小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

読書

2010年12月27日 | プライベート
元長崎地検事次席検事の郷原信郎氏の「検察の正義(ちくま新書)」を読みました。

本文163ページに紹介されている、中西輝政教授が文藝春秋2009年5月号で「子供の政治が国を滅ぼす」と題する記事で述べていることがとても印象的だったので以下に引用します。
(引用開始)昭和初期、政治不信の高まり、世界恐慌など、現在と共通する政治、経済状況の中で、検察による疑獄事件の摘発が相次ぎ、それが、最後に「司法の暴走」帝人事件(多数の政治家、官僚が逮捕・起訴され後に全面無罪となった)を引き起こし、政党政治を崩壊させて、日本が道を誤って敗戦まで突き進む大きな要因になったことを述べ、西松建設事件での検察捜査の危うさを指摘している。その中で、検察庁法弟14条の法務大臣の指揮権発動が「本来、政から官への民主主義的なチェック・システムであり、それこそ重要な民主主義の担保の一つ」だと述べている。(引用終了)

*ちなみに、文中にある西松建設事件は、裁判で西松建設元部長の証言により、事実上、裁判自体が消滅しています。マスコミがほとんど報道しないので一般に知られていませんが。

検察の正義 (ちくま新書)
郷原 信郎
筑摩書房

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