小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

真珠湾攻撃総隊長

2008年05月14日 | その他
「真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝(講談社)」を読みました。

映画「トラ・トラ・トラ」を観た方はご存知かもしれませんが、昭和16年12月8日、対米英開戦へき頭に帝国海軍はハワイの真珠湾を大空襲します。
その攻撃隊360機の総指揮官が、この淵田美津雄海軍中佐(ハワイ攻撃当時)です。その淵田氏が書いた自叙伝ということで興味津々に買って読みました。

淵田美津雄氏は、ミッドウェー海戦なども経験しながら奇跡的に戦争を生き延びます。その後、クリスチャンとなってキリスト教の布教活動を行うという異色の人生を歩みます。このことまでは以前から知っていましたので、変わった人だなという印象を持っていました。しかし、この本を読んで初めて淵田美津雄氏のことがよく理解できました。

映画「パール・ハーバー」を観た方なら、これも分かっていただけるのですが、昭和18年4月18日にアメリカは突如、東京を空襲します。
陸軍機であるB25中型爆撃機を空母に積載して、その空母から爆撃機を発進させて東京を空襲したのです。双発(エンジンが2基)の中型爆撃機を空母から発進させたこと自体、驚きますが、発進は出来ても着艦は不可能ですから、東京空襲後は中国へ回避する作戦です。
この驚天動地の作戦は、空襲の被害そのものは微々たるものでしたが、真珠湾攻撃以降連戦連勝だった日本軍に冷や水をかぶせ、負け続けていたアメリカにとって勇気を与えました。(これがアメリカの狙い)

この空襲のお陰で、帝国海軍は戦略的には意味のないミッドウェー作戦を行い歴史的な大敗北を喫します。(ちなみにミッドウェー海戦時、淵田は虫垂炎で航空作戦に不参加。空母赤城艦上で大怪我を負いながらも生還)

その東京空襲の爆撃隊に参加した隊員のひとりが、飛行機の故障により日本で捕虜となって、その収容所で聖書を熟読して悟りを開きます。その隊員は戦後、日本で布教活動を行いますが、偶然、淵田美津雄はその隊員から冊子を受けとって、それがきっかけとなってキリスト教に回心するのです。

まさに「事実は小説より奇なり」です。

真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝
淵田 美津雄,中田 整一
講談社

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