ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

松澤宥

2006年10月17日 | 芸術


松澤宥(ユタカ)氏が死去した。
と言っても、殆どの人は知らないと思う。
地元の「芸術家」だが、地元での知名度も、多分大し
たこと無いだろう。
所謂、わけの分からない「芸術活動」をしていた代表
とも言える人なので。

しかし、その独自性は、地元では言わずもがな、国内
でも一部の間以外では評価されてなかったが、世界で
はそれなりに評価されていたのだ。
国内でのコンセプチュアルアートの第一人者、と言っ
ても良いのではないか。
概念芸術。
方向的には、作品という物が消えていく芸術。
典型的な「よく解らない芸術」の代表なのだが、新し
い芸術の地平を切り拓くという意味では、明らかに重
要な位置にいた人である。
量子芸術などというのも唱えていた。
量子の世界と宇宙は、規模があまりにかけ離れてるの
だが、かなり似通った力学の働くところ。
内なる極小宇宙と、無限大の宇宙との融合を、芸術で
果たそうとしていたのか。
正直なところ、その辺は全く解らない。

宇宙などを唱えだすと、「いってる人」に見られがち
だが、そもそも芸術家などというものは紙一重のとこ
ろがある。
普通ではないところがあって当たり前なのだ。
いずれにしろ、孤高の芸術家という名称がぴたりとく
る松澤宥氏の冥福を祈りたい。
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