、観光客が出すだけになってしまったのかな?と思う。
「ツーリストポリス」と書かれていること以外に、現在はポストが緑のもの一種類になってしまったことも、そう考えた一因である。
かつては、国内用の赤いポストと、国際便用の青い飛行機の絵のついた青いポストが並んでいた。
この写真は、その過渡期のもの。今は緑しか見ることはできない。残念である。
エジプトの郵便事情、最近は切手が不足していると絶対に届かない。当たり前であるが、以前は届くことがあった。
不思議なこともたくさんあった。
「宛所不明」で「エジプトで出した」手紙が「日本の家に」届いたことが2回もあった。「エジプトでエジプト人に日本人が出す」のがありえないと思われたのか?
未だになぞである。
「日本から出した」手紙が半年~一年後に「宛所不明」で帰ってきたことも何度かある。もう内容も覚えていない手紙は、どこをどう旅したのか、スタンプや何かの色が沢山ついて、とてもハクがついて、私の手の中に。その手紙を持ってエジプトへ行ったこともある。
長い長いたびをして、書いた本人が配達する。「こんなことするのはアンタ(アラビア語であなたの意味)だけだ!」と、アラビア語が怪しい私は、しばらく間が持てるネタを提供できる。手紙は、長い旅をした甲斐があったというものだ。
そして、届かない手紙もたくさんあった。写真や新聞をいれたもの。当局がふさわしくないと考えたと思われる内容の手紙…
新しいエジプトでは、内容を検閲されることなく、どんな手紙でも、どこへでも届けてもらえるように願ってやまない。[a]