小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

戦艦大和

2008年05月11日 | 私の考え
「零戦と戦艦大和」と題する記事に惹かれて、文藝春秋(6月号)を買って読みました。
誰もが知っている旧帝国海軍の艦上戦闘機の「零戦」と戦艦「大和」という、昭和日本が誇る二大テクノロジィーに焦点を当てて、なぜ日本が米国に敗れたのかといったことで半藤一利氏や福田和也氏などが対談する記事です。

戦艦大和は無用の長物だったと言われます。(異論もあります)
ではなぜ無用の長物だった大和を日本は建造したのでしょうか。

当時、巨大戦艦建造はある意味、巨大利権だったという側面があったようです。それまで海軍の花形は何といっても戦艦でしたから、これに関する権限も予算も巨大なものであり、海軍軍人の造船産業への天下りなどの構造もあったようです。
従って、海軍といえども役所ですから、そう簡単に権限や予算が、例えば航空部門に振り向けられることは無かったようです。
海軍関係者の中にも、来る航空機時代を予見して大艦巨砲主義からの脱却を唱える者もあったようですが、何が何でも戦艦が必要だということで、結局、なけなしの国力を戦艦大和の建造に振り向けたという側面があります。

ここまで書くと何が言いたいのか分かっていただけると思いますが、まるで現在の道路利権の構図と同じです。
同じく、文藝春秋6月号で前鳥取県知事の片山善博氏が、道路を作る予算で子供の学力低下を食い止めよということで、道路国家より教育国家と題した記事を寄稿しておられますが、現在の国、地方の状況では道路予算が教育予算に振り向けられることはなさそうです。

ちなみに、航空機が主力兵器となった時代に就役した戦艦大和は、実戦ではほとんど活躍する場面も無く、結局、最後は無謀にも特攻兵器として沖縄に向かって3千人の乗組員の命と共に九州沖に沈没してしまいました。

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