ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

午後のカフェ

2010年12月16日 | Weblog

 

 

バッグにランボーの「地獄の季節」をしのばせて、古い洋館の二階にあるカフェに入る。はじめて入るカフェの壁は、時代を感じさせる漆喰の壁。そこに、古い木製のイコンが飾られていた。高い天井から吊るされた、琺瑯製の傘からこぼれる電球の光に揺れるイコンは、疲れた身体をいたわるように微笑んでいる。静かに、身体を椅子に沈める。深煎りブレンドの香りが全身に染み渡る。ふと、備え付けの本棚に目をやると、普通あるファッション誌や情報誌は一切無く、建築の専門書や、固い評論などが並んでいる。その中にレヴィ・ストロースの本があった。日本での講義をまとめた本らしい。死んだのは、ちょうど一年くらい前だ。早速手に取り、コーヒーの脇に添えられたかりん糖をかじりながら目を通す。ゆったりとした時間が流れていく。

なんてエッセイが如何にも生まれそうな「カフェ.ラボラトリオ」。確かに雰囲気のあるカフェでした。それにしても、帰りに階段の場所を見失い、店の人の思わず聞いてしまったのは、一体何故だろうか。他のお客さんに笑われるのも宜なる哉。

 

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怪しい物件

2010年12月14日 | トマソン

 

街を歩いていると、いろいろな意味で怪しい物件に遭遇する。まずはこれ。

 

 

原爆タイプでもあるようなのだが、そのままの勢いで増殖してしまったのか?の怪しさがしっかり刻印されている。そして、違う意味の怪しい物件は次の二つ。

 

 

 

見ての通り存在自体が怪しい。その原因は、どうやら窓の少なさにあるようだ。周りとの接触を拒否しているような孤独感が、ひしひしと伝わってくる。

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オーディー.マーフィ

2010年12月14日 | 映画

 

 

映画鑑賞周期に入ったようで、このところ立て続けに観ている。今回は「抜き射ち二挺拳銃」という、ドン.シーゲルのB級西部劇。主演はオーディー.マーフィ。知る人ぞ知るという、B級スターだ。個人的には、ジョン・ウェインなんかよりはるかに身近な存在である。

嘗て中学生の頃、毎日と言っていいほど午後の洋画劇場というようなものを4時頃から田舎のテレビでは放映していた。それを毎日楽しみにしていたのだが、そこで放映する映画の西部劇の主演は、圧倒的にオーディー.マーフィだったのだ。この時間帯にやるものはB級に決まっている(今でもその伝統は、しっかりテレビ東京に受け継がれている)。ひょっとすると、当時この映画も見ているかも知れない。今となっては全く記憶にないが、オーディー.マーフィという名前だけは、しっかりと記憶の中に植えつけられたのだ。

で、この映画だが、同じB級でも監督がドン.シーゲル。他のB級西部劇を今見れば、多分殆どはしょぼいの一言だろうが、この「抜き射ち二挺拳銃」はやはり違っていた。流石B級の帝王(因みにB級の神様はサミュエル.フラー)。相変わらず、歯切れの良い演出で、ありきたりの物語をぐいぐいと見せる。派手なアクションはないが、馬が走っている躍動感だけでこれぞ映画だ、と見る人が見れば感じるのではないか。掘り出し物に当たらないといったばかりだが、この映画は充分それに当たる。久しぶりに見たオーディー.マーフィ、こんな顔だっけ、というくらいに何ともB級スター的顔だったが、それはご愛嬌。この500円シリーズ、やはり侮れない。次はラオール.ウォルシュあたりが狙い目か。そうそう、記録にはないが、酒場のやくざ者あれはリー.マーヴィンだったのではないか。そうだとすると、これがデビュー作?

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ふたりの人魚

2010年12月13日 | 映画

 

 

ゲロゲロ少年Yから借りたDVD、ロウ.イエの「ふたりの人魚」を見る。ジャン.ジャクー(ジャ.ジャンクーのことをYはいつもそう呼ぶ)より全然いいですからが彼の言い分。まあ、過去、彼の言う通りに思ったことは殆んどないので、それは話半分として聞いている。

映画の舞台は、変容し続ける現代の上海。その片隅で暮らす、ちょっとヤクザな男と、人魚と見立てた女の物語。近代的な都市の中の取り残された中国の小汚い姿をそのまま背景にしていえるところは、確かにジャ.ジャンクーの撮る世界と共通するところだ。しかし、撮り方は根本的に違う。ジャ.ジャンクーは、何処か突き放したように今の姿をむき出しのまま撮るという感じだが、ロウ.イエは、ある人間の視線をそのまま映像にしているという手法をとっている。意図的に粒子の荒いものを使い、ハンディカメラで不安定に揺れるのも、その視線そのものの表れだ。このことは、確かYを感激させていたことだった。しかしこれは、ラース・フォン・トリアーが提唱しているドグマ何とかの手法だったのではないか。手持ちカメラは、その必須条件だったような気がする。

物語は途中から、都市の人魚伝説的様相を呈してくる。嘗て人魚として河に飛び込んでそのまま行方不明になった少女を探し続け、そのそっくりな女を見つけたが、その後...。今の話なのだが、どこかファンタジーを感じさせる。日本映画でもありそうな話だがちょっと違うところは、映される世界は相変わらず小汚い部屋だったり建物だったり河、街の道路というところだ。この類型(日本だといきなり嘘っぽい世界になる)から外れた不調和が、独特な魅力を醸し出している。Yが好きなのは特にこの辺りではないか、と思った。終わり方もY好みだし。

と、それなりに魅力がある映画であるとは思うが、Yが言うほど新しいとは思わない。パッケージを見ると2000年ロッテルダム国際映画祭グランプリ受賞とある。今の上海と思っていたが、十年前のものだった。今現在あの小汚い世界はどうなってるのだろうか、と映画とは関係ないところで(実際はあるのだが)興味が湧いてしまった。

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戦争映画二つ

2010年12月12日 | 映画

 

 

このまえ購入したDVDニコラス.レイ「太平洋航空作戦」 ルイス・マイルストン「地獄の戦場」を見る。「太平洋航空作戦」はジョン・ウェイン主演で、ガダルカナル戦の頃を背景に航空隊の活躍を描くという、よくある戦争映画の典型的な一つと言える。ジョン・ウェイン演じる隊長とロバート.ライアンの副隊長との確執、厳しい隊長と隊員との不協和音、残念ながらありがちな話のそれを超えるものではなかった。それより問題は、実写を組み入れるのはいいが、画質が全て実写レベルのぼやけたものというところ。これだけひどい画質も久しぶりだった。ニコラス.レイだったから、もう少し期待したのだが。

もう一つの「地獄の戦場」は硫黄島が舞台で、主演はリチャード.ウィドマーク。戦闘そのものよりは、兵士それぞれの苦悩に力点を置いた作品、と言いたいところだが、それらが充分に成功してるかというと残念ながらそうとは思えない。アルドリッチの「攻撃」なんかと比べると大分見劣りする。そう言えばその「攻撃」の主演のジャック.パランス、この映画にも出ていた。しかも当時は名前がウォルター.ジャック.パランスだった。こんなこともちょっとした発見ではあるが、500円シリーズで掘り出し物を見つけたいという欲求は、そう簡単には満たされないようだ。

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BAD TIMING

2010年12月11日 | Weblog

 

 

周りは殆んどダウンを着ている中、一人だけ半袖半ズボンの小学生を発見。東京では珍しい光景ではないが、零下になろうかという気温の中での出来事だ。あの小学生の体感温度は一体何度であったのか。ということで、このところ冷え込んでいたが、今朝は凍るほどではないのでちょっと緩んだのか。しかし、それ程暖かいとも感じないのが辛いところである。あの小学生と違って、体感温度はいつも低めだ。毎年この時期に思うが、寒いのは勘弁してほしい。

T君のカフェ用の額が到着し、早速持っていく。ところが、ちょうどその席がお客さんで埋まっていて作業ができない。おばさん四人組で、私的忘年会でもしてるのだろうか、予約のようで色々食事をしている。じゃあ、終わるまで待つかと暫く待機。が、まだまだかかりそうなのでこちらも近くのラーメン屋に行くことにした。そこで、柚子ラーメンと餃子を食べる。そして戻ると、おばさんたちはそろそろ食後のコーヒーの時間となっていた。こちらも食後のコーヒーなどをすすり待つことにする。ところがここからが長かった。流石、おしゃべり部隊である。とどまることを知らないしゃべりっぷりで、一時間経っても全く帰る気配がない。そんなしゃべることがあるのか、というのは余計なお世話であった。ここまで来たのだから、こちらも中途半端なところで帰りたくない。どういう配置にするかは、自分でやらないと気が済まないから。更に一時間経過。相変わらず帰る気配がないところに持ってきて、今度は忘年会帰りの8人ほどの団体おっさんグループが入ってきた。周りは殆んど閑古鳥なのに、結構なことだが、こちらとしては全く嬉しくない。そのうるささといったら半端ではない。というわけで、流石に居たたまれずここでギブアップ。全く、あのおばさんグループのお陰で、と思ったが、T君からすればお客さん、タイミングが悪かったと思うしかない。しかも盛況で喜ばしいことでもある。また出直し、ってことですね。

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役者 自身を語る

2010年12月10日 | 映画

 

 

BSNHKに、アメリカの演劇学校の校長だかが、役者志望の聴衆の前で人気俳優にインタビューするという番組がある。俳優に、自身の生い立ちや、映画作りの裏話を聞きながら、その役者の色んな魅力を引き出すというのが番組の趣旨のようだ。現時点での人気俳優が多くでるので、多分人気番組なのだろうと思う。稀に見たりすることはあるが、はっきり言ってこの番組好きではない。

この前は、「ハル・ベリー」だった。いつものように、役作りの仕方などいろいろ聞いていた。この辺りは、司会者の本業たる演技論というものが下敷きになっている。聴衆が役者志望だから、熱心に聞いている。それは当たり前だ。目の前にこうなりたいと思っている憧れのスターがいるのだから。考えてみると、この構図がまず気持ち悪いのかも知れない。全ては、この司会者のなすがままである。これは信者と教祖の関係だ。そしてこの司会者が、勿体ぶった演技で、多分絶妙な間と言われるのだろうがそんな間で、相手の感情を揺さぶるような質問をぶつける。すると、予想通り役者の方は微妙な感情の動きを見せる。この一連のやりとりが、あざとい演出と感じるのである。多くの人は、これを上手いというのだろう。お前はみのもんたか、としか思えないのだが。

もう一つは、演劇学校もハリウッドの本流にあるから当然といえば当然なのだが、アカデミー賞が絶対的な価値であるという前提ですべての話をすすめる。そこには映画に対する批判的な態度は一切ないのである。自分たちの権威を揺るがすことをするわけはないからこれも当然なのだが、こんな出来レースのような番組のどこが良いのかと思うのも、少数派の悲しさである。素直に、スターに憧れろというのが、この番組の正しい態度であるようだ。

「ハル・ベリー」のあとは「ブルック・シールズ」だった。今どんなことになってるのかという、下衆な好奇心がありその姿を見たら、やはりこんなことになってたかという感想を漏らすしかない状況だった。整形顔?がどうにも痛々しい。

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天ぷらそば

2010年12月09日 | 食べ物

 

 

峠はすっかり冬だった。いつも行く酒屋には、お目当てのものがなく、手ぶらで帰るのもとシードルを買う。それよりは、店の主人が「海老蔵は前から東国原などと同じで信用できない顔だった」と話をふってきて、その話題で盛り上がる。その後、民主党がここまで駄目だったとは思わなかったから、政治家に必要な資質とはなにかと、酒屋談義が続き、最終的には、胡散臭いと思う人間はやはり信用できないという意見の一致を見て店を後にする。その後、松本市内に入る(ここのところ毎週と言っていいほど来ている)。

峠は冬だったが、松本市内も寒かった。ここでもお目当てのものがなく、どうやら今日は外れ日のようだ。寒いのもあり、ちょっとB級的なものを食べたくなって、昔からある蕎麦屋に入る。ここは古い店で、そば専門店というよりは大衆食堂的雰囲気の店で、今まで一回も入ったことはなかった。正直なところ、蕎麦の味ではあまり期待できそうな雰囲気ではない。しかし、B級的な天ぷらそばにはいいのではないかと思ったのだ。イメージは駅そばの天ぷらそばだ。これが、如何にも気取った蕎麦専門店であれば、天ぷらそばもB級的ではなく高級になるが(個人的には蕎麦が売りのところでは天ぷらは要らない)、この雰囲気だとやはり気分はB級である。

店内は、正しく駅前食堂。いい味を出している。当初の予定の天ぷらそばを頼む。店内はいやに静かだ。間もなく運ばれてきた天ぷらそばには海老天が一つ。しかも器がいやに小さい。標準的なものより一回り小さいのだ。だから印象としては、しょぼい、だった。ちょっと品のない駅そばのかき揚げの方が満足度は高いのでは、と見たとき思ったが、食べてみても予想通りの普通の味で、かなり物足らない。ちょっとがっかりである。この雰囲気だったら、もう少し威勢の良いものを出せばいいのにと思った。お値段は940円。

店を後にして、どうにも物足らなく、口直しにちゃんとした蕎麦を食べたくなった。気分は蕎麦モード、完全に蕎麦アフター蕎麦である。そこで直ぐ近くにある「蕎麦倶楽部佐々木」に行くことにした。ここで盛の大を頼む。ここの蕎麦は、つなぎが少なめの10割そばに近いコシのかなり細めの蕎麦だ。キレのある蕎麦と言う感じではないが、細めなので喉越しは悪くない。この辺が好き嫌いの分かれ目。これが1000円。何だかんだで高く付いた昼食となってしまった。我ながら、よくやるよと思った。

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時をまたぐ

2010年12月07日 | トマソン

 

過去写真を見ていたら、まだ紹介してないものが見つかった(本当のところ在庫は増えている)。この建物、実はよく行く松本のスーパーの敷地内にあって、しょっちゅう見てる物件だ。この古さと風格だけで充分とも言えるし、手前上の窓は無用窓(無用窓はどうも今ひとつ面白みにかける)だしとプチアシストもそれなりにある。しかし、この建物の真の実力を知ったのはこの建物の裏を見た時だった。ずっと、表しか見てなくて、まさか裏がこんなことになってるとは想像だにしなかった。写真を見れば一目瞭然なのだが、両極混在という言葉はこの物件のためにあったか。

 

 

そして裏

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額について

2010年12月07日 | Weblog

 

 

この前車検に出した車が無事に帰ってきた。現在5万キロほどだが、これで八年目に突入だ。今までに比べると一番安く済んだのは思わぬ僥倖だった(というほどの物でもないか)。手放しにすると、若干右方向に向かうのは、嘗て側溝にはまって思い切り底をぶっつけ時の後遺症であるが、これはご愛嬌。それにしても思うのは、1000ccクラスの自動車税をもっと安くできないか、ということである。日本の道路事情を考えると、このクラスが一番適していると思うのだが。

T君のカフェに貼ってある「勝手にしやがれ」のポスターだが、もう一つの「たぶん悪魔が」のポスターの額をポスター専用の軽い物に変えるついでに、いままでむき出しだった「勝手にしやがれ」も額に入れようということになった。そこで、ポスターの寸法を改めて測った。というのも、額の値段が、B1からB0になるといきなり三倍位に跳ね上がるので、大きさによっては中止ということも有り得たのだ。幸いなことに、B1の大きさだったので当初の計画通り進むことになった。それにしても、何故ここまで急に跳ね上がるのか、額の値段の神秘を見た思いだった(と言うほど大袈裟なことでもなかった)。

 

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いけないクリック

2010年12月06日 | Weblog

 

 

シェーバーの網刃(ずっとコウバだと思ってたらアミだった)に穴があき、暫く騙し騙しやっていたが、どうにも絡むので新しい替刃を頼まなくてはと思い、型番などを調べてヤマダ電機にでも行こうかと思ったが、どうせそこで取り寄せとなるとまた出かけなくてはならない、と、余計な手間がかかる。そうだ、ネットだ、と思い検索すると、あるはあるはAmazonに。いつもながら、押さえるものは押さえている。早速注文。ここで再びいつもながらの登場であるが、それだけでは治まらなかった。ほしい物リストからいくつか追加してしまった。

それが以下のDVD。

  • 太平洋作戦  - ニコラス・レイ
  •  地獄の戦場 - ルイス・マイルストン
  •  抜き射ち二挺拳銃 - ドン・シーゲル
  • 一人息子  - 小津安二郎
戦争映画が二つあるが、これは特別好きなジャンルというわけではなく、監督に興味があったのと、「地獄の戦場」は硫黄島が舞台らしいということで。「抜き射ち二挺拳銃」は、監督がドン.シーゲルだから、しかもこの三つ、昔の映画リーズで500円というお値段でもある。となればついついクリックしてしまうというものだろう。最後の小津安二郎の「一人息子」は、1936年小津トーキー第一作で、戦後作品は全て見たが、戦前のものは見てないのもあり、これも確か未見だったと思い注文した。このDVDも小津シリーズで、かなりお安い設定だ(1000円以内)。最近は、何を買うにも安くないとという、完全にデフレの波の中でもがいている状態である。
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スポーツいろいろ

2010年12月05日 | サッカー

 

 

FC東京2部陥落。結局平山も今ひとつ伸び切れなかった。折角良い身体を持っているのに勿体無い。もう、ブレイクスルーこともないのだろうか。

思ったより頑張ってるのが、シャルケの内田。あのフィジカルで大丈夫かと思ってたが、結構先発で使われフル出場もしている。あのひ弱さがどうにもと思っていたが、ここは見直さないといけない。このまま順調に行けば、左の長友、右の内田と相当魅力的なサイドバックが完成する。ちょっと前の日本では考えられない出来事だ。

テレビのスポーツニュースは、盛んにゴルフの賞金王争いを取り上げているが、個人的にはどうでもいいいニュースの一番でである。二番は、プロ野球の年俸更改のニュース。理由は簡単で、どちらも興味のないスポーツだし、世の中から無くなっても全然困らないと思ってるから。となると、これだけ取り上げるということは、それだけ関心を持ってる人が多いということでもある。それにしても、他人の稼ぐ金というのが、何故これほどのニュース価値を生むのだろうか。それ以前に、こんなことがニュース価値を生んでいいのだろうか、という、より根本的な疑問を感じてしまう。

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カレー考

2010年12月04日 | 食べ物

 

 

この前、十何年か振りに、ランチ食べ放題カレーの店に行った。そこは、今はそこらじゅうにある現地系の人間が作る本格カレーを売りにする店の先駆け的な店で、以前はあまりそういう店がなかったのでたまに利用していたのだ。当時は、自分にとって充分本格的な味と思われた。今回出かけた理由というのは、その味が、果たして今でも自分にとって本格的なのかどうかという興味があったからだ。考えて見れば、今でも店が存続している事自体特筆すべきことかも知れない。

相変わらず840円というお安い価格。これで、ナン、カレー(全部で4種)ライスが食べ放題。プラス飲み物サラダ付きである。お気に入りの現地系カレー屋は、単品で1500円する。この差は一体何だ、というのは正直な感想。確か、ネパール系であったと思うのだが、実際のところそこまで詳しくないので自分では判断できない。人間がネパール人だけという噂もある。プレーンナンとカレーはチキンとキーマを頼む。この辺りは完全に日本人に合わせたラインナップであると思う。

さて、お味であるが、想像はしていたが、やはり今の自分にはちょっともの足らない味であった。ランチ用のカレーは作りおきなので、どうしてもスパイスの香りが弱い。和式カレーなどは一晩置いたほうが良いということになってるが、現地系は作りたてが一番なのだ。辛さも控えめで、全般的に日本人好みになっている。尤も、こうしないと存続できないという絶対的な事情があるのでそこはやむを得ない。別に不味いわけでもないし、何と言ってもこの値段である、文句を言ったらバチが当たる。店の人が勧めるので、ナンをもう一枚追加したが、35センチのものを二枚も食べるお腹は相当一杯。カレーも勧めたが、ナンとのバランスでそれは断った。

こういう店は、それなりの価値はあると思うが、個人的にはそう頻繁に食べるわけでもないので、値段が高くても行くとしたら好きな味の現地系カレー屋か、というのが結論であった。でも、その前に、ここの単品のカレーを食べてみて判断しないといけない。

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WC 海老蔵

2010年12月03日 | Weblog

 

 

WC2022年はカタールに決まったが、本気で日本なんて思った人は一体どれほどいたのだろうか。どう考えても、日本にするという客観的理由は見いだせなかった。というのは飽くまでも客観的な見方。一方では、オイルマネー、ロシアマネーの力はやはり凄かったということではないだろうか。それよりカタールというとドーハの悲劇。今は、その続編が生まれないことを願うだけだ。

テレビは海老蔵で大喜び。同じようなことは当然昔からあったのだろうが、以前であればそういうのは闇で上手く処理したのだろう。役者も、そういうプロが処理できる所にしか行かなかっただろうし、結果、日常的な姿は見えず、神秘性を纏うことが出来たのだが、今はその辺があっという間に知れ渡る。だから余計に気を付けないといけないのだが、海老蔵の脇は甘かった。今回の件で、舞台上の凛々しい姿とは違う情けない実像を晒した海老蔵は、間違いなくイメージダウンだろうが、いっそのこと、破滅派としてハチャメチャな役者として生きていけばいいのでは、と他人事ながら思う。

 

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小春日和

2010年12月02日 | Weblog

 

 

この時期になると、どうしても大掃除的な?(ザキヤマ風に)ものがあり、ある公共施設の窓拭きをした。一年に一度くらいしかしないところなので、汚れもかなりなものなのだが、脚立での作業が結構大変。不安定な場所では、石をかませたりと余計な作業が入るので、時間もそれなりにかかる。それを終えたら今度は、家の池のクリーナーの掃除だ。これから後は、冬が終わるまでやらない。ということは、必然的に今年最後の作業となる。それにしても、今年はいやにフィルターに「トビケラ」の幼虫が繁殖する。今回も、ぎっしりと蠢いていて、その数はざっと数百匹。洗って温泉をかけてお亡くなりになった幼虫は、出来る限り池に放りこみ鯉の餌とする。こういう自然な餌は、鯉も大喜びである。朝は寒かったが、すっかり世界は「THE小春日和」であった。

 

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