地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

クリスマス

2007-01-05 00:50:58 | ギリシャ語

Χριστουγεννα(フリストゥーゲナ)

 ギリシャでもスペインと同様、クリスマスに子供達がやってくる。違うのは「歌」があるということ。チャイムが鳴ると「歌ってもいい?」の声。「どうぞ」と入り口を開けると、トライアングルを鳴らしながらキリストの誕生を祝う歌を歌うのだ。そして歌が終わるとお金(1人1ユーロくらい)を渡し、「良いクリスマスを!!」の挨拶と共に去っていく。これがΚαλανδα・カランダ。言祝ぎの歌に祝福を込め、人々に広めるという意味があるそうだ。

 外国ならではの珍しい経験。家に子供を迎える為に小銭を用意した。男の子は少し照れくさそうに、女の子は愛らしく歌う。街を歩くとあちらこちらに子供達の姿があり、カランダのメロディーがが聞こえる。商店では前のグループが終わるのを待っている混雑風景も。クリスマスの装飾がなされた街に生誕の日ならではの特別の空気が漂っていた。

 欲張りな私は日本の子供達の背後からこっそりとついて行き、どんな風にギリシャの人と交流するかを確かめた。彼らは日本人学校の音楽の時間にカランダの歌をギリシャ語で習い、またトライアングルだけではなく笛の練習もしていたという。日頃から周辺の商店の人達とは面識があるので、その辺りは難なくこなしていた。ケーキ店ではお金だけではなく、お菓子までもらってご満悦。子供達は自信がついて、通学路から離れた住宅街に行き、見ず知らずのマンションで適当な部屋のチャイムを押す。

 「歌ってもいい?」これも勿論、ギリシャ語。OKをもらって入っていく子供達を見送って私は外で待っていた。随分と時間が経ったような気がするのは、待っていたから。あちこちの家を訪問したからだと声を弾ませて戻ってきた子供達の頬は紅潮していた。どの家でも歓迎され、お金の他にチョコレートやクリスマスの菓子・メロマカロナなどを持たせてくれたり、予想外に多いお金をいただいたり・・ということだった。トライアングルを持って歩く日本人の子供達は目立つようで、道行く人に「歌って」と頼まれ、歌い終わった後に「ブラボー!」と拍手されたこともあった。ちなみに、どれくらいの額が集まるのか・・。午前中一杯の訪問の6人グループで一人あたり40ユーロくらい、という親も子も驚くべき高額な結果となったのだ。でもお金ではない。

 短い滞在のクリスマスで経験したことは本当に一面だろうけれど、カランダに挑戦した日本の子供達の笑顔を通してギリシャ人の優しさや温かさを実感。それは私がギリシャの人達との交流の中で感じ取ったものと同じであった。(さ)

いつもありがとう!Ευχαριστω!

人気blogランキングへ

どうぞ今年もよろしくお願いしますね。新しい年が皆様にとって素晴らしい日々となりますようにお祈りしています!